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糖の悩みの方が注目!菊芋とポリフェノール、どちらが最強成分か?

糖の悩みの方が注目!菊芋とポリフェノール、どちらが最強成分か?

1.血糖値を上げにくいと注目されている菊芋

血糖値を心配している人にとって、ジャガイモやサツマイモなど、糖質の多いイモ類の食べすぎは要注意です。しかし、最近ではイモと名付けられているのに、食べても血糖値が上がりにくいと評判の食品があります。それが菊芋(キクイモ)です。

 

1-1.菊芋はそもそもどんな食べもの?

菊芋はキク科ヒマワリ属の多年草で、肥大した根の部分が食用とされます。原産地は北アメリカで、日本に伝わったのは江戸時代末期の1853年、ペリー提督が黒船で来航したときといわれています。菊に似た黄色い花を咲かせることで菊芋と名付けられたのですが、当初は家畜の飼料として活用されたため、豚イモとも呼ばれていました。しかし、第二次大戦後の食糧難の時代、手間をかけなくても旺盛に育つ菊芋は、人々の飢えを満たすために大いに役立ったのです。

 

1-2.糖のコントロールに期待される菊芋の注目成分は?

菊芋には砂糖やでんぷんと同じく、糖質の一種であるイヌリンが含まれています。菊芋の含有成分の実に60%をイヌリンが占めています。こう聞くと「糖質だから、血糖値をぐんと上げるのでは?」と思われるかもしれませんが、実は人間の胃腸にはイヌリンを分解する酵素がありません。そのため、菊芋を食べてもイヌリンは体内にほとんど吸収されず、ほかのイモ類と比較しても、食後血糖値に大きく影響することはないのです。参考までに、体内でエネルギーに変換される利用可能炭水化物(でんぷん、ブドウ糖など)をくらべると、菊芋はジャガイモの1/6程度。カロリーもほぼ半分しかありません。消化されずに腸内に届いたイヌリンは、水溶性の食物繊維としての効用も発揮します。水分を吸収してゲル状に変化し、一緒に食べたほかの食品に含まれる糖を包んで吸収を抑え、便として体外に排出するのです。こうした働きもまた、血糖値の調整をサポートしているといえるでしょう。

◆参考/菊芋とジャガイモの含有成分の比較(100gあたり)

・菊芋

炭水化物14.7g(うち利用可能炭水化物2.8g)

エネルギー35kcal

・ジャガイモ

炭水化物17.6g(うち利用可能炭水化物16.9g)

エネルギー76kcal

 

2.菊芋を日常食べるのは難しい面もある

糖の調節を手助けする菊芋は、形はショウガ、味はゴボウに似ているといわれ、シャキシャキとした歯ごたえも特徴です。生でも食べられますが、炒める・揚げるなどすると甘みが増しておいしくいただけます。とはいえ、年間を通じて日常的に食べるとなると、現状ではやや難しい面もあるのです。

 

2-1.一般的なスーパーにはなかなか出回らない

北海道から九州・沖縄まで幅広く栽培されている菊芋ですが、ジャガイモやサツマイモのように、日常食べる食品としてはまだ知名度が広がっていません。そのため、産地の食料品店、直売所、道の駅などには出回っても、それ以外では都市部の大手スーパーなどでも扱っているところが少ないようです。農園などで通販もされていますが、いずれにしろ毎日の買い物で、誰もが手軽に入手できるほど流通していません。

 

2-2.旬の時期が限られている

菊芋は9~10月に黄色い花を咲かせて、その後に根の部分が肥大し、11月以降に収穫の時期となります。市場に出回るのは、その直後から翌年の1~2月にかけてで、旬の時期は4カ月ほどです。購入した菊芋を長期保存するには、土に埋めたり(発芽する春まで)、冷凍する、薄くスライスして乾燥させる・酢漬けにするなどの方法があります。しかしやはり、年間を通して手間なく食卓に並べられる野菜とはいえないようです。

 

2-3.珍しい品種の方が役立つ成分が多い

現在、市場に出回っている菊芋にはふたつのタイプがあります。薄い黄褐色で芽の部分がやや紫色になっている白色種と、全体が紫色に染まっている紫色種です。この紫色種の菊芋はフランス菊芋とも呼ばれ、白色種にくらべると珍しい品種です。糖の調整に期待されるイヌリンの量は、このフランス菊芋の方が多いことが報告されています。また、健康オイルと呼ばれるオレイン酸、腸にアプローチする食物繊維も、やはりフランス菊芋の方が豊富。そのため、糖のコントロールのためには、一般的な白色種の菊芋より、入手しづらくともフランス菊芋の方がおすすめといえるのです。

 

3.菊芋と同様の作用を手軽に得るならポリフェノールが最適

菊芋に興味があって、ぜひ食べたいが手軽に入手できない、という場合はどうすればよいか。代替案としておすすめできるのが、ポリフェノールの活用です。ポリフェノールには菊芋と同様の作用を持つ種類があり、より手軽に摂取することができるからです。

 

3-1.ポリフェノールはそもそもどんな成分?

植物の樹皮、野菜、果実などに含まれている色素や苦みの成分を総称して、ポリフェノールといいます。植物の細胞の生成を助けたり、外部から侵入した有害物質を無毒化する働きがあり、植物自らが身を守るために蓄えている成分といえるでしょう。ポリフェノールはその種類ごとに特徴的な作用を持っていますが、抗酸化力が高いことが共通しています。すなわち、体内で発生する活性酸素を消去する力があるのです。活性酸素は病気や老化との関係が深く、血管や内臓の細胞を酸化させて(サビつかせて)、本来の機能を衰えさせる性質があります。特に紫外線を浴びたり、精神的なストレスが重なると、体内の活性酸素の量は増えていきます。ポリフェノールはこの活性酸素を消去することで、血管や内臓の細胞を酸化の害からガードします。それによって、全身の正常な機能を保ってくれるのです。

 

3-2.菊芋と同じく糖の吸収を抑えるポリフェノール

菊芋が血糖値をむやみに上げずに、むしろ水溶性食物繊維として働いて、糖の吸収を抑えることは先ほどご説明しました。実はある種のポリフェノールは消化管内で独自の働きをして、結果的に菊芋と同じような効用をもたらすことがわかっています。このポリフェノールは糖の分解に働く消化酵素の働きを阻害して、食事で摂取した糖の吸収量を減らし、食後血糖値の大幅な上昇を抑えるのです。ご飯や麺類などを食べる際には、どうしても糖質の摂りすぎが気になるものですが、その不安をやわらげるうえでポリフェノールの働きが大いに期待できます。

 

3-3.菊芋と同じく腸内環境を整えるポリフェノール

菊芋に豊富な水溶性食物繊維であるイヌリンは、腸内で糖を包み込んで、便とともに排出されるように手助けします。さらに、イヌリンは腸内で活動するビフィズス菌など善玉菌のエサともなります。それによって善玉菌の数が増えると、腸内環境がクリーンに整えられていきます。こうした作用もまた、ポリフェノールを摂取することで期待できます。複数の研究から、ポリフェノールを摂取すると腸内の善玉菌が増えることが認められているのです。また、ポリフェノールはその抗酸化力によって、腸粘膜の保護にも役立つとされており、腸の健康状態をますます整えてくれます。なお、難消化性デキストリンという水溶性食物繊維も、菊芋のイヌリンと同様、糖の吸収を遅らせたり、腸内細菌のバランスを整える作用があるとわかっています。トウモロコシのでんぷんから作られる難消化性デキストリンは、特定保健用食品に含まれる成分として許可されています。

 

4.まとめ

糖のコントロールを手助けするイヌリンが豊富な菊芋ですが、年間を通じて手軽に食べることができないのが難点ではあります。それでも、天然植物成分であるポリフェノールや難消化性デキストリンを活用すれば心配なし。菊芋と同じような作用を体内で発揮して、糖の乱れを抑えてくれるでしょう。