栄養満点!さつまいもの栄養

みなさん、秋の味覚と言えば何を思い浮かべるでしょうか。まつたけ、ぶどう、サンマなどいろいろありますよね。今回はみんな大好きさつまいもについてご紹介します。
さつまいもといえば産地は薩摩(鹿児島県)を思い浮かべますが、実は最初に伝来したのは琉球(沖縄県)です。琉球からの明確な伝来ルートは定まっていませんが薩摩藩島津家の琉球出兵の際、島津家の兵士が持ち帰ったとされています。
今回はそんなさつまいもの栄養や健康効果、美味しいさつまいもの選び方、レシピなど幅広くご紹介します。

目次

1.さつまいもの栄養

1-1.さつまいもの栄養成分

さつまいもの栄養と言えばビタミンCやビタミンB群など様々ですが、具体的に何がどの程度含まれているのでしょうか。本章ではさつまいもの栄養がどの程度含まれているかを述べていきます。

1-1-1.さつまいものカロリーは中程度

さつまいもは100gあたり126kcalあります。イモ類の中では最も高カロリーですが、イモ類は極端にカロリーが高い食品ではないため安心して食べられると言えます。

1-1-2.炭水化物は少なくないが低GI値だから食べてOK

さつまいもの炭水化物量は100gあたり31.9gと少なくはありませんがGI値が低いため太りやすい食品とは言えません。GI値とは食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す値で、さつまいもの数値は55です。普段食べている白米が84であることから低い数値であることがわかります。

1-1-3.鉄分はビタミンCで効率よく摂取

さつまいもの鉄分は100gあたり0.6g含まれています。さつまいもに含まれる鉄分は非ヘム鉄であるため、通常では吸収率が低いですが、ビタミンCと摂取することで非ヘム鉄が吸収されやすく、効率よく鉄分を摂取できると言えます。

1-1-4.さつまいもはビタミンCが豊富

さつまいもはビタミンCを多く含んでおり、その量は100gあたり25mgです。厚生労働省によるとビタミンCの1日の摂取目安は男性では90~120mg、女性では75~110mg程度です。よって、Mサイズのさつまいもを2本食べるとビタミンCは1日分が取れる計算になります。

1-1-5.水溶性食物繊維と不溶性食物繊維

さつまいもの食物繊維量は100gあたり2.2gです。2.2gは野菜の中でも特に多い部類になります。さつまいもは特に不溶性食物繊維の量が多く、100gあたり1.6g含んでおり、便秘やダイエットに適した食品と言えます。

1-1-6.カリウムは1本で760mg摂取可能

さつまいもはカリウムを100gあたり380mg含んでいます。2012年に発表されたWHOのガイドラインによると1日3510mgを推奨量としているため、1本で1日の摂取目標を1/5達成できます。

1-1-7. 抗酸化物質を作るカロテン

さつまいもに含まれるカロテンは、近年注目されているフィトケミカルの一種です。フィトケミカルとは植物が、紫外線や昆虫などの外敵から自信を守るために作り出された色素や辛味、粘り成分のことを指します。野菜独特の香りもフィトケミカルの一種です。そのなかでカロテンはビタミンEと同じく抗酸化力が高いビタミンAのもととなります。

1-1-8.ビタミンB6

さつまいもはビタミンB6を多く含んでいます。ビタミンBは免疫の働きの維持や皮膚の抵抗力の増進、脂質の代謝など生理機能を幅広くサポートする栄養素です。さつまいもは100gあたり0.2mg含んでいます。Mサイズで1本約200gであり、さつまいもを1本食べると約0.4g摂ることになります。ビタミンB6の1日の摂取目安量は成人女性だと1.3mgですので、1/3を1本で摂取可能です。

1-1-9.赤血球の生産を助ける葉酸

さつまいもは葉酸を100gあたり50μg含んでおり、イモ類ではこんにゃくに次いで2位の含有量です。葉酸は赤血球の生産を助けるビタミンです。また、葉酸は妊娠初期の胎児の脳や神経管、心臓などの重要な部分の形成に役立つため、女性、特に妊婦さんが摂取すべき栄養素です。

1-1-10.さつまいものマグネシウム含有量はイモ類で第1位

さつまいもはマグネシウムを多く含んでいます。イモ類の中では含有量第一位です。その量は100gあたり24mgで、2位のじゃがいもと比べて約1.3倍あります。さつまいもはイモ類の中で最も効率よくマグネシウムを摂取できる食品であると言えます。

1-1-11.ビタミンE

さつまいもは100gあたり1.0mgビタミンEを含んでいます。ビタミンEは抗酸化作用があり、紫外線により発生した活性酸素を除去し、皮膚の老化や赤血球の破損を防ぐ働きがあります。ビタミンEは肌にも良いのでさつまいもは何かと乾燥する秋~冬の季節にオススメな食品です。

1-1-12.便秘に良いヤラピン

さつまいもには便秘に良いヤラピンという成分を含んでいます。ヤラピンとは何かわからない方も多いと思います。ヤラピンはさつまいもを切った時出てくる白い汁です。主にさつまいもの皮に含まれる成分で、さつまいもに付着している黒い泥のような物質は実はヤラピンが流れ出し、固まったものです。ヤラピンについては2-1-2で詳しく述べていきます。

参照:1-0202 いも類(正誤表5反映0229)

参照:第2章 日本食品標準成分表

参照:文部科学省「食品成分データベース」

参照:「若返りのビタミン」ビタミンEが多い食べ物と効果的な摂り方を紹介 

参照:ビタミンEの効果・効能、抗酸化物質としての働き (vitamine.jp)

2.さつまいもの健康効果

さて、さつまいもには多くの栄養が含まれていることが分かったかと思います。では、さつまいもの健康や美容に関してどんな効果があるのでしょうか。本章ではさつまいもを食べることで期待できる効果について述べていきます。

2-1.さつまいもは便秘解消に役立つ

さつまいもは便秘解消のために非常に役立つと言えます。

2-1-1.食物繊維が便秘解消する

さつまいもの食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類が含まれています。水溶性食物繊維は水に溶けることで糖の吸収を穏やかにする働きがあります。一方で、不溶性食物繊維は腸内で水分を保持し、カサを増すことで腸を刺激し、腸の蠕動運動を促進します。この2種類の食物繊維により、便通を改善してくれます。

2-1-2.ヤラピンは便通をよくする効果がある

さつまいもが便秘解消に役立つ理由としてヤラピンが含まれていることが挙げられます。ヤラピンは昔から便通をよくする物質として知られ、便秘を防ぐ成分として利用されてきました。このヤラピンを含む食物はさつまいものみであり、2種の食物繊維と同時に摂取することで便秘を改善できます。

2-2.さつまいもはダイエットにぴったり

さつまいもは糖質が高いですが、実はダイエットにぴったりです。その理由に水溶性食物繊維が含まれていることが挙げられます。水溶性食物繊維は先述した通り、水に溶けて糖の吸収を抑える働きがあります。また、水に溶けることで腹持ちがよく、食べすぎを防ぐことができます。さらに、先述の便秘解消効果により、腸の血行が改善され、代謝が上がることでダイエット効果に繋がります。

2-3.さつまいもは美容効果がある

さつまいもには美肌や美容の効果を期待できます。

2-3-1.ビタミンCは美肌を作る

ビタミンCにはメラニン色素を抑える効果やコラーゲンをうまく作り出してくれる効果があります。メラニンが多く発生すると肌が茶色くなります。美肌と言えば白い肌なのでメラニンの発生は極力抑えたいものです。また、ビタミンCが作り出すコラーゲンは皮膚、血管、髪の毛の健康を保つ重要な働きをもっています。このコラーゲンはビタミンCが無いと体内で生成できないのです。

2-4.さつまいもを食べるときの注意点

2-4-1.赤ちゃんはさつまいも要注意

さつまいもはアレルギーになりにくい食材だと言われています。しかしさつまいもはごくまれにではありますが口腔アレルギー症候群という口周りや口の中が赤くはれる場合があります。そうなった場合は、すぐに病院に行きましょう。

2-4-2.食べ過ぎると便秘になることも

便秘によりさつまいもですが摂りすぎには注意が必要です。食物繊維が含まれているとはいっても、便のカサを増すので腸の調子が悪い時には、排出ができない可能性があります。厚生労働省が定める「日本人のための食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の上限量は設定されていませんが、食べるタイミングと量には注意しましょう。

参照:00_5_名簿_cs6_0110追加.indd 

2-6.さつまいもは食後血糖値の上昇を緩やかにする

さつまいもは食後血糖値を上げますが、その上昇率はほかの主食類と比較すると非常に緩やかであると言えます。その要因として、主食類の中では非常に多い食物繊維量が関係しています。食物繊維が多いと体内でゆっくりと消化・吸収されます。これにより食後血糖値の上昇を緩やかにできるのです。そのため血糖値を気にされている方にはオススメの食材です。

3.さつまいもの豆知識

本章ではさつまいものあれこれ知って得するかもしれない情報を述べていきます。

3-1.さつまいもは鹿児島県で28万トンも生産されている

さつまいもといったらやはり鹿児島県でしょう。さつまいもは年間約70万トン収穫されていますが、鹿児島県では約1/3となる28万トンも生産されています。

参照:一番美味しいさつまいもは?有名産地ランキングTOP5と特徴 | おいも美腸研究所 

3-2.品種:さつまいもの代表的な品種とその特色

さつまいもの食感や味には大きく分けて3種類あります。まずはホクホク系です。ホクホク系の特徴は水気が少なく優しい甘みが魅力です。昔ながらのさつまいもといえばホクホク系が多いです。次にしっとり系です。しっとり系は水分量が適度に含まれており、お菓子作りやおかずなど幅広く使えます。最後にねっとり系です。水分を多く含んでおり、粘り気と強い甘みが特徴です。近年では最も人気で、焼き芋や干し芋に使用されています。

参照:さつまいもの人気品種12選とその特徴|甘くて美味しい品種を厳選!

4.さつまいもの調理方法

4-1. 美味しいさつまいもは形と色がポイント

せっかく食べるなら美味しいさつまいもを選びたいですよね。さつまいも選びのポイントとして2点紹介します。

4-1-1.色はムラがないものを選ぶべし

さつまいもの紫色が鮮やかでつやがあり、色むらがないものを選ぶのがポイントです。黒っぽくなっているものや傷がついているものは傷んでいる場合があるため、均等な色のものを選びましょう。また、皮にしわがあるものはハリがないため選ばないのがポイントです。

4-1-2.大きさは均等なものを選ぶべし

さつまいもは太過ぎず細すぎず真ん中がややふっくらしたものを選ぶのがオススメです。なるべく写真のような紡錘形で表面がデコボコしていないさつまいもを選びましょう。(さつまいもの画像入れる)

4-2.蒸す!炒める!でさつまいもの栄養を効率よく摂取

さつまいもといえば焼き芋ですが、実はさつまいもは調理方法によって栄養が異なります。今回はオススメの調理法2点紹介します。

4-2-1.炒めるとビタミンEを効率よく摂取できる

さつまいもに含まれる脂溶性ビタミンは油を使用することで無駄にすることなく利用できます。炒めることで油に脂溶性ビタミンが溶けます。脂溶性ビタミンを効率よく摂取したいときにはオススメです。特に、油も同時に摂取できる汁物が良いでしょう。

4-2-2.蒸すと甘みが増す

さつまいもは焼くよりも蒸したほうが甘くなります。さつまいもを蒸すことで穏やかにデンプンが糖化され、甘いさつまいもができます。実は、焼き芋より蒸した芋の方が甘みを感じられます。

4-3.レシピ:鶏肉とさつま芋のはちみつ生姜炒め

さつまいものビタミンEを効率よく摂取するための炒め物レシピを紹介します。お弁当や夜ご飯などで食べてみてください。

【材料】(2人分)

鶏肉…1枚(250g)
さつまいも…1本(250g)
しょうが…1かけ(お好み)

【☆】
サラダ油…大さじ1/2
酒…大さじ1
しょうゆ…大さじ3/2
はちみつ…大さじ1

【作り方】

1.鶏肉は食べやすい大きさに切る。。

2.さつまいもは皮付きのまま食べやすい大きさに切り、水にさらして水気を切る。耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、600Wのレンジで3分30秒加熱する。しょうがは千切りにする。

※さつまいもはスッと竹串が通るまで加熱しましょう。

3.フライパンにサラダ油を入れて熱し、鶏肉を入れて肉の色が変わるまで中火で炒める。さつまいも、しょうがを加えてさつまいもに油が馴染むまで炒める。

4.【☆】を加えて炒め合わせる。

参照:爽やかな甘みが絶妙! 鶏肉とさつま芋のはちみつ生姜炒めのレシピ動画・作り方

 

5.さつまいもの保存方法

みなさんはさつまいもが長持ちする保存方法をご存じですか。本章ではさつまいもを長く保管できる方法をご紹介します。

5-1.さつまいもは寒さに弱い

さつまいもは秋から冬に食べられるので寒さに強い食品だと思われていますが、実際は寒さに弱く、5℃以下では低温障害を起こします。低温障害になるとさつまいもは黒く変色し、苦みが強くなってしまいます。

5-2.夏場以外は常温保存がオススメ

さつまいもは基本的に常温での保存がオススメです。適温は10℃~15℃なので冬は暖房の当たらない場所で保管すると良いでしょう。

参照:サツマイモの基礎知識 | やまむファーム 

まとめ

さつまいもはビタミンC、ビタミンB1やB2、ヤラピンや食物繊維を含むため、美肌や腸内環境の改善など期待できます。ぜひ、秋や冬はさつまいもを食べて、健康的な生活を送りましょう。ただし、食べ過ぎには気を付けて。