片栗粉の糖質は?気になる方への代わりの食材を紹介

最近のダイエットの主流である糖質制限、皆さんはやっているでしょうか。今では外食でも糖質制限のメニューを提供するなど糖質制限が多くの人に認識されています。糖質制限をしている人はわかると思いますが、食べ物を食べるとき糖質がどれくらい食べてもいいものか気になるものです。そんな糖質制限中で気になる食材ですが、今回は片栗粉について紹介していきます。

2021/10/19 改訂

1.片栗粉の糖質量

片栗粉はあらゆる料理に入っていますが、糖質制限中には食べてはいけない食材であるでんぷんです。先に行ってしまうと片栗粉の糖質はかなり高めです。片栗粉は衣やとろみ付けで使われることがあるので避けようと思ってもなかなか難しい食材です。そんな避けるのが難しい片栗粉ですが、糖質が高くても実はそんなに意識しなくても問題ない食材なのです。

1-1. 糖質量は100g81.1g、カロリー330kcal

まず片栗粉の糖質量やカロリーについては以下のようになります。

成分

100gあたり

糖質

82g

カロリー

330kcal

100g中82gも糖質が含まれているため、片栗粉はほとんど糖質だとの印象があると思います。しかし片栗粉が主食として出る料理は少ないです。そのため実際に使う分量自体はそこまでありません。

1-2.片栗粉は使う量は少ない

先ほども述べたように片栗粉の使う量はそれほど多くありません。その用途自体は料理にとろみをつけたり、竜田揚げなどで食材にまぶす程度になります。実際使う分量は計量スプーン1杯あたりの量になりますのでその量はどのくらいになるのでしょうか。

1-2-1.大さじ1杯中 7.3g、小さじは2.4g

料理で使う量は大さじ、小さじで使うことが多いと思うので、その場合の糖質量は以下のようになります。

分量

グラム数

糖質量

カロリー

大さじ1

9g

7.3g

29kcal

小さじ1

3g

2.4g

9.7kcal

このように実際に使う分量での糖質量はそこまでではありません。徹底的に糖質を制限しようと考えている人は別ですが、軽く糖質を制限しようと考えている人にとっては問題ない量です。

片栗粉は料理のアクセントやメインとなる場合もあります。気にする場合はどの料理にどの程度含まれているか知っている必要があります。片栗粉と同じような性質を持っているものや、片栗粉と同じように衣などに使われる小麦粉などの糖質も紹介していきます。

1-3.コーンスターチの糖質量は100g86.3g

片栗粉の糖質が高いことを知り、片栗粉の代わりとしてコーンスターチを思い浮かべた人もいるのではないでしょうか。実際にコーンスターチはとろみをつけたりして片栗粉の代用品として使うことは可能です。実際に代替品としてコーンスターチを使えるか糖質を見てみましょう。

成分

100gあたり

糖質

86g

カロリー

381kcal

とこのようになっています。

見比べてみると、片栗粉よりも糖質が多く含まれていることが分かります。これは片栗粉はジャガイモのでんぷんからできているのに対して、コーンスターチはその名の通りトウモロコシのでんぷんからできています。原料は違うにしても同じでんぷんを使用しているため、変わりないくらいの糖質が含まれています。このように、片栗粉が糖質高めだから、コーンスターチを代わりに使おうということはできませんのでご注意ください。

1-4.片栗粉以外の料理に使う製粉の糖質

片栗粉のように食材にまぶして使用するものや、葛粉のように水に溶いて固めてそのまま食べるものもあります。それらについても少しだけ紹介していきます。

1-4-1.小麦粉の糖質量は100g68.973.3g

小麦粉は片栗粉と同じように、揚げ物の衣として使ったりなどしますが、同様に炭水化物のため糖質は高めです。小麦粉は用途によって使い分ける3種類の粉がありますが、実はそれぞれ含まれる糖質の量が違います。その量は以下のようになります。

種類

糖質量

カロリー

強力粉

68.9g

366kcal

中力粉

72g

364kcal

薄力粉

73.3g

368kcal

この違いはタンパク質の含有量の違いになります。強力粉は薄力粉に比べてたんぱく質が含まれる量が多く、その分糖質が少なくなっており、逆に薄力粉はタンパク質の量が少ないので糖質が多めになっています。ちなみに中力粉は強力粉と薄力粉の間の性質になっているので、強力粉と薄力粉の間の糖質量となっています。

また、最近見るようになった小麦アレルギーの人のための、小麦粉の代替品として使われるようになった米粉ですが原料がそのままお米のため、こちらも糖質が高くなっています。

種類

糖質量

カロリー

米粉

81.3.g

362.1kcal

1-4-2. 葛粉85.6g 、タピオカ粉 85.3g

葛餅などのお菓子に使う葛粉の糖質量は100gあたり85.6g、ブームとなったタピオカの原料であるタピオカ粉の糖質は85.3gとどちらも管理の糖質量を含んでいます。

これはそれぞれ、葛粉が葛から摂れるでんぷんを、タピオカがキャッサバという芋から摂れるでんぷんを原料としています。そのため片栗粉と同様に糖質が必然的に高くなってしまうのです。

片栗粉の名前の由来

先ほどコーンスターチを紹介しましたが、名前にコーンがついている通りとうもろこしを原料とした食材になっていますが。片栗粉は栗とついていますが原料はじゃがいものため特に栗を使っているわけではありません。なぜ片栗と呼ばれているかご存知でしょうか?

現在のジャガイモから作られる前の片栗粉はユリ科の「カタクリ」という植物の球根からとれるでん粉を使用していたため、カタクリ粉と呼ばれているのです。元々の原料の名前で呼んでいたので、コーンスターチと名前の由来は同じです。その後じゃがいもに原料が変わったのですが、名前は変わらなかったので今のような形になっています。本来なら原料に沿ってじゃがいも粉と呼ばれるべきですが、用途は同じなのでそのまま名称が残った形ですね。ちなみに片栗粉は江戸時代から使われていたのですが、原料があまりとれないため明治以降に北海道が開拓されじゃがいもが大量に取れるようになったため、原料がじゃがいもに変わったようです。かなり歴史がある食べ物ですね。

また、漢字の片栗についてはカタクリの葉の形が栗に似ていることから片栗となった等諸説あるのですが、はっきりとしたことは分かっていません。

2.糖質オフの片栗粉の代用品

片栗粉は糖質の塊だということは分かったと思うのですが、料理には不可欠な食材ではあります。使う量自体は少ないですが、それも制限したいと考えている人には片栗粉の代替品がありますのでそれを紹介します。

2-1.とろみの代用品のサイリウム(オオバコ)

とろみの代用品として使えるサイリウムは糖質0です。オオバコの仲間でエチダオオバコなどの種子の皮をくだいて精製したもので、こちらは生薬としても扱われています。

食物繊維が多く含まれており。特に水溶性の食物繊維が含まれています。水溶性食物繊維は水に溶ける性質があり、サイリウムは水に溶かすとトロトロになり、このトロトロが片栗粉のとろみの代用になります。またお腹の中で膨らむ性質があるため、腹持ちがよくなりダイエットに最適な食材です。

価格は500g2800円程度になり片栗粉に比べてかなり価格が高い食材です。

2-2.から揚げ、竜田揚げの衣の代わりにおからパウダー

おからパウダーはから揚げなどで片栗粉を使う代用に最適です。気になる糖質ですが、100gで糖質は5.9gになります。同じように代用できるものにふすま粉や大豆粉があります。100gに含まれる糖質はふすま粉で19g、大豆粉で15.4gになりますので、おからパウダーを使うことで糖質がかなり抑えることができます。

価格は100gでおおよそ300円程度、こちらも片栗粉に比べると価格は高めですので用途に合わせて使うようにしましょう。

2-3.気を付けるべき料理

気を付けるべき料理の数は少ないですが、片栗粉がメインとなる料理です。その気を付けるべき料理を紹介します。

2-3-1.餡かけ系 (天津飯、中華丼、餡かけ焼きそば等)

餡かけチャーハンや天津飯や中華丼、餡かけ焼きそばなどに使われている餡を作るにはおおよそ餡の水分2に対して、片栗粉が1入っています。例えばの話ですが100gの餡があるとすると、33gの片栗粉が使われている計算になります。33gの片栗粉の糖質量は26gの糖質量になります。例に出した餡かけチャーハンや焼きそばなどは炭水化物をメインにしているため気を付けると思いますが、ご飯や麺以外に餡自体にも糖質が多く含まれているので気を付けるべき料理です。

2-3-2.わらび餅・くず餅

わらび餅やくず餅は片栗粉や葛粉を固めた食べ物のため含まれている糖質が高めになります。その量は一人当たりの量で20g程度の糖質量になります。また、このほかにもきなこや黒蜜などで食べる場合はさらにこの糖質量が加算されるので要注意の料理です。

2-3-3.チヂミ

チヂミのもちもちの触感を出すために片栗粉が使われていることがあります。こちらも大体1人前20g程度の量になりますが、さらにチヂミを作るために小麦粉も混ぜるため、さらに糖質量が上がってしまうので要注意の料理です。

3.片栗粉料理を食べるときの注意点

 

糖質制限中ということは分かっていても、どうしても食べたくなってしまうということはどんな人でもあります。絶対に食べないと自身がある人はいいのですが、ほとんどの人は我慢ができなくなってしまうものです。しかもそれが自分の好きなものだった場合はなおさらです。そんな人のために片栗粉料理を食べるために気を付けておきたいポイントをお教えします。

3-1.先に野菜から食べる

糖質制限の目的は急激な血糖値の上昇を抑えることです。糖質類を摂ることで血糖値が急上昇するため、糖質制限では血糖値を上げる糖質を制限することで、血糖値が急上昇しないようにしています。要するに血糖値を急上昇させなければ良いのですが、その方法として糖質を摂る前に食物繊維を摂ることで血糖値の上昇を緩和することができます。この食物繊維は肉類にはほとんど含まれておらず野菜や海藻、キノコなどに含まれているので先にサラダなどで野菜を摂ることがよいです。さらによく噛んで食べることで満腹中枢を刺激して食べすぎを防いでくれる効果があります。

3-2.どのくらい食べるかを先に決めておく

どのくらい食べるのかを事前に決めておきましょう。外食する場合は小盛や一緒に来た人とシェアすることで、決めた量以上に食べることを防いでくれます。また、自炊の場合は決めた量以上のものは作らないようにすることで食べる量をコントロールしましょう。1杯分作って半分だけ今日食べるという考えでもよいかもしれませんが、食べる量以上の量があると食べすぎてしまう可能性があるため、出来るだけ決めた量だけを用意するようにしましょう。

4.糖質制限中でも気にしなくてもよい料理

片栗粉の使い方はほとんどがアクセントをつけるためになります。ものによっては少なくない量が入っていますので注意が必要になるものもあります。

4-1.とろみ付けに使われる料理

マーボー豆腐や八宝菜などのアクセントとしてとろみがついている料理はとろみをつけるために片栗粉を使用しています。こちらは餡かけほどの量はありませんが、少なくない量の片栗粉が含まれているので気にする人は気を付けましょう。

4-2.揚げ物などの衣に使われる料理

竜田揚げなどの揚げ物の衣付けに片栗粉が使われていることがあります。竜田揚げなどに含まれている量は1個当たり1.9g程度なのでこちらはそこまでの量は使われていないため、あまり気にする必要はないでしょう。ただし、当たり前ですが量を食べると多く摂ることになりますので食べすぎには注意するようにしましょう。

4-3.つなぎとして使われる料理

つなぎとして使われることはそこまで多くはありませんが、肉団子やつくねなどの肉を固めるためのつなぎとして片栗粉が使われることがあります。こちらも衣と同様に1個当たりに含まれる片栗粉の量自体は多くないため特に気を付ける必要はないでしょう。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。片栗粉はでんぷんのためお米や、小麦粉と同様に糖質の塊になります。その用途自体はメインの食材とはならないため、そこまで気にする必要はないかもしれませんが量を多くとってしまうと当たり前ですが摂取する糖質の量も多くなってしまうので注意が必要です。アクセントとしての片栗粉を気にする人は代替食品として紹介したサイリウムやおからパウダーを使うことで糖質をかなり抑えることができるのでこちらを使うといいでしょう。