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いまさら聞けない旧正月って何なの?

いまさら聞けない旧正月って何なの?

正月が終わりひと段落すると、よくニュースで中国などの東アジアで春節が来るとのニュースが流れることがあります。日本にはなじみのない、旧正月ですが。実はアジアでは一般的な行事です。本来日本も旧正月を祝っていました。それは旧正月という名前からもわかることでしょう。そこで今回は日本人にとってなじみが薄い旧正月についてご説明いたします。

1.旧正月とは

旧正月とは旧暦の正月(年初)。旧暦元日(旧暦11日)のことです。旧暦とは中国・日本・朝鮮半島・ベトナム等でかつて使われていた、中国暦です。

旧正月は中国・中華圏における旧暦(時憲暦)の正月のことです、これを日本では旧正月と呼んでいます。 中華圏で最も重要とされる祝祭日であり、私たち日本人が祝っている新暦の正月に比べ盛大に祝賀され、中国だけでなくシンガポールや韓国など9か国では数日間の祝日が設定されています。

1-1.なぜ旧正月というのか

先に説明した通り、日本は元々旧暦である中国歴を使っていましたが、現在使われている新暦の太陽暦に変更しました。旧暦の正月であるため、その名の通り旧正月と呼ばれています。また、 新暦と旧暦では、日付が約1か月ずれています。

1-2.新暦と旧暦の違い

新暦と旧暦の違いは地球が太陽の周りをまわる周期をもとにして作られた、現在私たちが使っている新暦(太陽暦)に対して、中国歴は月の満ち欠けを基準としています。新月から次の新月までは平均して29.5日間で、1年間が354日あるので3年で約1か月のずれが生じます、そのため旧暦には閏月というものがあり3年に1回ひと月多い年があるのが最大の違いです。

2.旧正月が日本になくなったわけ

アジア圏では旧正月を祝うのに「なぜ日本は祝わないのか?」と中国メディアに取り上げられたことがあります。 日本でも元々明治維新の前までは旧暦を使い、旧正月を祝っていました。 ところが1872119日に政府より旧暦から新暦に切り替えると布告されると、旧正月はなくなってしまいました。

しかし、新暦に切り替えたとしても、旧暦自体は残っています。なぜ今まで祝っていた旧正月自体もやらなくなってしまったかというと。新暦に切り替える通達を行ったのは当時の天皇陛下でした。当時の天皇信仰は現在の比ではないため、天皇が言うのだから新暦の方が正しいのだと認識されてしまったようです。

昭和の中頃までは旧暦の正月を祝っている地域もあったようですが、国として新暦に切り替えたことで旧暦の正月は休日ではなくなり、平日となったため会社が休みにもなるわけでもないので次第に普通の比として認識され、旧正月を祝うという習慣はなくなっていってしまったのです。

しかし、実は現在の日本でも旧正月を祝っている地域はあります。

2-1.各地では旧正月を祝っているところもある

現在でも旧正月を祝っているところはありますが、それは中華街です。日本では、横浜、神戸、長崎の日本三大中華街が有名ですが、中華街には中国人が多く住んでいる関係で中華街では旧正月に合わせたイベントを盛大に行っています。

また、中華街以外でも沖縄では旧正月を行っている地域があります。

2-1-1.横浜中華街での旧正月

参考:横浜中華街:2020春節燈花点灯式

毎年中華街では旧正月をイベントとして扱っていますので、そちらを紹介いたします。

来年で34回目を迎える、春節のイベントが横浜中華街で行われています。獅子舞や龍舞、皇帝衣装のパレード等中国の伝統文化を紹介する春節は今や横浜の観光を代表する行事ともなり冬の風物詩ともなっております

開催期間は2020125日(土)~28日(土)の約2週間ほどです。

期間中の126日には祝賀パレードが行われるようです。 これ以外にも開催期間中の土日祝には毎回違った催し物をやっているようなので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。

 

2-1-2.神戸中華街の旧正月

参考:神戸公式観光サイト 2020南京町春節祭

来年で32回目を迎える神戸市の地域無形民俗文化財にまで指定されている神戸中華街の春節のお祭りがあります。開催期間は 202012426日にイベントが行われます。まだどのようなイベントを行うか発表されていませんが今年(2019)の旧暦元旦である25日には中国史人游行と呼ばれる京劇の衣装とメイクで三国志の英雄や楊貴妃などに扮し、元町商店街や三宮センター街をパレードする華やかなイベントが開催されました。

2-1-3.長崎中華街の旧正月

参考:長崎旅ネット 2020長崎ランタンフェスティバル

長崎中華街の春節のイベントは100万人が来場する、長崎の一大イベントとなっています。開催期間は2020124日~29日までの期間です。長崎中華街以外にも、湊公園、中央公園、眼鏡橋周辺、浜市・観光通りアーケードなどの中華街以外にも長崎市内の中心部に約15,000個にも及ぶ極彩色のランタン(中国提灯)や、大型オブジェが幻想的に飾られ、街を彩り、街を上げてのお祭りとなっています。

2-1-4.沖縄の旧正月

中華街以外にも行っている日本の旧正月で有名なものは、沖縄の旧正月があります。沖縄では中国の影響を色濃く受け継いでいるため、地域によっては旧正月を祝うところも残っているのです。ですが、祝い方は中国とは違い独自の文化を残しています。

例えば、粟国島では大みそかに各家庭へ塩を売り、踊りをささげる「マースヤー」という行事をします。そのほかにも「神の島」として知られる南城市の久高島でも1年の健康祈願を行う「シャクトゥイ」が行われるなど各地に旧正月を祝う風習が残されています。

3.海外の旧正月のお祝い

旧正月は日本の正月のように年が変わったお祝いとして盛大に祝われます、そしてその祝い方は国によって違います。また、普通の新暦の11日もお祝いするのですが、それは簡素なもので済ませて、旧正月で大きなお祝いをするという流れになっております。そのような関係で東南アジアの中で旧正月を盛大に祝う国はこの日を国の休日と定めているところが多いです。

3-1.中国の旧正月

中国の旧正月は春節呼ばれており、毎年旧正月の時期にニュースなどで、春節を盛大に祝うその様子が流れているためご存知の方も多いと思います。このほかにも、中国国内で休日の大移動が始まり交通機関が混雑しているなどのニュースも見ているのではないでしょうか。

地方により春節の過ごし方は違いますが、北京では大晦日「除夕」に家族で集まり、水餃子や焼き餃子を作り、子の刻に家族みんなで食べて新年のはじまりを祝います。その他には爆竹を鳴らしたり、先祖を祀り、竜の舞を行うといった風習があります。

また、道路や建物、家のあちらこちらを赤で飾ります。赤は中国ではおめでたい色でもあります。赤い提灯を道路へ掲げ、入り口には赤い対句を飾ります。このほかにも日本と同様に干支の風習があるため、その年の干支の置物などを飾ったりもします。

なお、中国にも日本のお年玉と同様に目上の人から目下の人にお金を贈るという風習があります。中国ではこれを赤い紙で包んで送ることから「紅包」と呼ばれています。日本と違う点は働いていない人にあげる風習があるため、定年後の年配の人にも贈るそうです。

3-2.韓国の旧正月

韓国でも正月を旧暦で祝いますが、韓国では旧正月をソルラルと呼びます。ソルラルでは茶礼(チャレ)というものを行います。茶礼は祭壇に20種類以上の食べ物をお供えし、先祖の霊を迎え入れる儀式です。 ソルラルの朝は風呂に入り身を清めて、正装して茶礼を行います。茶礼が終わると韓国の雑煮「トックク」を食べ、親族や近所の方に挨拶をします。

なお、韓国も中国同様に帰省をするので、交通機関が大混雑するということが起こるようです。

3-3.タイの旧正月

タイにおける旧正月はソンクラーンと呼ばれ、政府によって現在は仏暦、西暦の41315日に固定されています。そのため、ほかの国が祝っている旧暦の11日は祝っていません。ソンクラーン前後の10日間はテーサカーン・ソンクラーンと呼ばれ休日ではありませんが祭典が行われています。

新年を祝うため家族で集まり、仏像に水をかけ清めたり、敬意を表すため、年長者の手に水をかける行事ですが、日本でもその時期放送される「水掛け祭り」が一番のイベントとなっています。タイで最も暑い4月に行われるので、若者を中心に外国人など旅行客を巻き込み、知らない人にも水を掛けるなどかなり派手なようです。ちなみに日本の代々木公園でもこの水掛け祭りを含めたタイ文化全般を紹介するイベントが開催されましたが、タイのソンクラーンの日とは関係ない日でした。

なお、国としては旧正月を定めていますが。中国の春節では長期休暇になるため観光客がタイに多くはいってきます。そのためか、春節期間中はタイでも観光客を呼び込むために中国式の春節の飾りなどをしているところもあります。

3-4.ベトナムの旧正月

中国の影響を受けているため、ベトナムも旧正月をテトと呼び、祝います。祝日があまりないベトナムでは、会社にもよりますが、長期の休暇が取れる数少ない行事なので、期間中は公的機関やお店は閉まっていることが多いです。

テト開催中の町は金と赤で彩られ、テトのシンボルとして北部では桃の花、南部では黄色の熱帯植物が頻繁に目に入ってきます。大晦日、ホーチミンでは年4回のうちの1回に当たる花火のイベントに参加しようと町は賑わいを見せます。元旦は全身を黄色い衣装に包み、日本でいう獅子舞ならぬ、ムアランが恒例行事として行われます。

3-5.マレーシアの旧正月

多民族がそれぞれの文化を守り、また異文化との交流も活発な多民族国家マレーシアでは文化ごとの行事やイベントが盛りだくさんです。この時期はみかんが吉を運ぶ縁起がいい食べ物として会社や家庭でも食べられ、発財を願います。

また日本と同じくお年玉として紅包(アンパオ)を配り(大人子ども関係なく)、お祝い料理として、おせち料理であるイーサンを一つの皿でみんなで一斉に食べることで結束を高めたりする習慣があります。そして中国正月最後はアクロバティックな獅子舞の盛大なパレードで幕を閉じます。

4.まとめ

このように、日本では新暦の採用で旧正月はなくなってしまいましたが。紹介したように各地で旧正月をお祝いする行事はあります。また、アジア各地では今でも盛大に旧正月を祝っています。国によっては新暦の11日は休みでない国もあるくらい、旧正月はその地域に根付いたものとなっています。探してみれば地域で旧正月を祝っているところもあるかもしれませんので、興味があったら参加してみてはいかがでしょうか。