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秋分の日にはなぜお墓参りをするの?知っておきたい秋彼岸

秋分の日にはなぜお墓参りをするの?知っておきたい秋彼岸

秋分の日と言えば、お彼岸としてお墓参りをすることが知られています。今年も実家に帰り、祖先の供養を行う予定、という方も多いのではないでしょうか。

ですが、なぜ、秋分の日にお墓参りを行うのか考えたことはありませんか?何となく習慣的にされている方も多いと思いますので、今回はその理由や起源、秋分の日の食べ物までをまとめてみました。

1.秋分の日に墓参りを行う理由

秋分の日、もしくはその前後をお彼岸としてお墓参りをするのが一般的ですが、なぜお墓参りを行うのでしょうか。秋分の日の昼と夜の長さが同じであることは広く知られていますが、そういった季節的な要因と、もう一つ、仏教が大きく関係しています。

1-1.秋分の日と彼岸

秋分の日を伝えるために「お彼岸」についてまず知っておく必要があります。仏教では人が生きるこの世を「此岸(しがん)」というのに対し、悟りや仏の世界を「彼岸(ひがん)」といいます。元々のお彼岸の意味はこういった仏教用語でしたが、時代の流れにより徐々に先祖供養の意味へと変わっていきました。

また、秋分(春分)3日前の日を「彼岸の入り」といい、3日後を「彼岸の明け」と言い、その7日間を彼岸と言います。秋分・春分の日はその中間に位置するので「彼岸の中日」と呼ばれています。

1-2.あの世とこの世が最も通じやすい日

お盆は先祖の霊が帰ってくるとされていますが、お彼岸はあの世とこの世が最も通じやすくなると考えられています。仏教では、あの世は西に、この世は東にあるとされています。そのため、太陽が真東から昇って、真西に沈む秋分の日は、あの世とこの世が最も通じやすいと考えられ、お墓参りを行うようになったのです。

1-3.春分の日も同じ理由

秋分の日が「秋彼岸」と呼ばれる一方で、春分の日は「春彼岸」と呼ばれ、こちらもお墓参りを行うことが一般的です。理由は秋分の日と同じように、春分の日も太陽が真東から昇って、真西に沈むため、墓参りが行われます。春彼岸は321日前後、秋彼岸は9月23日前後となっています。

2.秋分の日の始まり

現在ではお彼岸や墓参りの意味合いが強い秋分の日ですが、元々は違った目的がありました。それが時代や仏教との関わりで現在の形へと変わっていきました。

2-1.豊作を祝う自然信仰が起源

仏教が日本に伝わる以前から、農村部では春分の頃に豊作を祈り、秋分の頃に豊作を祝うといった自然信仰があり、祖先に対して祈りを捧げ、感謝をする祭りが行われていました。これが秋分の日の起源とされています。

昔の人は山の神様である祖先の霊を春分以前に山から里に迎え、秋分以降に里から山へ送るという儀式を行っていました。現代にもこの名残が残っており、関東から東北の一部で行われる「天道念仏」という踊りはこの自然信仰が由来のものと考えられています。

2-2.後に仏教の彼岸会が重ねられた

ではいつから自然信仰が供養の意味合いに変わっていったのか、というとその理由は1200年以上前にさかのぼります。お彼岸の時期に行う仏教行事を「彼岸会(ひがんえ)」と呼びますが、806年(大同元年)に崇道天皇(早良親王)が初めて彼岸会を行ったのが先祖供養の始まりとされています。天皇は諸国の国分寺の僧に彼岸会を命じて、彼岸会を執り行ったとして『日本後紀』に記述が残っています。

 ちなみに彼岸会は仏教行事でありながら、仏教伝来の地、中国やインドでは行われていないことから、日本独自のものとされています。

2-2. 江戸時代から市民へと一般化

平安初期頃から彼岸会は広く朝廷で行われるようになり、江戸時代になると年中行事化されるようになりました。この頃から人々の寺参り、墓参りが盛んになり、現在の先祖供養の形へと定着していきます。

2-3.1948年に国民の休日として趣旨を明確化

1948年には毎年923日頃を「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」として、秋分の日を国民の休日とする法律が制定されました。これにより風習として根付いていたお彼岸の先祖供養でしたが、秋分の日として、趣旨が明確に示されるようになりました。

法律に基づき、毎年21日に国立天文台が作成する「暦象年表」という小冊子を用いて、閣議で翌年の秋分の日の日にちが決定されるようになったのです。

3.お盆とお彼岸のお墓参りの意味

全国的にみると、お盆はお墓参りをする方が多いですが、お彼岸はしない、もしくは家にそもそもお彼岸に墓参りの習慣がない、という方も多いようです。現在住む場所が、お墓のある場所から遠く、お盆にはお墓参りをするけれど、お彼岸までは・・と考える方もいるかもしれません。

 ですが、お盆とお彼岸ではお墓参りの意味が違います。お盆の場合は家に先祖の霊を迎え、家の中で祀ります。対してお彼岸は、お墓に向ってご先祖様を偲び、故人と向き合う日とされているのです。ひと月前にお盆に行ったから良い、という事ではなく、どちらも大切なものになります。

4.秋分の日の食べ物「おはぎ」

秋分の日のお供え物として、おはぎが挙げられますが、これにももちろん理由があります。

4-1.魔除けの効果

古来「赤色」には「魔除け」の力があるといわれており、小豆は祝の席や儀式の際にはお赤飯や砂糖をまぜてあんこにして捧げられてきました。その習慣から、お彼岸ではお餅には「五穀豊穣」を、小豆には「魔除け」の意味を込めてぼたもちやおはぎにして、墓前やお仏壇にお供えするようになったといわれています。

4-2.お供えした後に食べる

小豆には邪気を払い災難から身を守る魔除けの効果があるという話をしましたが、当時からお供えした後にそれを食べることで効果を発揮すると考えられていました。そのため、おはぎを食べる時はお彼岸の期間の中日に食べるようにします。

4-3. 季節で呼び方がかわる「ぼたもち」と「おはぎ」

春分の日は「ぼたもち」、秋分の日には「おはぎ」を食べるのが一般的です。では、それぞれに違いはあるかと言えば、一部地域やお店、風習によっては違いがあるようですが、作り方や材料に厳密な違いはありません。

 それぞれを分ける理由は、春は小豆を牡丹の花に見立てたことから、「ぼたんもち」と呼ばれていたのが「ぼたもち」に変わったとも言われています。また、秋は秋の七草のひとつである萩の花と小豆の形状が似ているため、「おはぎもち」と呼ばれていたのが「おはぎ」に変わったことが由来とされています。

4-4.おはぎの作り方

最近はおはぎを作ったり食べる習慣が徐々に減りつつあります。買うのも簡単ですが、手作りで作る事で、より感謝の気持ちを伝えられるかもしれません。おはぎの作り方についての動画をご紹介します。

おいしい「おはぎ(ぼた餅)」の作り方(レシピ) – How to make Ohagi(Japanese rice and bean cake)

5.まとめ

2019年の秋分の日は923日の月曜日です。人によっては3連休なので、帰省と合わせてお墓参りがしやすそうです。休みではない方もお彼岸の期間は1週間あるので、予定を調整してお墓参りをして、ご先祖様に日頃の感謝の気持ちを伝えてみてくださいね。