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元精肉業界にいたからこそ分かる牛肉のカロリーと豆知識をこっそりご紹介

元精肉業界にいたからこそ分かる牛肉のカロリーと豆知識をこっそりご紹介

ダイエット中や食事制限など、お肉のカロリーが気になる方も多いのではないでしょうか。今回はその中でも特に「牛肉」のカロリーや糖質、脂質を部位別にご説明していきます。さらに一日どのくらいまで食べていいのか、牛肉にはどのような栄養が含まれているのか、どのような調理方法が良いのか、実際に購入する際の選び方について、元精肉業界にいたからこそできる視点でご説明していきます。

1.お肉は部位によって全くカロリーが違う

まず、大前提は「お肉は部位によってカロリーが違う」ということです。人間で考えると分かりやすいですが、お腹よりも指先や足先などには脂肪は少ないですよね。人間と同じように牛も身体の場所によって脂肪、カロリーなどが違うということです。

1-1. 牛肉の部位別のカロリー。国産よりも輸入牛の方が低カロリー!

大前提を踏まえたうえで、ここで質問です。日本とアメリカ産のお肉ではどちらのカロリーが低いかご存知でしょうか。
実は「アメリカ産(海外)」のお肉の方がカロリーは低くなります。
この理由は日本と海外での「食文化」の違いにあります。「国産黒毛和牛 霜降り」と書かれた牛肉を見たら日本人の多くが美味しそう!と思うのではないでしょうか。ここから分かるように、日本人は「サシ(脂肪)」の入ったお肉を好みます。しかし海外はこの反対で「赤身」のお肉を好む人が多いです。そのため、海外のお肉は脂肪の少ない赤身肉になるように、餌を調節して育てるため、カロリーの低いお肉が完成するというわけです。長くなってしまいましたが、部位別の一覧を詳しく見ていきましょう。

1-1-1.牛肉(生肉)のカロリー・糖質・脂質一覧(※100g当たり)

 

カロリー(kcal

脂質(g)

糖質(g)

和牛

輸入牛

和牛

輸入牛

和牛

輸入牛

肩ロース

380

221

37.4

17.4

0.1

0.1

リブロース

514

212

56.5

15.4

0.2

0.4

サーロイン

460

273

47.5

16.5

0.3

0.4

ヒレ

207

123

15.0

4.8

0.3

0.3

ランプ

319

214

29.9

3.0

0.4

0.5

258

160

22.3

10.6

0.3

0.1

バラ

472

338

50.0

16.5

0.1

0.2

モモ

235

148

18.7

8.6

0.5

0.4

表をみても分かるように、やはり輸入牛の方がカロリーは低いことがお分かりいただけたかと思います。中でも、「モモ」が最も低カロリーと言えます。人間でいうところの太ももですので、牛も人間同様よく動かす部位なので、脂肪が少ないと言えば納得いくのではないでしょうか。結論、カロリーを気にしている人は、「モモ」を選ぶのがおすすめになります。と言えど、輸入牛を選べば全体的にカロリーを抑えられますので、カロリーが髙めな部位でも輸入牛を選ぶことでカバーできるのではないでしょうか。

1-1-2.牛肉(生肉)の部位別特徴とおすすめ料理

牛肉(生肉)のカロリーなどが分かったところで、次に牛肉(生肉)の部位別の特徴をご紹介します。

部位名

説明

肩ロース

ロース全体の先端にある部位で、やわらかく適度に脂がのっているので、厚切りや薄切りなど幅広い料理に利用できます。煮込み・シチューステーキ、ロースト、焼肉など幅広く使用できます。

リブロース

肩ロースとサーロインの間で、霜降りも多く肉質もいいので、すき焼きやステーキや焼肉など肉そのものを味わう料理に適しています。ブロック肉の場合はローストビーフにするのもおすすめです。

サーロイン

背の部分で運動量が少ないので、筋肉が少なくやわらかいです。柔らかくて香り、風味ともに最上の部位です。牛肉のおいしさを味わえる厚めのステーキなどに特におすすめです。

ヒレ

サーロインの内側にあり、キメが細かく最もやわらかい部位になります。脂肪が少ない為、ダイエット中にも人気です。火を通し過ぎないように注意しながら、ステーキやビーフカツにするのがおすすめ。ちなみに「シャトーブリアン」と呼ばれるステーキはヒレの一番太い部分を使っています。

ランプ

腰から太ももにかけての部位でキメ細かく、柔らかい赤身になります。ほどよい脂肪でステーキやローストビーフ、すき焼きなどに適しています。たたきにも使われ、ほとんどの料理に利用できます。また、牛刺しなどの生食にも使用します。

運動量が多いので筋肉が発達する部位。肉質は少し硬めで、シチューやカレーなどの煮込み料理にすると濃厚なだしが出ます。さらに、ゼラチン質が多いので、スープの旨味も楽しめます。

バラ

あばら骨のまわりの部位。前足に近い「かたばら」と後ろ足に近い「ともばら」があります。味は濃厚で、スライスしてすき焼きや牛丼や焼肉用になります。焼肉ではカルビとよばれることもあります。ビタミンやミネラルを多く含んでいます。

モモ

筋肉が集まっているので脂肪の少ない赤身の部位。「内モモ」と「外モモ」があります。内モモは部位の中で一番脂肪が少ないので、ステーキやローストビーフや煮込みなどに適しています。外モモは、内ももよりも少しかためで、角切りにして煮込み料理に使用します。モモはひき肉やコンビーフに使われることも多いです。

1-2.鶏牛の順でカロリーが低い!しかし牛肉を食べても問題ありません。

基本的に最もカロリーが低いのは、「鶏」ですが、あまり大差はありませんので、牛肉を食べても問題ありません。

1-3.日牛モモを200g程までなら食べてOK

カロリーが最も低い、牛モモには100gあたり約20gのタンパク質が含まれています。厚生労働省が出しているタンパク質の1日の摂取基準量が「約60g」ですので、他の野菜や卵からも取り入れるとして、大体200g程度なら食べても良いです。

2.牛肉は栄養素も豊富!

牛肉のカロリーなどをご紹介したところで、次に牛肉に秘められたパワーをご紹介します。

2-1.からだの基礎をつくるタンパク質が豊富

たんぱく質は、筋肉や臓器、髪や皮膚などあらゆる組織を構成する体の要の栄養素になります。美肌などの美容にも欠かせません。免疫力の向上や「冷え」を抑えたり疲労回復を助ける役割もあるので、積極的に摂りたい栄養素と言えます。

2-2.ダイエット中に不足しがちな亜鉛が豊富

亜鉛は細胞の新陳代謝に必要で、実は体内でつくることができない大切な栄養素です。最近ではダイエットの影響でストレスや免疫力の低下が起こり、亜鉛不足になる人が多いです。そんな亜鉛ですが、実は牛肉は、他のお肉に比べて豊富に亜鉛を含んでいます。

2-3.ストレスが溜まりやすい方必見!トリプトファンは幸せホルモンの源?!

「肉を食べると幸せホルモンが出る」という説がありますが、これは必須アミノ酸と深く関係していると考えられます。うつの治療薬に用いられる必須アミノ酸のトリプトファンは、セロトニンというホルモンの素となり、鎮痛、催眠、精神安定に作用します。日常でストレスや不眠を感じている人は、トリプトファンを豊富に含む牛肉(特にアメリカ産)を積極的に摂りましょう。

2-4.神経の働きを正常に維持するビタミンB12が豊富

植物性食品には含まれないビタミンB12は「造血のビタミン」とも呼ばれ、血が足りなくなりふらっとしてしまうことの予防にもなるほか、たんぱく質の合成や修復を助けるなど、神経機能の維持をする効果もあります。

3.茹でて食べるのがおすすめ!牛肉の選び方もご説明

最初に各部位のおすすめの調理方法はおすすめしましたが、総合的に見ておすすめの調理方法をご紹介します。

3-1.焼くより茹でる方が低カロリー!ですが好きな食べ方でOK

タイトルにもあるように、おすすめの調理方法は「茹でる」です。この理由は単純で、焼く際の油が必要ないためです。しかし、調理に使用する油は微々たるものですので、どうしても茹でて食べた方がいいというわけではありません。最初の章でお伝えしたように、部位ごとにおすすめの調理方法があるので、部位ごとの方法で調理する方が最も素材の味を楽しめる良い調理方法と言えます。

3-2.A5ランクが一番美味しいは勘違い。賢く買い物を!

タイトルを見て驚いた方もいるのではないでしょうか。実は、「A5」が最も美味しいというのは勘違いになります。詳しく説明すると、まずアルファベットの部分(ABC)は歩留(ぶどまり)等級といい、これは「その牛からどのくらい商品となる牛肉が取れるのか」を評価したランクです。いわば生産性の評価です。AからC3段階があり、Aが最高ランクとなります。

一方、数字の部分は肉質等級といい、これは「牛肉の色沢」「牛肉の締まりときめ」「脂肪の色沢と質」「脂肪交雑(脂肪の入り具合)」の4つを総合的に評価したランクです。1から55段階があり、5が最高ランクです。

つまり、「味の評価をしたものではない」とうことです。結論、日本人が霜降り肉を好むため、A5(骨が細くて肉の面積が多く、歩留まりのよい肉+色が綺麗でサシが多い)=最高ランク=美味しいとなっているだけということになります。

3-3.鮮やかで艶があり、みずみずしい肉を選ぶべし

お肉は、鮮やかでつやがあり、みずみずしく見えるものを買いましょう。脂肪がついている時は、クリーム色か白色のものが新鮮です。パック内にドリップ(肉汁)がたまっているものは、鮮度が落ちているので避けましょう。ちなみに、スライスした肉が重なりあっている場合、肉同士が密着している部分が黒ずんでいることがありショックを受けたことはないでしょうか。これは新鮮な肉であっても起こることで、色の変化は肉に含まれるミオグロビンという色素によるものです。黒ずみは肉が酸素に触れていなかったことで起こる現象ですので、しばらく空気に触れさせて赤色に発色すれば、品質を疑う必要はありません。

3-4.お肉は一番最後にかごの中に入れましょう

冷蔵庫に入れるまでの時間を少しでも短くするため、生鮮食品の売り場は、買物のいちばん最後にしましょう。買ったお肉はビニール袋で二重に包んで、熱いものと一緒にしないように持ち帰ります。寄り道はせずに、すぐ家路につきましょう。

4.まとめ

牛肉の中で最もカロリーが低いのは「モモ」ですが、輸入牛を選ぶことで、カロリーを抑えることができますので、牛肉を選ぶ際は「輸入」を選ぶようにしましょう。ちなみに国産が安心で輸入牛は不安という方もいるかと思いますが、一昔前と違い輸入牛でも品質管理を徹底していますので、安心していただければと思います。また、牛肉は身体を作るうえで大切なタンパク質や、不足しがちな亜鉛も豊富ですので、A5が最もよいと言う概念を捨てて、賢く牛肉を選びながら、部位ごとにあった調理方法で食べてみてくださいね。