ご飯の糖質は何g?お米を食べながら糖質を減らす工夫とは?

改訂日:22/8/01

ご飯は日本人にとって生活の一部といって良いくらい、食卓に欠かせません。主食としてだけでなくお米自体が好きという方も多いでしょう。ですが、糖質ダイエット中の方はご飯、特に白米には糖質がたくさん入っている、糖質制限中は控えたほうがいいのではとお思いではありませんか?

ですが、正しい知識で糖質制限を行えばお米だって食べられるんです!そこで知っておくべき「白米の糖質量」や「糖質制限中の白米の活用法」、さらに白米に関する役立つ情報をお伝えしていきます!

1. 白米の糖質量

まずは最も大切な白米の糖質量を見ていきましょう。一般的にごはん茶碗一杯の白米の量は約150g。その量を基準として極小盛り50 g、小盛り100 g、大盛200 g、1合の5つの糖質量についてチェックしてみました。

1-1.  白米50gの糖質量は約18.5g

極小盛りの白米50gは2~3口くらいで終わってしまいそうな量ですね。これだけでは白米を食べた!という印象は少ないかもしれません。白米50 gの糖質量は18.5 g、カロリーは84 kcalです。

1-2. 白米100gの糖質量は約37.0g

小盛の白米100gはちょうど男性の手のひらサイズ、ごはん茶碗では半分の量です。男性には少ない量に感じるかもしれません。白米100 gの糖質量は約37 g、カロリーは168 kcalです。ちなみにコンビニのおにぎりが100~110g程度なのでおおよそ1個分がこの量にあたります。

1-3. 白米150gの糖質量は約55.0g

普通盛りの白米150gは男性の手のひらでも少し余る程度。女性が食べるには少し多いという方もいるかもしれませんね。白米150 gで糖質量は約55 g、カロリーは252 kcalとなっています。

1-4. 白米200gの糖質量は約74.0g

大盛りの白米200gは茶碗を上に少しはみ出す量。糖質量は約74 g、カロリーは336 kcalとかなり多めなので、糖質制限中はこの量は控えましょう。

1-5. 白米1合(約330 g)の糖質量は約117.5g

合わせてお米1合の糖質量を見てます。1合は炊き上がりで約330 g、糖質量は117.5 g、カロリーは554 kcalです。糖質制限中はできれば3食分に分けられればベストですね。

1-6. 白米とパンの糖質比較

ここで食パンとの糖質量も比較してみましょう。食パンの一斤は約400 g、これに含まれる糖質量は482 g、カロリーは1056 kcalです。食パン1枚当たりとなると何枚切りかによって変わってきます。白米と比較しやすいように4枚切り100 gで紹介してみます。食パン4枚切り100 gで糖質量は48.2 g、カロリーは106 kcalです。白米と比べると食パンの方の糖質の方が若干高めですね。

食パンの糖質についての記事はこちらでまとめてあります。あわせて参考にしてください

2. 1日の糖質量摂取量の目安を決める

白米は麺類、パン類などと同様に炭水化物に分類されます。炭水化物は糖質が高いものが多いため、糖質制限中は1章でご紹介したような白米の量に減らしていく必要があります。制限中の方の中にはお米は取らないという方も多くいますが、決して取ってはいけないというわけではありません。大切なことは量を調整することが大切です。実際にどの程度減らすべきかは糖質制限の目安によって変わります。

2-1.糖質制限の制限目安は?

糖質制限では1日当たりの糖質の摂取量をどの程度の目安にするかをまず決めることが重要です。下記にその目安を示しています。

分類

1日摂取目安

制限なし(通常)

300g

ゆるい糖質制限

100~150g

糖質制限

60~100g

きびしい糖質制限

60g未満

特になにも制限しない場合には1日約300g~の糖質を取っています。そこから軽め、普通、厳しめの糖質制限に分け、自分自身がどの程度で糖質制限を進めていきたいのかの目安を決めます。

2-2. 程度に応じて1食の白米の量を減らす

糖質制限の目安が決まれば、1日の糖質摂取目安量が分かります。そこで次は1食あたりの糖質を計算してみてください。厳しめの糖質制限をした場合には、1食あたりにすると糖質量は20g以下ですので、白米はほとんど食べられませんが、ゆるい糖質制限時は1日にご飯茶碗1杯を食べても問題ありません。

また、1日の摂取目安で計算するので、60 gの制限の場合には朝30 g、昼20 g、夜10 g、という割り振りでもOKです。まずはゆるい糖質制限を目標に試してみてください。

3.白米の代わりとなるお米

糖質制限をする場合、目安量を考えるとどうしてもご飯の量を制限せざるを得ません。そうなると食べられないストレスは溜まるばかり・・ですが、それでもお米を食べたいと思う方に、白米の代わりに食べられるおすすめのお米をご紹介します。

3-1. 食物繊維がたっぷり!雑穀米

まずご紹介するのは雑穀米です。雑穀米の特徴は何と言っても食物繊維!どの雑穀も白米に比べて数倍~十数倍と豊富な食物繊維を含んでいるですね。食べ方は簡単、白米に雑穀を混ぜて炊くだけで出来上がりです。味が苦手な方も多いと思うので、少しずつ量を増やし慣らすようにしてください。入れる雑穀はそれぞれ栄養や味、食感が違いますので、お好みで調整してみてくださいね。

種類 特徴
黒米 稲の原種であり古代米の種類。黒い色をしたお米で、果皮と種皮の部分に青紫の天然色素であるアントシアニン(ポリフェノールの一種)が含まれています。
赤米 赤色のポリフェノールを含んだ赤米。あっさりとした味わいで、白米と比較して食物繊維が約8倍、マグネシウムが約4倍、ビタミンB1は約4倍含まれています。
きび  穀物の中で一番低カロリーと言われ、良質なミネラル・たんぱく質を含み、特に鉄分・亜鉛・マグネシウムが多く含まれます。
あわ アワは、豊富な鉄分、ビタミンEやパントテン酸も多く含んでいます。 パントテン酸は、三大栄養素(タンパク質、糖質、脂質)の代謝に欠かせない微量成分で、免疫力を高める働きを持ちます。
ひえ イネ科の穀類で、高い栄養バランスが注目されています。タンパク質、腸の働きを整える食物繊維、骨や歯を作る助けとなるマグネシウムなどの栄養素が白米と比べて豊富に含まれています。
ハト麦 お米や小麦の2倍のタンパク質を含み、カリウム・鉄分・ビタミンB1・B2・ ナイアシンなどの豊富なミネラルや栄養素、それに加えてお米の8倍も食物繊維を含んでいる優れた万能食品です。
もち麦 もち麦の食物繊維量は白米の約20倍とも言われます。特に水溶性食物繊維「β-グルカン」が豊富で、腸内環境を整えて体のバリア力をサポートしてくれます。
黒豆 黒豆には体を作るたんぱく質が豊富に含まれていて、100g中に33.9gも含まれています。さらにカルシウムるミネラル、カリウムなども白米に比べ多いのが特徴です。
小豆 小豆は食物繊維やタンパク質、ビタミンB群、鉄やミネラル、ポリフェノールなど、多くの栄養素をバランスよく含んでいます。味も馴染みがある小豆ですので、雑穀の中では食べやすいでしょう。

 

3-2. 低GIで栄養が豊富な玄米

ご飯には白米以外にも雑穀米、五穀米などの種類があります。米以外は食べないという方でなければ、糖質制限中は玄米がおすすめです。その理由は豊富な栄養素と低GI値にあります。玄米はこの2点で白米より優れたお米なんです。

白米よりも栄養が豊富

 

差分(玄米-精白米)

玄米

精白米

エネルギー

-6kcal

350kcal

356kcal

たんぱく質

+0.7g

6.8g

6.1g

カリウム

+142mg

230mg

88mg

+1.3mg

2.1mg

0.8mg

亜鉛

+0.4mg

1.8mg

1.4mg

ビタミンE

+1.1mg

1.2mg

0.1mg

食物繊維

+2.5mg

3.0mg

0.5mg

表に記載したのはそれぞれ一部の栄養です。それぞれの栄養価は精白米より玄米のほうが数値が高くなっているのが分かります。特にカリウムや、ビタミンE、食物繊維は特に高く、イライラを抑える、肌の調子を整える、腸内環境を改善するなどの効果が期待できます。また、わずかですが、白米よりも低カロリーになっています。

55の低GI値!

玄米のGI値は55と白米の82と比べ大きな差があります。そのため、血糖値が上がりにくく白米よりも太りにくいのが特徴です。

GI値とは?

グリセミックインデックスの略で、炭水化物を含む食品を食べた後に引き起こされる、血糖値の上昇の程度にしたがって、それぞれの食品に与えれられる指数です。この値が低いほど吸収がゆるやかになり、血糖値が上がりにくく、同じ糖質量の食品をとった場合と比較しても、GI値が小さければ太りにくいとされています。

糖質はそれほど低くなく、食べ過ぎには注意

玄米は健康に良いというイメージから糖質も低いのでは?と思いがちですが、糖質量自体はそれほど大きな差はありません。それぞれの糖質量は次の通りです。

  • 白米150g・・・・・約55.5g
  • 玄米150g・・・・・約51.3g

比べてみると約4g程の差で、白米とほぼ同程度の糖質がありますので、玄米を取ることでたくさんご飯を食べれるようになるというわけではありません。ですので、食べる量は白米の場合と同程度の制限で行ってください。玄米を食べるメリットは豊富な栄養素とちょっとした糖質オフという点にあります。

3-3.白米で低糖質・低GIを実現!「へるしごはん」

参考:SARAYA

http://family.saraya.com/herushi/herushigohan/index.html

通常の白米150gと比べて20gも糖質が少なく、しかも食物繊維が豊富で健康的な「へるしごはん」。2タイプあり、「サトウのごはん」のようなレンジでチンの個食タイプと炊飯器で炊き上げる生米タイプがあります。個食タイプは1食あたり税込183円、生米タイプは3kgで税込4093円と比較的リーズナブルに食べられます。

GI値が54

通常の白米のGI値は82で、高い部類にあります。ですが、へるしごはんは白米にも関わらず54と非常に低い値になっています。これは高アミロース米と大麦の中でも最もGI値の低い品種をブレンドすることで実現しており、独自の製法として特許申請もしています。

味は好みが分かれる?

へるしごはんを食べた人の味に関する口コミのポイントをまとめてみました。

  • 普通のご飯にくらべてニチャっとした粘り気がある
  • 納豆や卵をかけると普通のご飯と変わらない
  • 独特な匂いがある

共通意見としては白米に味は敵わないようでした。ですが、ダイエット食品として考えると、味は問題ない程度」という意見が多く見られました。おいしい、おいしくないという両面の意見がありましたが、味の好みは人それぞれ。まずは個食タイプで味を知り、気にならないなら生米タイプに切り替えていくのが良いかもしれませんね。

4. 炊くだけで糖質を抑えることができる『糖質カット炊飯器』

サンコー株式会社/糖質カット炊飯器 匠

https://www.thanko.jp/shopdetail/000000003232/

炊くだけで糖質を抑えることができる『糖質カット炊飯器』をご存知でしょうか。炊くだけで糖質が33%も下げられるので、今まで白米を制限した方でも、よりたくさんの量を食べることができるようになりますね!糖質制限中の方や血糖値が気になる方にとっては、とてもうれしい炊飯器になっています。

5. 糖質制限は糖質の「量」と「種類」がポイント

ここまでで白米に関する情報をお伝えしていきましたが、「白米の量」を減らせば糖質量が減るので、痩せる、糖質制限がうまくいくと思うかもしれません。しかし、糖質には様々な「種類」があり、その種類によって太りやすさが違います。種類を知っておかなければ「頑張っているのに思ったほど痩せない」「むしろ太った」ということも。ではその理由を見てみましょう。

5-1. 白米の糖質「でんぷん」は太りにくい糖質

白米の糖質はどのような種類かというと、「太りにくい糖質」に分類できます。

糖質は大きく「単糖類」「二糖類」「多糖類」「その他」に分けることができますが、「その他」は別として、多糖類も二糖類も最終的に単糖類になって初めて体に取り込まれます。そして、この単糖類までの分解の道のり(分解スピード)が、長ければ長いほど太りにくく、短ければ短いほど太りにくくなるんですね。

5-2. 砂糖は太りやすい糖質の種類

具体的に白米と砂糖を比べてみます。白米に含まれる糖質は「でんぷん」、一方砂糖に含まれる糖質は「ショ糖」といいます。それぞれ多糖類と二糖類という違いがあり、分解のスピードが遅いのは多糖類。比べてみると、多糖類を糖質とする白米は分解スピードが遅い分、太りにくくなるんですね。つまり、白米100 gの糖質量は約37 gですが、砂糖で同じ37 gの糖質量を摂ると、白米の方が太らないことになります。

6.まとめ

糖質制限中は糖質の高い白米は制限せざるを得ませんが、自身がどの程度の糖質制限をしているのか?を知ればまったく食べていけないことはありません。また、厳しい糖質制限でも量の調整や代替のものを選ぶことで、食べることも可能になってきます。ぜひ、上手に活用して糖質制限を成功させてくださいね!