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いまさら聞けないお盆の習慣、お盆の起源から各地の習慣までご紹介

いまさら聞けないお盆の習慣、お盆の起源から各地の習慣までご紹介

今年もお盆が迫ってきましたが、皆様お盆について詳しく知っていますでしょうか?ご先祖様が帰ってくるのでそれを迎え入れるなどの意味は知っている人も多いと思います。しかし、改めて考えてみるとなぜそのような習慣になっているということを知っている人は少ないはずです。そこで今回はお盆やその習慣、地域ごとのお盆についてご紹介していきます。

1.お盆とは

お盆とは、夏季に行われる日本の祖先の霊を祀る一連の行事で、日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事です。皆さんがご存知の通り、ご先祖様が帰ってくる期間でそのために送り迎えの儀式をすることが伝統的な風習となっています。

ちなみに、以前は太陰暦の715日を中心とした期間に行われていたのですが、明治期の太陽暦の採用後、太陽暦の715日に合わせると農繁期と重なって支障が出る地域が多かったため815日をお盆とする習慣がついたようです。

1-1.お盆の語源は仏教用語から

お盆の語源は、仏教の発祥の地である古代インドのサンスクリット語「ullambana(ウラムバナ)」を漢字で音写した「盂蘭盆(うらぼん)」の略です。

元々は「ullambana」は手足を縛って逆さまに吊るすという意味で、非常に苦痛なことをさしたようなので、意味が全く違っています。なぜこのような意味から現在の意味になったかというと、元々「ullambana」は仏教用語で苦行を指しており、苦行のお話であるの説話を由来にしている、盂蘭盆経の名前からきています。

この説話の内容はお釈迦様の弟子の一人が、神通力と呼ばれる力を得たときに、今は亡き父母に何かできないかと思いその力を使い、母を探したようです。 その力で見つけた母は地獄の餓鬼の中で苦しんでいる母親の姿でした、何とか助けようとしましたが助けることができずお釈迦様のもとへ戻りこのことを話すと。 お釈迦さまは「旧暦715日に修行を終えた、修行僧たちにたくさんごちそうをして、心から供養をすることで、父母を苦しみから救うことができる」とのことを話し、それを弟子が実行したところ母親をすくうことができたたというお話です

このことから、盂蘭盆が死者を供養するための行事とされるようになったようです。

1-2.お盆の起源

お盆の起源は、先ほどの話で母親を救うことができた弟子がこの慣わしを残したいと申し出たところ、お釈迦さまは「旧暦715日にいろいろな飲食を盆に盛り、同じように仏や僧や大勢の人たちに供養すれば、その功徳によってたくさんの先祖は苦しみから救われ、今生きている人も幸せを得ることができるでしょう。」とおっしゃったことがお盆の行事の始まりといわれています。

また、日本にはもともとある神道の「御霊祭り」という先祖崇拝の風習があり、盂蘭盆が仏教の伝来とともに伝わって双方が融合したことで、現在のお盆の行事になっていったと考えられています。

お盆の由来については理解できたかと思います。ではお盆では何をすればよいのでしょうか?

2.お盆の習慣

お盆といえば思いつくのは精霊馬と呼ばれるナスとキュウリに足を付けているものを飾っていることを想像するのではないでしょうか。それも習慣の一つでナスは牛を、キュウリは馬を表しているといわれています。なぜ牛と馬かというとご先祖様が早く帰ってくれるように馬を、逆に帰るときはゆっくり帰れるように牛を表現している、という話は有名なので皆さんご存知でしょう。これ以外にもありますのでそれらも紹介します。

2-1.迎え火、送り火

お盆の風習といえば、これが有名なのではないでしょか。迎え火というのは、戻ってくる先祖の霊が迷わないように、目印として玄関付近で火を焚くお盆の風習です。一般的には、盆入りの813日の夕方に行われます。この日をお盆の迎え日とも呼びます。

そして送り火とは、お盆の期間に一緒に過ごした先祖の霊を送り出す行事です。一般的に送り火は、迎え火を行ったときと同じ玄関先などで行います。送り火は、一般的に816日の夕方に行われます。前日の15日に行う場合もあります。この日をお盆の送り日とも呼びます。

また、お盆の迎え火や送り火では、一般的に「おがら」を用います。おがらとは皮を剥いだ麻で、ホームセンターや花屋さん、スーパーなどで手に入ります。本来は焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きの平皿におがらをのせて燃やします。焙烙がない場合は、耐熱の平皿を代用で大丈夫です。玄関先や庭で行うことが多いです。

ちなみに、東京都などの都市部では、迎え火や送り火の火を「またぐ」という文化があります。焚いているおがらの上を3回またぐことで「病気から身を守ることができる」と考えられてきたようです。

2-2.盆踊り

盆踊りを知らない人はいないでしょう。夏祭りで踊ることもある盆踊りもその名に盆の字が使われている通り、お盆の習慣の一つです。盆踊りは元々、お盆に帰ってくる先祖の霊を迎えたときに、慰めて労るための踊りでした。

盆踊りのルーツは踊り念仏だといわれています。踊り念仏とは踊りながら太鼓や鉦を鳴らしながら念仏を唱え、一心に踊りに集中することで、煩悩を捨てられると考えられ考案されたものです。平安時代にある僧が踊り念仏を始め、その後鎌倉時代に念仏踊りとなって広まったようです。そして民衆に広まった後には、地域の特徴が組み込まれた盆踊りが始まったようです。

このように、盆踊りは元々先祖を供養するために念仏踊りをしていたことが由来になるのです。

2-3.初盆

人が亡くなり49日の法要が終わってから次に迎える最初のお盆を特に初盆、または新盆と呼び、特に厚く供養する風習があります。

初盆は、普通のお盆と比べてお墓参りだけではなく特別な個人を弔うための特別な行事になります。

○盆の入り(13日)

この日は「迎え火」を焚いてご先祖の霊を自宅に招き入れます。自宅にて盆棚(精霊棚)の準備ができたらお墓に参り、綺麗に掃除しておきます。夕方になると迎え火を焚き、白提灯に火を灯します。

14日・15

遺族が集まってお墓参りをし、自宅には親族や個人と親しかった知人を呼び、僧侶を招いて法要をします。法要の後に会食をすることも多いです。お坊さんがお帰りになる際に、お盆の上にお布施を乗せてお渡ししましょう。

○盆明け(16日)

なるべく遅い時間に送り火を焚き、祖先の霊を見送ります。地域によっては「精霊流し」や「灯籠流し」を行います。

このような流れで初盆は行われます。また、費用についてですが、お寺へのお布施やお車代、祭壇や提灯の準備台、料理やお酒等がかかってきます。かかってくる費用は以下の通りです。

  • お寺へのお布施など 30,000円~
  • 祭壇や提灯の準備代 30,000円~
  • 料理やお酒代など  15,000円~

おおよそこれくらいの費用が掛かってきます。香典や提灯台をいただくこともあるので、これを全て負担することはあまりありません。

祭壇や白提灯は初盆の時のみに使うものなので、お盆が終わった後は処分するようにしましょう。

今紹介したのは、一般的なお盆の習慣です。お盆は地域ごとに行うことが違うことがあるのでそれらも紹介します。

3.地域ごとのお盆の習慣

お盆は全国的な風習ですが、それぞれ地域によって少し違いがあります。全国の都道府県に様々な習慣があるのですが紹介しきれないので面白い習慣のものを抜粋して紹介します。

3-1.茨城


つくば市周辺では、お盆綱と呼ばれる風習があります。

大人がお盆までに太い藁の縄を作り、白装束に身を包んだ子供たちがそれを持って墓の周りから出発し、各戸に先祖の霊を送り届けるという行事です。家の人は桶や手拭いを用意して、先祖の霊を迎え入れます。

現在では関東各地で行われていますが、盆踊りの「鹿島踊り」は茨城の鹿島神宮を起源とする説が有力です。

3-2.福井


若者が大松明を振り回して迎え火をする「御招霊」という行事があります。

現在では近代化で御招霊の数は少なくなっており、敦賀市の海岸で開催される灯篭流しと大花火大会が人気となっています。

3-3.長野


新野の盆踊りという、夜9時から朝の6時まで夜通し踊る珍しい盆踊りがあります。

北信地方では、かんば焼きという白樺の皮を干したものを焼いて迎え火と送り火を行っています。

お盆にてんぷらやお焼きを食べる風習も存在します。

3-4.京都

京都はもともと仏教の寺院や行事が多く、お盆も同様にかなりの活気を見せます。

五山の送り火・嵐山の灯篭流し・宮津灯篭流し花火大会など海外からも観光客が押し寄せるイベントがたくさんあります。

地蔵盆ももっとも規模が大きく、お精霊さんという1316日の間精進料理で過ごす風習も、他県より色濃く残っています。

3-5.三重


三重県の志摩市では、波切の大念仏という独特の風習があります。

新盆となった故人の戒名の紙を竿竹につけ、互いに激しくぶつけあうのですが、これには供養の後の忌みを破るという意味合いがあります。

故人のものをぶらさげた傘ブクを遠くから集まった関係者がもつなど、他とは違う趣の新盆があります。

3-6.広島

お墓に色とりどりの灯篭の飾りをつける盆灯篭が有名な風習です。

浄土真宗の門徒が広めたもので、通常のお盆はカラフルな灯篭飾りで、新盆は白一色で行うという決まりもあります。

3-7.長崎


精霊流しが全国的に有名です。 他の地域でも見られるものもありますが、長崎が最大級の精霊流しとなっています。

もともと精霊流しも中国に倣ったところが多く、お墓も中国式に近いものがあり、お盆の時期は墓前で爆竹や花火を賑やかに楽しみます。

3-8.沖縄


伝統芸能でもあるエイサーは、観光客も多い一大イベントとなっています。アンガマという、老人と老婆の仮面をつけて各戸に祖先供養の踊りをして回る行事もあります。お盆のときの海はあの世への通り道なので、連れていかれるので海に入ってはいけない。打ち紙というお金を模したものを燃やしてあの世で使ってもらう、といった独自の解釈・風習も存在します。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。伝統的な習慣や地域に根付いた様々な習慣があります。送り火などの伝統的な習慣を行っている人は今は少ないかもしれません。お盆は先祖のための行事です、この記事を読んでいただいた人たちは一度伝統にのっとったお盆を過ごしてみてはいかがでしょうか。