研究情報
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機能性表示食品『アカポリ血圧・血糖Wダウン』の届出論文(ヒト臨床試験)①
2022年11月11日【アカシア樹皮由来プロアントシアニジンの摂取が空腹血糖値に与える影響(ヒト臨床試験)の論文】
アカシア樹皮プロアントシアニジンを摂取することで空腹時血糖値が高めの方の高めの空血糖値(空腹時血糖値)を下げる機能があることが分かりました。この論文は機能性表示食品『アカポリ血圧・血糖Wダウン』(H380)の届出論文になっています。
【試験内容の詳細】
目的
これまでに、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを含有するアカシア樹皮抽出物を摂取することによって、食後の糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を穏やかにすることが報告されていた。しかしながら、空腹時血糖値に対する影響についてはこれまで確認されていなかった。本試験では、空腹時血糖値が高めの健常者にアカシア樹皮由来プロアントシアニジンを長期摂取させ、プラセボ錠剤群と比べて空腹時血糖値を低下させるかどうかを評価した。
方法
本試験は空腹時血糖値が高め(110 mg/dL以上125 mg/dL以下)の健常な日本人成人男女66名を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照並行比較試験である。
まず被験者は、無作為にアカシア樹皮セキス摂取群またはプラセボ群(n = 33ずつ)に割り付けられた。被験者は、1日6錠のアカシア樹皮エキス錠またはプラセボを12週間摂取した。評価ポイントは、スクリーニング時、4週間後、8週間後、12週間後の介入時で評価した。主要アウトカムは12週後の空腹時血糖値を測定した。副次アウトカムは4週後および8週後の空腹時血糖値、スクリーニング時から各週までの空腹時血糖値の変化、12週後に空腹時血糖値が110 mg/dL未満となった被験者の割合、HbA1cの測定値とスクリーニング時から各週までの変化値について測定した。
結果
解析に用いた被験者数は、アカシア群33名(男性20名、女性13名)、プラセボ群31名(男性23名、女性8名)であった。アカシア群はプラセボ群と比較して、摂取8, 12週間後の空腹時血糖値が有意に低い値を示した (P < 0.05)。また、「摂取、12週間後における空腹時血糖値が110 mg/dL未満の症例数の割合」はアカシア群がプラセボ群よりも有意に高い傾向であった (P = 0.079)。また、有害事象については認められなかった。
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機能性表示食品『アカポリ血圧・血糖Wダウン』の届出 作用機序に関する論文(ラット試験)
2022年11月11日【アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが高血圧に与える影響のメカニズムに関する論文】
高血圧ラットにおいてアカシア樹皮プロアントシアニジンを摂取することで収縮期血圧、拡張期血圧ともに低下させる機能があることが分かりました。
この論文は機能性表示食品『アカポリ血圧・血糖Wダウン』(H380)の作用機序に関する論文になっています。【試験内容の詳細】
目的
これまでに私たちは、モデル動物を用いた実験により、アカシアポリフェノールに強い抗肥満作用、抗糖尿病作用、抗アトピー性皮膚炎作用があることを明らかにしてきた。一方、近年一部のポリフェノールにも抗高血圧作用があることが報告されている。
本研究ではアカシアポリフェノールの抗高血圧作用について明らかにするため、高血圧の自然発症ラット(SHR)と対照のWistar Kyotoラット(WKY)を使用し、アカシアポリフェノールの抗高血圧効果と作用メカニズムについて検討した。方法
実験には雄の高血圧の自然発症ラット(SHR)と対照のWistar Kyotoラット(WKY)(共に12週齢)を使用した。WKYおよびSHRにアカシアポリフェノール(AP)含有飼料またはAP非含有飼料(対照群)を4週間自由摂取させ、血圧を測定した。収縮期血圧、拡張期血圧および心拍数は、1週間ごとに測定した。摂取4週間後、血液と腎臓のサンプリングを行い、アンジオテンシン変換酵素(ACE)活性、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性測定とそれらに関連する遺伝子の発現の比較を行った。
結果
アカシアポリフェノール摂取後、SHR(高血圧ラット)群では収縮期血圧、拡張期血圧ともに対照群(AP非摂取群)に比べ有意に低下した。一方、WKY(健常ラット)の血圧はアカシアポリフェノール群と対照群との間に差はなかった。SHRラットにおける降圧作用のメカニズムを詳しく調べるため、血中および腎臓での様々な酵素活性について解析した。その結果、アカシアポリフェノールを摂取したSHRラットの血中SOD活性は対象群(AP非摂取群)より高いことが明らかとなった。また、このSHR(高血圧ラット)における血中SOD活性はWKY(健常ラット)並みに回復していることが明らかとなった。
これらの結果から、我々はアカシアポリフェノールが高血圧に対して降圧作用を示すことを突き止めた。一方で正常血圧に対してはほとんど影響を及ぼさない。このアカシアポリフェノールの降圧作用には、血中SOD活性の上昇による抗酸化作用が関与すると我々は考察している。 -
機能性表示食品『アカポリ血圧・血糖Wダウン』の届出論文(ヒト臨床試験)②
2022年11月11日【アカシア樹皮由来プロアントシアニジンの摂取が血圧に与える影響(ヒト臨床試験)の論文】
アカシア樹皮プロアントシアニジンを摂取することで収縮期血圧が高めの方の高めの血圧(収縮期血圧)を下げる機能があることが分かりました。この論文は機能性表示食品『アカポリ血圧・血糖Wダウン』(H380)の届出論文になっています。
【試験内容の詳細】
目的
これまでに、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを含有するアカシア樹皮抽出物を高血圧モデルラットに摂取させたところ、高血圧モデルラットの血圧が低下することが報告されていた。しかしながら、ヒトにおいても同様の効果を発揮するかどうかは確認されていなかった。そこで本試験では、血圧が高めの健常者(正常高値血圧者)にアカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取させ、プラセボ錠剤群と比べて血圧を低下させるかどうかを評価した。
方法
本試験は血圧が高め(正常高値血圧;拡張期血圧が89 mmHg以下の者かつ収縮期血圧が130 mmHg以上139 mmHg以下)の健常な日本人成人男女66名を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照並行比較試験である。まず被験者は、無作為にアカシア樹皮セキス摂取群またはプラセボ群(n = 33ずつ)に割り付けられた。被験者は、1日6錠のアカシア樹皮エキス錠またはプラセボを12週間摂取した。主要アウトカムとして12週間後の座位収縮期血圧の測定を行った。また、副次的アウトカムとして拡張期血圧などの測定を行った。
結果
解析に用いた被験者数は、アカシア群33名(男性20名、女性13名)、プラセボ群31名(男性23名、女性8名)であった。プラセボ群に比べ、アカシア群では収縮期血圧の測定値および4、8、12週目のベースラインからの変化量が有意に低下していた。さらに、アカシア群の「12週時点の収縮期血圧130mmHg未満および拡張期血圧89mmHg未満の被験者数の割合」は、プラセボ群に比べ有意に高かった。また、有害事象については認められなかった。
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アカシア樹皮抽出物の単回投与、反復投与ヒト安全性試験に関する論文
2021年8月5日【過剰摂取安全性試験(ヒト臨床試験) 機能性表示食品『アカポリ糖ケア』『アカポリ肌ムズケア』の届出 安全性に関する論文(ヒト)】
アカシア樹皮抽出物の過剰摂取における安全性評価試験を行い、アカシア樹皮抽出物の安全性が高いことが証明されました。アカシア樹皮抽出物を含む被験食品を1日1,000mg、4週間継続して摂取しても、安全性に問題ないことがわかりました。
【試験の詳細】
アカシアポリフェノール含有食品の安全性 : 健常男性成人における安全性評価試験 (Safety of an Acacia polyphenol dietary supplement: Safety evaluation studies in healthy male adults), T Kataoka, S Ogawa, T Matsumae, Y Yazaki, H Yamaguchi, Pharmacometrics 80 (3/4), 43-52, 2011
方法
健常男性成人を募集し、承認を受けた試験計画書の文章などに基づいて試験ごとにその目的、方法等の試験内容について十分な説明を行いました。試験デザインは4種類としました。試験①では、被験者20名を5名ずつ4群に組み入れ、各被験者にアカシア樹皮抽出物をそれぞれ250、500、750、1000mg摂取しました。試験2では、被験者5名に、アカシア樹皮抽出物を1500mg摂取しました。試験③では、被験者22名を11名ずつ2群にくみいれ、各群被験者にアカシア樹皮抽出物を1日あたり250mg、500mg摂取させました。また、試験④では、被験者25名を11名と14名の2群に組み入れ、アカシア樹皮抽出物を1日あたり750mg、1000mg摂取させた。試験①②は短期投与とし、③④は4週間の摂取としました。
結果
健常男性成人を対象にアカシア樹皮抽出物含有試験食品を用いた単回摂取試験(アカシア樹皮抽出物250,500,750,1000 および1500 mg)および4 週間反復摂取試験(アカシア樹皮抽出物250,500,750 および1000 mg╱日)において,安全性ならびに忍容性はきわめて高いことが示されました。
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アカシア樹皮抽出物の過剰摂取安全性試験(ヒト臨床試験)に関する論文
2021年7月29日【過剰摂取安全性試験(ヒト臨床試験) 機能性表示食品『アカポリ糖ケア』『アカポリ肌ムズケア』の届出 安全性に関する論文(ヒト)】
アカシア樹皮抽出物の過剰摂取における安全性評価試験を行い、アカシア樹皮抽出物の安全性が非常に高いことが証明されました。一群はアカシア樹皮抽出物を1日1,875mg含む被験食品を4週間継続して摂取し、他方の一群は、対照食品(アカシア樹皮抽出物を含まない)を4週間連続して摂取しました。その結果、アカシア樹皮抽出物を含む試験食品によると考えられる異常所見は認められませんでした。また、アカシア樹皮抽出物を摂取した群において、対照食品群と比較して問題となる異常所見は認められませんでした。 摂取量は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の7.5倍量、『アカポリ肌ムズケア』の5倍量に相当します。
【試験の詳細】
アカシア樹皮抽出物のヒトでの過剰摂取における安全性評価試験―プラセボ対照二重盲検無作為化並行群間比較試験― 小川壮介, 三浦直樹, 薬理と治療 45 (12), 1927-1934, 2017
方法
30 名の被験者に試験食品(被験食品あるいは対照食品)を送付し、4 週間摂取させ、摂取開始2 週後、摂取開始4 週後、および摂取終了後の後観察2 週検査に来院させ、所定の問診、理学検査、臨床検査等の各検査を実施しました。被験者はアカシア樹皮抽出物を1日あたり、1,875mg摂取させました。
結果
過剰摂取における安全性評価試験の被験者29 名に対して,アカシア樹皮抽出物を含む被験食品を1日1875 mg、4 週間継続して摂取させたところ、①問診,②収縮期および拡張期血圧、脈拍、③血液学検査、④血液生化学検査、⑤尿検査において、試験食品によると考えられる異常所見は認められませんでした。また,被験食品において、対照食品と比較して問題となる異常所見は認められませんでした。以上のことより、アカシア樹皮抽出物は安全性ならびに忍容性はきわめて高いということが明らかとなりました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが肌に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol2)
2021年7月22日【機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出 作用機序に関する論文(試験管試験)】
ポリフェノールの特性である抗酸化、抗炎症作用を介して、肌の乾燥または引掻きたいという欲求や炎症によって引き起こされる皮膚のダメージが軽減され、その結果として皮膚のコンディションに関連するQOLが改善したという報告がありますが、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、高い抗酸化作用を示すことが報告されているため、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取することにより、この高い抗酸化作用によって肌の乾燥による不快感(ムズムズ感)が軽減されたと考えられます。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
Yoshikazu Yazaki, Utilization of Flavonoid Compounds from Bark and Wood: A Review, Natural Product Communications, Vol.10, 513-520, 2015
内容
抽出物の抗酸化力を測定するために、SOSA(superoxide scavenging activity)試験を日本食品分析センターで行いました。アカシア樹皮抽出物は190万、ビタミンCは36万、カテキン34万エンゾジェノール、ピクノジェノール、フラバンジェノールは19万でした。またアカシア樹皮抽出物のエタノール抽出物は240万、メタノール抽出物は210万でした。これらのことから、アカシア樹皮抽出物はビタミンCやカテキンの5-7倍のSOSA値を示し、エンゾジェノール、ピクノジェノール、フラバンジェノールといった松樹皮抽出物の約10倍であることが明らかとなりました。 結論 以上のことからアカシア樹皮抽出物、あるいは抽出物に含まれるプロアントシアニジンは非常に強い抗酸化活性を有していることが報告されています。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが肌に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol1)
2021年7月15日【機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出 作用機序に関する論文(マウス試験)】
アカシア樹皮抽出物(アカシア樹皮由来プロアントシアニジン)をマウスに与えることで、マウスの皮膚の乾燥を防ぐことにより、アトピー性皮膚炎の痒みを抑制することがわかりました。また、アトピー性皮膚炎発症時に見られる皮膚のceramidase の発現増加を抑制することが、皮膚の乾燥を抑制したメカニズムとして考えられました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
アカシアの樹皮からの高ポリフェノール画分のアレルギー性皮膚炎に関わるかゆみに対する阻害効果 (Inhibitory effect of polyphenol-rich fraction from the bark of Acacia mearnsii on itching associated with allergic dermatitis), N Ikarashi, W Sato, T Toda, M Ishii, W Ochiai, K Sugiyama, Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine 2012, 2012
目的
我々はこれまでに、アカシア樹皮抽出物(アカシアポリフェノール)が強力な抗肥満作用や抗糖尿病作用を示すことを明らかにしました。本研究では、アカシアポリフェノールのアトピー性皮膚炎(AD)の痒みに対する抑制作用を検討しました。
方法
HR-1 マウスに普通飼料(Control 群)、特殊飼料(AD 群)あるいはAP 3%含有特殊飼料(アカシアポリフェノール群)を6 週間自由摂取させました。投与6 週目に、掻痒行動回数、皮膚水分蒸散量、皮膚のセラミドの発現およびセラミダーゼのmRNA 発現量を測定しました。
結果
AD 群ではControl 群と比べ、搔痒行動回数の増加、皮膚水分蒸散量の上昇が認められ、アトピー性皮膚炎様症状を呈していました。これに対して、アカシアポリフェノール群では、これらのアトピー性皮膚炎様症状の改善が認められました。皮膚の水分保持に重要な役割を担うCeramide の発現量を免疫組織化学染色により解析しました。AD 群のCeramide の発現量はControl 群に比べて低下していましたが、アカシアポリフェノール群ではこの低下が抑制されました。皮膚のCeramide 含量を減少させるceramidase のmRNA 発現量は、AD 群ではControl 群と比較して上昇しており、この上昇をアカシアポリフェノール 群は有意に低下しました。
考察
本研究の結果から、アカシアポリフェノールは皮膚の乾燥を防ぐことにより、アトピー性皮膚炎の痒みを抑制することがわかりました。また、アトピー性皮膚炎発症時に見られる皮膚のceramidase の発現増加を抑制することが、皮膚の乾燥を抑制したメカニズムとして考えられました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンの摂取が肌に与える影響(ヒト臨床試験)の論文
2021年7月8日【機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出論文(ヒト臨床試験)】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取することで、肌(顔)の乾燥による不快感(ムズムズ感)がある成人において、肌(顔)の乾燥を緩和して肌(顔)の潤いを守るのを助け、肌(顔)の保湿力(バリア機能)を守る機能があり、不快感(ムズムズ感)を改善する機能があることがわかりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』(E506)の届出論文になっています。
【試験の詳細】
Impact of Acacia bark extract tablets on the skin of healthy humans: a randomized, double-blind, placebo-controlled study, T Hoshino, S Yamashita, N Suzuki, A Baba, S Ogawa, T Izumi, Bioscience, biotechnology, and biochemistry 83 (3), 538-550, 2019 https://academic.oup.com/bbb/article/83/3/538/5920325?login=true https://www.tandfonline.com/doi/pdf/10.1080/09168451.2018.1547626
目的
肌の乾燥により、肌に不快感を感じている日本人成人男女を対象に、本届出食品あるいはプラセボ錠剤を摂取した場合、肌の乾燥、不快感の改善に与える効果を検証すること。 背景 マウス(アトピー性皮膚炎を持つマウス)試験において、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取することで、皮膚の乾燥を防ぎ、かゆみが抑制されることが報告されています。これまでにヒトを対象にアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの皮膚症状改善効果を検証した研究はないため、本試験では、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンによる乾燥や不快感の改善効果について検証しました。
方法
ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を採用しました。 本試験に参加同意した試験参加者101名のうち、試験責任医師より肌に疾患 (アトピー等) がなく、かつ試験参加に問題ないと判断された66名を本試験に組み入れました。また、血液検査においてアトピー性皮膚炎ではなく、アレルギー体質でもないヒトを対象としました。機能性関与成分としてアカシア樹皮由来プロアントシアニジン245mgを含む錠剤あるいはプラセボ錠剤1日6粒を、朝 (朝食を摂取する場合は、朝食後) に、水またはぬるま湯ととも摂取した。介入期間は8週間としました。 試験参加者は試験食品摂取前および摂取4週間後、摂取8週間後に来院し、皮膚検査・自覚症状・身体測定・理学検査・尿検査・血液学検査・血液生化学検査・内科的検査を行いました。
結果
本届出食品摂取4週間で、DLQIの症状・感情スコアおよび質問1 「ここ1週間、皮膚にかゆみや痛みを感じましたか」に関する自覚症状は改善し、皮膚状態に関連したQOLが向上しました。さらにVAS法を用いた自覚するかゆみの評価では、本届出食品摂取4週間に有意な改善が認められた。 本届出食品摂取8週間で、顔の経皮水分の蒸散が有意に抑制されました。また、角層水分量は群間での有意差は認められませんでしたが、試験期間を通して平均スコアの上昇が認められました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが食後血糖値に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol.3)
2021年7月1日【機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出 作用機序に関する論文(試験管試験)】
アカシア樹皮抽出物をいくつかのフラクションに分画することで、フラクションごとのαアミラーゼ阻害活性成分の探索を行いました。さらに、構造の違いによる活性の違いを調べました。さらに、アカシア樹皮抽出物には、(+)ピニトールが含まれることが明らかとなりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
Characterization of the α-Amylase Inhibitory Activity of Oligomeric Proanthocyanidins from Acacia mearnsii Bark Extract, Y Matsuo, R Kusano, S Ogawa, Y Yazaki, T Tanaka, Natural product communications 11 (12), 1851-1854, 2016 https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1934578X1601101219
目的
5,7-デオキシフラバン―3-オールは、一般にチオール分解やフロログルシノール分解によって分解されます。しかし、アカシア樹皮抽出物に含まれるプロアントシアニジンは、B環がピロガロールタイプとカテコールタイプである5-デオキシフラバン―3-オールが主要であり、化学的に非常に安定で、分解することができません。従いまして、構成成分の分析は非常に難しいものとなっています。 アカシア樹皮抽出物はさまざまな生理活性が報告されていますが、活性成分の構造決定は非常に重要なことです。そこで本実験では、各フラクションのα-アミラーゼ阻害活性と、13CNMRおよびMS分析により、活性成分であるプロアントシアニジンの構造決定を行うことを目的としました。
結果
アカシア樹皮抽出物のフラクションごとのαアミラーゼ阻害の検証を行い、13CNMRとMSと熱分解生成物により阻害活性を比較した。5-デオキシフラバン―3-オールにおいては、ピロガロールタイプ(3個)のB環よりもカテコールタイプ(2個)のB環のプロアントシアニジンオリゴマーを含むフラクションが強い活性を示しました。(ピロ)カテコールのピークを示す熱分解生成物のHPLCは、強い活性を示すフラクションから得られた混合物においてのみ検出されました。さらに、(+)ピニトールは抽出物の主要なポリオールとしてアカシア樹皮抽出物の8.9%の割合で単離されました。
結論
アカシアの樹皮由来プロアントシアニジンは、強いα-アミラーゼ阻害活性を示すことが改めて確認されました。糖質と脂質吸収を抑制するための有用な機能性食品素材となる可能性が考えられます。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが食後血糖値に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol2)
2021年6月24日【機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出 作用機序に関する論文(試験管試験)】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、デンプンを分解するα-アミラーゼや脂肪を分解するリパーゼという酵素に対して強い阻害活性があることが明らかとなりました。 また、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンがどういう構造をしている化合物であるかについて化学的な分析を行い、構造決定を行い、新規物質の発見につながりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
アカシア樹皮プロアントシアニジンのαアミラーゼ阻害とリパーゼ阻害と構造決定 (α-Amylase and lipase inhibitory activity and structural characterization of acacia bark proanthocyanidins), R Kusano, S Ogawa, Y Matsuo, T Tanaka, Y Yazaki, I Kouno, Journal of Natural Products 74 (2), 119-128, 2011
目的
プロアントシアニジンは、さまざまな健康への利用が知られています。またアカシア樹皮抽出物も最近、抗糖尿病、抗肥満がマウスの試験で示されました。しかし、プロアントシアニジンのオリゴマーは、ほとんど吸収されないため、糖質や脂質の吸収を抑える作用、つまり、消化酵素の阻害活性がそれらの効果を示す作用機序であると考えられます。本研究では、リパーゼとαアミラーゼの2 つの消化酵素への阻害活性について調べるとともに、アカシア樹皮抽出物の活性画分化合物の構造決定を目的としました。
結果
アカシア樹皮抽出物は250 μg/ml の時、強いαアミラーゼ阻害(73.7 ± 3.8%)を示しました。これは、紅茶 (68.5 ± 4.6%)、緑茶(21.0 ± 3.7%)、ウーロン茶 (10.9 ± 2.7%)、グァバ葉の茶(32.4 ± 9.5%)より強い値でした。カラムを用いて得た最も阻害活性をもつFr. 2217(4 量体から8 量体)では、92.4 ± 1.9% の阻害を示し、これは緑茶のepigallocatechin 3-O-gallate(77.7 ± 6.5%)、紅茶のtheaflavin 3, 3’-di-O-gallate (88.7 ± 2.5%) に匹敵し、また、中国甘茶のsanguiin H-6 (65.3 ± 5.4%) やラズベリーよりも強いことがわかりました。 アカシア樹皮由来プロアントシアニジンからの画分は、リパーゼ阻害活性も示しました。 次に、抽出物からは、3つ新しい化合物として、flavan-3-ol 配糖体(4’-O-Methylrobinetinidol 3’-O-β-D-glucopyranoside)と2 つのプロアントシアニジンダイマー(Fisetinidol-(4α,6)-gallocatechin、Epirobinetinidol-(4β,8)-catechin)が同定され、それらを含む16 種類の化合物を特定されました。単離された残りの既知成分13 種類は、(-)-robinetinidol、syringic acid、(+)-gallocatechin、(+)-catechin、taxifolin、butin、 robinetinidol-(4α-8)-catechin、robinetinidol-(4α-8)-gallocatechin、fisetinidol- (4α-8)-catechin、1, 6-di-O-galloyl-D-glucose、3-methoxy-4-hydroxyphenyl-1-O-β-D-glucopyranoside、3,5-methoxy-4-hydroxybenzylalchol-4-O-β-D-glucopyranoside、とmultifidol glucosideでした。
結論
アカシアの樹皮由来プロアントシアニジンは、α-アミラーゼとリパーゼに対して強い阻害活性を示しました。もっとも強い活性の分画は、ロビネチニドールをユニットとする4 量体から8 量体であることが分かりました。これらのプロアントシアニジンのα-アミラーゼとリパーゼ阻害活性は、糖質と脂質吸収を抑制するための有用な機能性食品素材となる可能性が考えられます。