研究情報
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アカシア樹皮抽出物の単回投与、反復投与ヒト安全性試験に関する論文
2021年8月5日【過剰摂取安全性試験(ヒト臨床試験) 機能性表示食品『アカポリ糖ケア』『アカポリ肌ムズケア』の届出 安全性に関する論文(ヒト)】
アカシア樹皮抽出物の過剰摂取における安全性評価試験を行い、アカシア樹皮抽出物の安全性が高いことが証明されました。アカシア樹皮抽出物を含む被験食品を1日1,000mg、4週間継続して摂取しても、安全性に問題ないことがわかりました。
【試験の詳細】
アカシアポリフェノール含有食品の安全性 : 健常男性成人における安全性評価試験 (Safety of an Acacia polyphenol dietary supplement: Safety evaluation studies in healthy male adults), T Kataoka, S Ogawa, T Matsumae, Y Yazaki, H Yamaguchi, Pharmacometrics 80 (3/4), 43-52, 2011
方法
健常男性成人を募集し、承認を受けた試験計画書の文章などに基づいて試験ごとにその目的、方法等の試験内容について十分な説明を行いました。試験デザインは4種類としました。試験①では、被験者20名を5名ずつ4群に組み入れ、各被験者にアカシア樹皮抽出物をそれぞれ250、500、750、1000mg摂取しました。試験2では、被験者5名に、アカシア樹皮抽出物を1500mg摂取しました。試験③では、被験者22名を11名ずつ2群にくみいれ、各群被験者にアカシア樹皮抽出物を1日あたり250mg、500mg摂取させました。また、試験④では、被験者25名を11名と14名の2群に組み入れ、アカシア樹皮抽出物を1日あたり750mg、1000mg摂取させた。試験①②は短期投与とし、③④は4週間の摂取としました。
結果
健常男性成人を対象にアカシア樹皮抽出物含有試験食品を用いた単回摂取試験(アカシア樹皮抽出物250,500,750,1000 および1500 mg)および4 週間反復摂取試験(アカシア樹皮抽出物250,500,750 および1000 mg╱日)において,安全性ならびに忍容性はきわめて高いことが示されました。
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アカシア樹皮抽出物の過剰摂取安全性試験(ヒト臨床試験)に関する論文
2021年7月29日【過剰摂取安全性試験(ヒト臨床試験) 機能性表示食品『アカポリ糖ケア』『アカポリ肌ムズケア』の届出 安全性に関する論文(ヒト)】
アカシア樹皮抽出物の過剰摂取における安全性評価試験を行い、アカシア樹皮抽出物の安全性が非常に高いことが証明されました。一群はアカシア樹皮抽出物を1日1,875mg含む被験食品を4週間継続して摂取し、他方の一群は、対照食品(アカシア樹皮抽出物を含まない)を4週間連続して摂取しました。その結果、アカシア樹皮抽出物を含む試験食品によると考えられる異常所見は認められませんでした。また、アカシア樹皮抽出物を摂取した群において、対照食品群と比較して問題となる異常所見は認められませんでした。 摂取量は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の7.5倍量、『アカポリ肌ムズケア』の5倍量に相当します。
【試験の詳細】
アカシア樹皮抽出物のヒトでの過剰摂取における安全性評価試験―プラセボ対照二重盲検無作為化並行群間比較試験― 小川壮介, 三浦直樹, 薬理と治療 45 (12), 1927-1934, 2017
方法
30 名の被験者に試験食品(被験食品あるいは対照食品)を送付し、4 週間摂取させ、摂取開始2 週後、摂取開始4 週後、および摂取終了後の後観察2 週検査に来院させ、所定の問診、理学検査、臨床検査等の各検査を実施しました。被験者はアカシア樹皮抽出物を1日あたり、1,875mg摂取させました。
結果
過剰摂取における安全性評価試験の被験者29 名に対して,アカシア樹皮抽出物を含む被験食品を1日1875 mg、4 週間継続して摂取させたところ、①問診,②収縮期および拡張期血圧、脈拍、③血液学検査、④血液生化学検査、⑤尿検査において、試験食品によると考えられる異常所見は認められませんでした。また,被験食品において、対照食品と比較して問題となる異常所見は認められませんでした。以上のことより、アカシア樹皮抽出物は安全性ならびに忍容性はきわめて高いということが明らかとなりました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが肌に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol2)
2021年7月22日【機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出 作用機序に関する論文(試験管試験)】
ポリフェノールの特性である抗酸化、抗炎症作用を介して、肌の乾燥または引掻きたいという欲求や炎症によって引き起こされる皮膚のダメージが軽減され、その結果として皮膚のコンディションに関連するQOLが改善したという報告がありますが、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、高い抗酸化作用を示すことが報告されているため、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取することにより、この高い抗酸化作用によって肌の乾燥による不快感(ムズムズ感)が軽減されたと考えられます。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
Yoshikazu Yazaki, Utilization of Flavonoid Compounds from Bark and Wood: A Review, Natural Product Communications, Vol.10, 513-520, 2015
内容
抽出物の抗酸化力を測定するために、SOSA(superoxide scavenging activity)試験を日本食品分析センターで行いました。アカシア樹皮抽出物は190万、ビタミンCは36万、カテキン34万エンゾジェノール、ピクノジェノール、フラバンジェノールは19万でした。またアカシア樹皮抽出物のエタノール抽出物は240万、メタノール抽出物は210万でした。これらのことから、アカシア樹皮抽出物はビタミンCやカテキンの5-7倍のSOSA値を示し、エンゾジェノール、ピクノジェノール、フラバンジェノールといった松樹皮抽出物の約10倍であることが明らかとなりました。 結論 以上のことからアカシア樹皮抽出物、あるいは抽出物に含まれるプロアントシアニジンは非常に強い抗酸化活性を有していることが報告されています。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが肌に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol1)
2021年7月15日【機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出 作用機序に関する論文(マウス試験)】
アカシア樹皮抽出物(アカシア樹皮由来プロアントシアニジン)をマウスに与えることで、マウスの皮膚の乾燥を防ぐことにより、アトピー性皮膚炎の痒みを抑制することがわかりました。また、アトピー性皮膚炎発症時に見られる皮膚のceramidase の発現増加を抑制することが、皮膚の乾燥を抑制したメカニズムとして考えられました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
アカシアの樹皮からの高ポリフェノール画分のアレルギー性皮膚炎に関わるかゆみに対する阻害効果 (Inhibitory effect of polyphenol-rich fraction from the bark of Acacia mearnsii on itching associated with allergic dermatitis), N Ikarashi, W Sato, T Toda, M Ishii, W Ochiai, K Sugiyama, Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine 2012, 2012
目的
我々はこれまでに、アカシア樹皮抽出物(アカシアポリフェノール)が強力な抗肥満作用や抗糖尿病作用を示すことを明らかにしました。本研究では、アカシアポリフェノールのアトピー性皮膚炎(AD)の痒みに対する抑制作用を検討しました。
方法
HR-1 マウスに普通飼料(Control 群)、特殊飼料(AD 群)あるいはAP 3%含有特殊飼料(アカシアポリフェノール群)を6 週間自由摂取させました。投与6 週目に、掻痒行動回数、皮膚水分蒸散量、皮膚のセラミドの発現およびセラミダーゼのmRNA 発現量を測定しました。
結果
AD 群ではControl 群と比べ、搔痒行動回数の増加、皮膚水分蒸散量の上昇が認められ、アトピー性皮膚炎様症状を呈していました。これに対して、アカシアポリフェノール群では、これらのアトピー性皮膚炎様症状の改善が認められました。皮膚の水分保持に重要な役割を担うCeramide の発現量を免疫組織化学染色により解析しました。AD 群のCeramide の発現量はControl 群に比べて低下していましたが、アカシアポリフェノール群ではこの低下が抑制されました。皮膚のCeramide 含量を減少させるceramidase のmRNA 発現量は、AD 群ではControl 群と比較して上昇しており、この上昇をアカシアポリフェノール 群は有意に低下しました。
考察
本研究の結果から、アカシアポリフェノールは皮膚の乾燥を防ぐことにより、アトピー性皮膚炎の痒みを抑制することがわかりました。また、アトピー性皮膚炎発症時に見られる皮膚のceramidase の発現増加を抑制することが、皮膚の乾燥を抑制したメカニズムとして考えられました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンの摂取が肌に与える影響(ヒト臨床試験)の論文
2021年7月8日【機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』の届出論文(ヒト臨床試験)】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取することで、肌(顔)の乾燥による不快感(ムズムズ感)がある成人において、肌(顔)の乾燥を緩和して肌(顔)の潤いを守るのを助け、肌(顔)の保湿力(バリア機能)を守る機能があり、不快感(ムズムズ感)を改善する機能があることがわかりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ肌ムズケア』(E506)の届出論文になっています。
【試験の詳細】
Impact of Acacia bark extract tablets on the skin of healthy humans: a randomized, double-blind, placebo-controlled study, T Hoshino, S Yamashita, N Suzuki, A Baba, S Ogawa, T Izumi, Bioscience, biotechnology, and biochemistry 83 (3), 538-550, 2019 https://academic.oup.com/bbb/article/83/3/538/5920325?login=true https://www.tandfonline.com/doi/pdf/10.1080/09168451.2018.1547626
目的
肌の乾燥により、肌に不快感を感じている日本人成人男女を対象に、本届出食品あるいはプラセボ錠剤を摂取した場合、肌の乾燥、不快感の改善に与える効果を検証すること。 背景 マウス(アトピー性皮膚炎を持つマウス)試験において、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを摂取することで、皮膚の乾燥を防ぎ、かゆみが抑制されることが報告されています。これまでにヒトを対象にアカシア樹皮由来プロアントシアニジンの皮膚症状改善効果を検証した研究はないため、本試験では、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンによる乾燥や不快感の改善効果について検証しました。
方法
ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を採用しました。 本試験に参加同意した試験参加者101名のうち、試験責任医師より肌に疾患 (アトピー等) がなく、かつ試験参加に問題ないと判断された66名を本試験に組み入れました。また、血液検査においてアトピー性皮膚炎ではなく、アレルギー体質でもないヒトを対象としました。機能性関与成分としてアカシア樹皮由来プロアントシアニジン245mgを含む錠剤あるいはプラセボ錠剤1日6粒を、朝 (朝食を摂取する場合は、朝食後) に、水またはぬるま湯ととも摂取した。介入期間は8週間としました。 試験参加者は試験食品摂取前および摂取4週間後、摂取8週間後に来院し、皮膚検査・自覚症状・身体測定・理学検査・尿検査・血液学検査・血液生化学検査・内科的検査を行いました。
結果
本届出食品摂取4週間で、DLQIの症状・感情スコアおよび質問1 「ここ1週間、皮膚にかゆみや痛みを感じましたか」に関する自覚症状は改善し、皮膚状態に関連したQOLが向上しました。さらにVAS法を用いた自覚するかゆみの評価では、本届出食品摂取4週間に有意な改善が認められた。 本届出食品摂取8週間で、顔の経皮水分の蒸散が有意に抑制されました。また、角層水分量は群間での有意差は認められませんでしたが、試験期間を通して平均スコアの上昇が認められました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが食後血糖値に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol.3)
2021年7月1日【機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出 作用機序に関する論文(試験管試験)】
アカシア樹皮抽出物をいくつかのフラクションに分画することで、フラクションごとのαアミラーゼ阻害活性成分の探索を行いました。さらに、構造の違いによる活性の違いを調べました。さらに、アカシア樹皮抽出物には、(+)ピニトールが含まれることが明らかとなりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
Characterization of the α-Amylase Inhibitory Activity of Oligomeric Proanthocyanidins from Acacia mearnsii Bark Extract, Y Matsuo, R Kusano, S Ogawa, Y Yazaki, T Tanaka, Natural product communications 11 (12), 1851-1854, 2016 https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1934578X1601101219
目的
5,7-デオキシフラバン―3-オールは、一般にチオール分解やフロログルシノール分解によって分解されます。しかし、アカシア樹皮抽出物に含まれるプロアントシアニジンは、B環がピロガロールタイプとカテコールタイプである5-デオキシフラバン―3-オールが主要であり、化学的に非常に安定で、分解することができません。従いまして、構成成分の分析は非常に難しいものとなっています。 アカシア樹皮抽出物はさまざまな生理活性が報告されていますが、活性成分の構造決定は非常に重要なことです。そこで本実験では、各フラクションのα-アミラーゼ阻害活性と、13CNMRおよびMS分析により、活性成分であるプロアントシアニジンの構造決定を行うことを目的としました。
結果
アカシア樹皮抽出物のフラクションごとのαアミラーゼ阻害の検証を行い、13CNMRとMSと熱分解生成物により阻害活性を比較した。5-デオキシフラバン―3-オールにおいては、ピロガロールタイプ(3個)のB環よりもカテコールタイプ(2個)のB環のプロアントシアニジンオリゴマーを含むフラクションが強い活性を示しました。(ピロ)カテコールのピークを示す熱分解生成物のHPLCは、強い活性を示すフラクションから得られた混合物においてのみ検出されました。さらに、(+)ピニトールは抽出物の主要なポリオールとしてアカシア樹皮抽出物の8.9%の割合で単離されました。
結論
アカシアの樹皮由来プロアントシアニジンは、強いα-アミラーゼ阻害活性を示すことが改めて確認されました。糖質と脂質吸収を抑制するための有用な機能性食品素材となる可能性が考えられます。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが食後血糖値に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol2)
2021年6月24日【機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出 作用機序に関する論文(試験管試験)】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、デンプンを分解するα-アミラーゼや脂肪を分解するリパーゼという酵素に対して強い阻害活性があることが明らかとなりました。 また、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンがどういう構造をしている化合物であるかについて化学的な分析を行い、構造決定を行い、新規物質の発見につながりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
アカシア樹皮プロアントシアニジンのαアミラーゼ阻害とリパーゼ阻害と構造決定 (α-Amylase and lipase inhibitory activity and structural characterization of acacia bark proanthocyanidins), R Kusano, S Ogawa, Y Matsuo, T Tanaka, Y Yazaki, I Kouno, Journal of Natural Products 74 (2), 119-128, 2011
目的
プロアントシアニジンは、さまざまな健康への利用が知られています。またアカシア樹皮抽出物も最近、抗糖尿病、抗肥満がマウスの試験で示されました。しかし、プロアントシアニジンのオリゴマーは、ほとんど吸収されないため、糖質や脂質の吸収を抑える作用、つまり、消化酵素の阻害活性がそれらの効果を示す作用機序であると考えられます。本研究では、リパーゼとαアミラーゼの2 つの消化酵素への阻害活性について調べるとともに、アカシア樹皮抽出物の活性画分化合物の構造決定を目的としました。
結果
アカシア樹皮抽出物は250 μg/ml の時、強いαアミラーゼ阻害(73.7 ± 3.8%)を示しました。これは、紅茶 (68.5 ± 4.6%)、緑茶(21.0 ± 3.7%)、ウーロン茶 (10.9 ± 2.7%)、グァバ葉の茶(32.4 ± 9.5%)より強い値でした。カラムを用いて得た最も阻害活性をもつFr. 2217(4 量体から8 量体)では、92.4 ± 1.9% の阻害を示し、これは緑茶のepigallocatechin 3-O-gallate(77.7 ± 6.5%)、紅茶のtheaflavin 3, 3’-di-O-gallate (88.7 ± 2.5%) に匹敵し、また、中国甘茶のsanguiin H-6 (65.3 ± 5.4%) やラズベリーよりも強いことがわかりました。 アカシア樹皮由来プロアントシアニジンからの画分は、リパーゼ阻害活性も示しました。 次に、抽出物からは、3つ新しい化合物として、flavan-3-ol 配糖体(4’-O-Methylrobinetinidol 3’-O-β-D-glucopyranoside)と2 つのプロアントシアニジンダイマー(Fisetinidol-(4α,6)-gallocatechin、Epirobinetinidol-(4β,8)-catechin)が同定され、それらを含む16 種類の化合物を特定されました。単離された残りの既知成分13 種類は、(-)-robinetinidol、syringic acid、(+)-gallocatechin、(+)-catechin、taxifolin、butin、 robinetinidol-(4α-8)-catechin、robinetinidol-(4α-8)-gallocatechin、fisetinidol- (4α-8)-catechin、1, 6-di-O-galloyl-D-glucose、3-methoxy-4-hydroxyphenyl-1-O-β-D-glucopyranoside、3,5-methoxy-4-hydroxybenzylalchol-4-O-β-D-glucopyranoside、とmultifidol glucosideでした。
結論
アカシアの樹皮由来プロアントシアニジンは、α-アミラーゼとリパーゼに対して強い阻害活性を示しました。もっとも強い活性の分画は、ロビネチニドールをユニットとする4 量体から8 量体であることが分かりました。これらのプロアントシアニジンのα-アミラーゼとリパーゼ阻害活性は、糖質と脂質吸収を抑制するための有用な機能性食品素材となる可能性が考えられます。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが食後血糖値に与える影響のメカニズム解明の論文(Vol1)
2021年6月17日【機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出 作用機序に関する論文(マウス試験)】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、脂肪を分解するリパーゼという酵素や糖を分解するグルコシダーゼという酵素の働きを阻害することがわかりました。また、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンは、マウスの消化管において、脂肪や糖の吸収を抑制することがわかりました。 この論文は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出に際して、作用機序を説明する論文になっています。
【試験内容の詳細】
アカシアポリフェノールのリパーゼおよびグルコシダーゼ活性阻害作用 (The inhibition of lipase and glucosidase activities by acacia polyphenol), N Ikarashi, R Takeda, K Ito, W Ochiai, K Sugiyama, Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine 2011, 2011
目的
アカシアの樹皮から抽出したポリフェノールは、ロビネチニドールやフィセチニドールなどのユニークなカテキン類であるフラバン―3-オール類を多く含むプロアントシアニジンです。本研究では、in vitro 試験によりアカシア樹皮抽出物(アカシアポリフェノール)のリパーゼ阻害活性およびグルコシダーゼ阻害活性を測定しました。また、マウスにオリーブ油、グルコース、マルトース、スクロースあるいはデンプン水溶液を経口投与することにより、これらの吸収に及ぼすアカシアポリフェノールの影響について検討しました。
方法
In vitro 試験:膵リパーゼ活性は基質としてトリオレイン、酵素としてブタ膵リパーゼを用い、オレイン酸への変換量を測定することにより算出しました。グルコシダーゼ活性は、基質としてマルトースあるいはスクロース、酵素としてラット腸管アセトン粉末を用い、グルコースへの変換量を測定することにより算出しました。 In vivo 試験:絶食させたICR マウスにアカシアポリフェノール(0.25-1.0 g/kg)水溶液を強制経口投与しました。アカシアポリフェノール水溶液投与直後にオリーブ油(5mL/kg)、マルトース(2 g/kg)、スクロース(4 g/kg)、グルコース(2 g/kg)あるいはデンプン(4 g/kg)水溶液を強制経口投与しました。経時的に採血を行い、血漿中トリグリセリド濃度あるいはグルコース濃度を測定しました。
結果
In vitro 試験:アカシアポリフェノールはリパーゼ、マルターゼおよびスクラーゼ活性を濃度依存的に阻害し、そのIC50 はそれぞれ0.95 mg/mL、0.22 mg/mL および0.60 mg/mL でした。 In vivo 試験:ICR マウスにアカシアポリフェノール水溶液を経口投与した直後にオリーブ油を経口投与し、血漿中トリグリセリド濃度を測定した結果、アカシアポリフェノールはオリーブ油負荷による血漿中トリグリセリド濃度の上昇を投与量依存的に有意に抑制しました。また、アカシアポリフェノールはマルトースおよびスクロース負荷による血糖値の上昇を投与量依存的に有意に抑制し、この作用はマルトースに対する方が強い結果を得ました。さらに、アカシアポリフェノールはグルコース負荷による血糖値の上昇も抑制しました。また、アカシアポリフェノールはデンプン負荷による血糖値の上昇をわずかに抑制しました。
結論
アカシアポリフェノールはリパーゼおよびグルコシダーゼ阻害活性を示すことが明らかとなり、また、マウスの試験により、消化管において脂肪および糖の吸収を抑制することが示唆され、2量体だけではなく、グルコースの吸収も抑制することがわかりました。
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アカシア樹皮由来プロアントシアニジンが食後血糖値に与える影響(ヒト臨床試験)の論文が受理されました
2021年6月10日【機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出論文(ヒト臨床試験)】
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを食事の前に摂取することで、血糖値が高め、あるいは血糖値が高くなりやすい方の糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を穏やかにすることがわかりました。この論文は、機能性表示食品『アカポリ糖ケア』の届出論文になっています。
【試験内容の詳細】
論文:アカシアポリフェノール含有錠剤が、食後血糖値に及ぼす影響(Suppressive Effect of Acacia Polyphenol on Postprandial Blood Glucose Elevation in Non-diabetic Individuals―A Randomized, Double-blind, Placebo-controlled Crossover Study―), R Takeda, S Ogawa, N Miura A Sawabe, 薬理と治療 44 (10), 1463-1469
目的
空腹時血糖値が高め、あるいは食後血糖値が高くなりやすい方が、食事とともにアカシア樹皮由来プロアントシアニジン含有錠剤あるいはプラセボ錠剤(偽薬)を摂取した場合に、食後血糖値に及ぼす影響を検証することを目的としました。
背景
アカシア樹皮由来プロアントシアニジンがご飯やパンなどの主成分であるデンプンを分解するα–アミラーゼやグルコシダーゼという酵素、あるいは脂質を分解するリパーゼという酵素の働きを阻害する報告がされています。そこで本研究では、食事とともにアカシア樹皮由来プロアントシアニジン含有錠剤を摂取させた場合の食後血糖値に及ぼす影響を評価することとしました。
方法
試験デザインは、『無作為化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験』で行いました。
事前検査として40名に医師の問診および血液検査およびOGTT 75g試験(ブドウ糖の液体を75g飲んで、血糖値の変化を観察する試験)を行い、空腹時血糖値が110~125㎎/dLであった者あるいはOGTT 75g試験における2時間後の血糖値が140~199mg/dLの者を対象に、その後の試験を行いました。
13名には、検査当日、試験品(アカシア樹皮由来プロアントシアニジン含有錠剤)またはプラセボ品(偽薬)を負荷食摂取5分前に摂取させた後、負荷食である米飯200gを摂取させました。摂取前(0分)、負荷食摂取後30分、60分、90分、120分に採血を行い、血糖値とインスリンの推移を測定しました。
主な結果
13名にアカシア樹皮由来プロアントシアニジン含有錠剤を米飯200gとともに摂取させた結果、食後60分後の血糖値において、初期値からの変化量に有意な差が認められ、さらに、IAUC(0-60分の血糖上昇曲線下面積)において有意差が認められました。
一方インスリンは、負荷食摂取後30分、60分、90分、120分において有意な変化は観察されませんでしたが、IAUC(0-60分のインスリン上昇曲線下面積)において有意差が認められました。
これらの結果から、アカシア樹皮由来プロアントシアニジン含有錠剤を食事ともに摂取することで、糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を穏やかにする機能があることが認められました。
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「アカポリ」は、ハイクオリティ認証製品(認証番号:110711003002)です。
2020年9月27日「アカポリ」は、ハイクオリティ認証製品(認証番号:110711003002)です。
認証期間2020年9月27日から2022年9月26日
データベースの同内容をここにも示しますので参考にしてください。商品名:アカポリ
【配合原材料】
・アカシア樹皮抽出物《○:アカシア》
・ビタミンE含有植物油《○:ビタミンE》
・デキストリン《-》
・還元麦芽糖 《-》
・セルロース《☆》
・ビタミンC《○》
・ステアリン酸カルシウム《☆》
・パントテン酸カルシウム《☆》
・加工デンプン《☆》
・ナイアシン《☆》
・ビタミンB₁《☆》
・ビタミンB₂《☆》
・ビタミンB₆《☆》
・シェラック《☆》
・ビタミンA《○》
・葉酸《☆》
・ビタミンB₁₂《☆》
・ビタミンD 《☆》【栄養表示】
6粒(1800mg)あたり
・エネルギー 7kcal
・たんぱく質 0.04-0.08g
・脂質 0.06g
・炭水化物 1.3-1.7g
・食塩相当量 0.0007-0.0011g
・ビタミンA 90-450μg
※高速液体クロマトグラフ法
・ビタミンC 100mg
※高速液体クロマトグラフ法
・ビタミンE 11.0-16.0mg
※高速液体クロマトグラフ法
・アカシアポリフェノール(アカシア樹皮由来プロアントシアニジンとして) 含有
※FOLIN-CIOCALTEU法【製品の安全性】
一般的に安全です。
妊娠中および母乳授乳期の使用の安全性については情報が不十分です。安全性を考慮し、使用は控えてください。【副作用など】
ビタミンC:
一部の人に悪心、嘔吐、胸やけ、胃痙攣、頭痛などを生じる可能性があります。
ビタミンA:
長期間、多量に摂取すると、倦怠感、神経過敏、精神状態の変化、食欲不振、胃の不調、悪心、嘔吐、微熱、発汗過多などが生じる可能性があります。
【品質】ハイクオリティ
★成分や産地が正しく表示されている
★人体に有害レベルの不純物が入っていない
★高品質・安全性が保たれる環境で製造されている【注意が必要な疾患・症状】
●アカシア:
外科手術【アカシアは、手術中および手術後の血糖値に影響を与える可能性があります。手術の最低2週間前から、使用を中止してください。使用開始については医師にご相談ください。】
アカシアの樹脂を対象とした研究報告に基づきます。本製品はアカシア樹皮の抽出物を原材料としており、アカシア樹脂は使用していません。●ビタミンE、ビタミンC:
血管形成術(冠動脈など)【この手術を受ける直前は、使用を中止してください。その後、医師からの許可が出るまでは、使用しないでください。】
●ビタミンE:
網膜色素変性【この疾患を有している場合には、視力低下が加速する可能性があるため、使用は避けてください。】
出血性疾患【ビタミンEは、出血性疾患を悪化させる可能性があります。この疾患を有している場合には、使用は避けてください。】
外科手術【ビタミンEは、手術中および手術後の出血リスクを高める可能性があります。手術の最低2週間前から、使用を中止してください。使用開始については医師にご相談ください。】
脳卒中の既往歴【多量の使用は避けてください。】●ビタミンC:
糖尿病【ビタミンCは糖の代謝に影響をおよぼし、血糖値を上昇させるという報告がありますが、まだ、結論には至っていません。しかし、閉経後の糖尿病患者では、サプリメントから 300mg/日以上のビタミンCを摂取していると循環器病による死亡リスクが上昇したという報告があります。この疾患を有している場合には、サプ リメントからビタミンCを摂取しない方がよいでしょう。】
サラセミアおよびヘモクロマトーシスという血清鉄異常【この疾患を有している場合には、本製品に表示されている1日の摂取目安量を超えて使用しないでください。】
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)欠乏症【この疾患を有している場合には、本製品に表示されている1日の摂取目安量を超えて使用しないでください。】
腎結石症【腎結石症に罹患している場合、あるいはその既往歴がある場合には、使用しないでください。】●ビタミンA:
家族性高リポ蛋白血症5型【この疾患を有している場合には、ビタミンA中毒の可能性を高めるおそれがあるため、使用しないでください。】
肝臓病【多量のビタミンAは肝臓病を悪化させる可能性があるため、この疾患を有している場合には、使用しないでください。】【薬との飲み合わせ】
下記の薬と一緒に飲まないでください
注意書きがある場合には、その記述に従って使用してください
配合原材料ごとに「薬効分類【一般名】」と表記しています。●アカシア:
以下の薬と併用する場合は4時間以上あけて摂取してください。
・抗菌薬>ペニシリン系薬【アモキシシリン水和物】
以下の薬と併用すると血糖値が下がりすぎる可能性があります
・糖尿病治療薬>スルホニル尿素【グリメピリド】【グリベンクラミド】【クロルプロパミド】
・糖尿病治療薬>チアゾリジン誘導体【ピオグリタゾン塩酸塩】
・糖尿病治療薬>インスリン
アカシアの樹脂を対象とした研究報告に基づきます。本製品はアカシア樹皮の抽出物を原材料としており、アカシア樹脂は使用していません。●ビタミンC:
以下の薬と併用すると薬の効果が減弱する可能性があります。
・抗悪性腫瘍薬>アルキル化薬【シクロホスファミド水和物】【カルムスチン】【ブスルファン】●ビタミンA:
以下の薬と併用すると薬の作用が強くあらわれすぎる可能性があります。
・皮膚科用剤>角化症・乾癬治療薬【エトレチナート】
以下の薬と多量のビタミンAを併用すると肝障害の危険性が高まる可能性があります。
・抗不整脈薬>クラスⅢ群【アミオダロン塩酸塩】
・抗てんかん薬>イミノスチルベン系薬【カルバマゼピン】
・抗悪性腫瘍薬>代謝拮抗薬【メトトレキサート】
・抗てんかん薬>ヒダントイン系薬【フェニトイン】【他の健康食品・サプリメント、一般食品との食べ合わせ】
食べ合わせに注意が必要です
●ビタミンC:
ビタミンCとクロム含有製品を長期間にわたり同時摂取すると、クロムの吸収が過剰になる可能性があります。
※確認された配合原材料の各項目《 》内の記号は、以下の安全性の確認資料を示しています。
《○》ナチュラルメディシン・データベースで安全性が確認されています
《□》食品安全委員会により安全性が確認されています
《☆》厚生労働省指定添加物リスト(規則別表第1)・既存添加物名簿・一般に食品として飲食に供されている物であって添加物として使用される品目リスト・天然香料基原物質リストに収載されています
《△》その原材料の「急性毒性試験」「変異原性試験」で安全性が確認されています
《-》一般的に食品とみなされている食品または食品成分ですので、上記四つの安全性を改めて確認する必要がありません
※ これらの原材料に対して食物アレルギーがある場合には、本製品の使用は控えてください。
※ これらの原材料および含有成分同士の複合作用については確認されていません。
(注1)栄養表示とハイクオリティ認証について:ハイクオリティ認証は、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムに加えて、本製品に特異的な他の栄養素(ビタミン13種、ミネラル11種、「糖質および食物繊維」)と非栄養素成分(機能性成分ともいう)(注2)が表示通り含有されていることを認証しています。但し、本ページに記載の成分以外は認証対象外となります。
(注2)「栄養成分」について:たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルを「栄養成分」といいます。それ以外の成分であって、体内で免疫系、内分泌系、神経系、循環系などに作用して、生体の調節に関わり、健康維持、病気の予防、回復などに有用な成分を「非栄養素成分」あるいは「機能性成分」といいます。
(注3)妊娠中および母乳授乳期の使用の安全性について:ハイクオリティ認証では、当該製品に含まれている素材・成分の安全性が確認されている製品以外は、「情報が不十分です。安全性を考慮し、使用は控えてください。」と表示しています。また原則として、妊娠中は、健康食品・サプリメントの積極的な使用を推奨していません。疾患を有している場合の使用について
ハイクオリティ認証では、疾患を有している方に対しては、原則として、健康食品・サプリメントの積極的な使用を推奨していません。
相互作用の確認について
ハイクオリティ認証では、素材・成分ごとに相互作用を確認しています。複数の素材・成分が入っていると、相反する作用が併記されている場合があります。
ハイクオリティ認証とは
本制度は安全性、品質の確保を実現するために必要となる検証をその時点での知見に基づき認証したもので、認証した製品の絶対的な安全性を保証するものではありません。また、認証製品の認証内容は本ページに表示されている内容に限ります。各社のHPや冊子等で紹介されている各製品に関する個別の広告内容は認証しておりません。