ご飯一杯で234kcal。カロリー制限中の白ご飯との向き合い方

お茶碗一杯のご飯

最近なんだか太ってきた。そろそろ何とかしないとまずい・・・。ダイエットとは言っても運動するのもしんどいし、とりあえず、手っ取り早く炭水化物を減らそう。まずは主食の米から!そう思っている方のために、この記事を書いています。古くから日本人の主食である「ご飯」は、日々の生活のエネルギー源として、食されてきました。ですが、和洋中などジャンル問わず色んな料理によく合うので、ついつい量が多くなってしまったり、「おかわり!」なんてしてしまった日にはカロリーオーバー、そんな罠に陥りがちです。ご飯の栄養のほとんどは炭水化物で、これは言ってしまえば吸収性の高いエネルギーの塊のようなものです。「炭水化物を減らすと痩せる」と、聞いたことがあると思いますが、これはまったく理にかなっているのです。とはいえ、「ご飯は食べたい!」という気持ちは抑えられません。ですが安心してください。ダイエット中でも、ご飯を完全に断たなくてもいいんです!今回は「ダイエットしながらご飯も食べたい!」そんな方のために、ご飯のカロリーと、ダイエット中の食べ方について徹底解説いたします。

1.ご飯一杯のカロリー

基本のお話になりますが、私たちが太ってしまうのは、摂取カロリーが、消費カロリーを上回ってしまうからです。分かりやすく言うと、「大食い」×「運動不足」= 肥満まっしぐら、ということですね。主食であるご飯のカロリーを知っておくことで、カロリーコントロールがしやすくなります。ではいきましょう。

1-1.ご飯のカロリーは1gで1.56 kcal。ご飯一杯(150g)だと234 kcal

ご飯のカロリーは、1gで1.56kcalです。100gってどのくらい?っと思われたかと思いますが、だいたいお茶碗に小盛りぐらいです。実際に食べる量で考えると、一般的にはお茶碗に中盛り(150 g)ぐらいですので、1食のカロリーは234 kcalとなります。以降も、「ご飯一杯」= お茶碗中盛り(150g)としてお話していきますので、ここは押さえておいて下さい。外食などしたときは盛る量にばらつきがあると思いますが、白ご飯1人前で234 kcalをものさしとしてください。もし自宅で計量して計算する場合には、1g = 1.56 kcalなので、これを食べるg数に掛け算することでカロリー計算ができます。お茶碗に盛る量ごとの目安カロリーは以下のとおりです。

・ご飯 小盛り(100g) 156 kcal
・ご飯 中盛り(150g) 234 kcal
・ご飯 大盛り(250g) 390 kcal

ご飯小盛り中盛り大盛

1-2.ご飯一杯で1日の推奨摂取カロリーの8分の1がとれてしまう

農林水産省の調査によれば、成人の1日の摂取kcalの目安は、平均で2000 kcalとされています。つまり、ご飯一杯(150g)で1日の推奨摂取 kcalの8分の1がとれてしまうのです。仮に朝昼晩で3食を食べるとすると、1食分の摂取kcalの目安は 665 kcalです。しかしながら、実際は間食のカロリーも考慮して、朝昼晩の食事の摂取カロリーを調整する必要があります。例えば、もし間食で100 kcalを摂取した場合、朝昼晩の各食事で摂れるカロリーは、555 kcalずつになります。このように、間食のカロリーを考慮しながら、朝昼晩の食事のカロリーを調整し、合計摂取カロリーが2000 kcalを超えないように心掛けましょう。場合によっては、1食分以外は白ご飯を抜くなど、する日も必要です。

白ご飯を食べるところ

コラム:生米よりも、炊いたお米の方がカロリーが下がるのはなぜ?

生米150gは約751kcalのカロリーがありますが、ご飯として炊くと水分を吸い込み、ふくらみます。ご飯は水分を含んだ状態で計量されるため、炊いたご飯のカロリーは、水分を含まない生米と比べて低くなります。

ご飯と生米

2.ご飯一杯の炭水化物量

ご飯一杯のカロリーについては分かったかと思います。第2章では、ご飯一杯の栄養素について見ていきます。ご飯のほとんどは炭水化物でできており、炭水化物はエネルギーになる燃料のようなものです。それ以外にもいくつかの栄養素が含まれていますので、ご紹介します。

2-1.ご飯一杯の炭水化物量は57.1 g

ご飯一杯には炭水化物が57.1g含まれています。ちなみに、炭水化物は「糖質」+「食物繊維」に分けられます。糖質は56.6gであり、食物繊維は0.5gとなります。この炭水化物の中の「糖質」の部分がエネルギー源として重要ですが、摂りすぎるとカロリーの過剰摂取につながることに注意が必要です。

2-2.ご飯一杯に含まれるその他の栄養素

炭水化物以外には、以下の栄養素が含まれています。

たんぱく質: 約4.6g
脂質: 約0.4g
ビタミンB1(チアミン): 約0.1mg
ビタミンB3(ナイアシン): 約1.4mg
ビタミンB6(ピリドキシン): 約0.2mg
フォリック酸(葉酸): 約5μg
鉄: 約0.5mg
マグネシウム: 約15mg
リン: 約86mg
セレン: 約13μg
マンガン: 約0.6mg

ビタミンなどの有用な栄養素も含まれていますが、これだけでは必要な量としては不足しますので、野菜や海藻類、魚、肉などバランスの良い食事がかかせません。

3.ご飯以外の主食とのカロリー比較

ここまではご飯について話してきましたが、ご飯以外の主食のカロリーも気になりますね。代表的な主食と比較してみましょう。

3-1. ご飯以外の主食もカロリーはそこまで変わらない

以下は、ご飯以外の主要な主食のカロリーです。

・ご飯 1杯(150g) 234kcal
・食パン1枚(5枚切り) 179kcal
・うどん1玉(230g) 242kcal
・スパゲティ1人前分(乾麺100g、茹で後250g)……378kcal

最もカロリーが低いのは食パンですが、実際の食事では1枚だと物足りないので、2枚ぐらい食べてしまう方も多いのではないでしょうか。そう考えると、ご飯以外の主食もカロリーはそこまで変わらないと言えます。ただしスパゲッティは、他の主食よりもカロリーが高めなので、ダイエット中は避けるようにしましょう。

4.ご飯一杯分のカロリーを消費するための運動量

ここまではご飯の摂取カロリーに注目してお話してきました。では、もしご飯を減らすのではなく、運動をする、つまり消費カロリーを増やすアプローチをとるとしたら、どれぐらいの運動量が必要なのでしょうか?

4-1.ご飯のカロリーを減らすには、4km走る必要がある

なんと!ご飯一杯のカロリーを消費するためには、4kmのランニングを行う必要があるのです。これはなかなか骨が折れますよね。普段運動の習慣がないかたはいきなりランニング、などは挫折にも繋がりやすいです。そんな方は、まずは軽い運動から日常生活にも取り入れるようにしてみましょう。例えば、階段を使ってエレベーターを避ける、徒歩や自転車での通勤、家事などの活動も運動としてカウントできます。積極的に動くことで、日常生活でもできるだけカロリーを消費することができます。また少しずつでも筋肉が増えると、代謝があがってベースの消費カロリーが上がります。段階的に痩せやすい体に近づけていきましょう。

男女がランニングしている姿

5.ご飯のカロリーを減らす置き換えダイエット

第4章でもお分かりいただけたかと思いますが、ダイエット中の方は運動も大切ですが、やはり食事でのカロリーコントロールが鍵になります。最後の章では、ご飯の量は減らすけれども、満足感をできるだけ維持してカロリーを抑える、置き換えの方法をご紹介します。

5-1.玄米やもち麦、雑穀などを混ぜる

ご飯に玄米やもち麦、雑穀を混ぜることで、炭水化物の摂取量を減らすことができます。これによって食事の満足感を保ちながら、カロリーを抑えることができます。ご飯一杯の玄米のカロリーは200kcal。雑穀も混ぜる量や種類によっても変わりますが、モノによっては玄米と同様に200kcal程度に抑えられます。

玄米

5-2.こんにゃく米、カリフラワー米のような代替品に置き換える

最近では、こんにゃく米やカリフラワー米などの代替品を使用することで、ご飯のカロリーを減らすことができます。これらの代替品は低カロリーでありながら、満腹感を得ることができるため、ダイエットに効果的です。こんにゃく米はほとんどカロリーがなく、約5kcalほどです。カリフラワー米は25~50kcal程度なので、いずれもかなりのカロリー制限ができます。

カリフラワー米

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はご飯一杯のカロリーと、ダイエット中のご飯との向き合い方について解説いたしました。ご飯一杯のカロリーは234kcal。これをひとつのものさしとして、おかずなど他の食品とのバランスを見ながらカロリーコントロールをすることで、ダイエットを成功に導くことができます。また、代替品の活用など、選択肢を広げることも有効です。健康的な食事と適度な運動を組み合わせることで、理想の体重や健康を実現しましょう。