バナナの栄養バランスがスゴイ!健康に欠かせない果物

皆さんはバナナは食べますでしょうか。バナナは日本人の1世帯当たりの年間果物消費量のランキング1位となるほど食べられており。

その量は1家庭で18,448gになります。2位のリンゴの10,363gを大きく離しての消費量1位となっており、いかにバナナが日本人に親しまれているかがわかります。

残念ながら好きな果物1位ではありませんが、旬を問わず販売されており、安く、食べやすいという点で日本人の消費量1位の果物となっています。

そんな日本人に親しまれているバナナの栄養について知っている人は少ないかもしれません。今回はバナナの栄養について紹介していきます。

1.バナナの栄養素一覧

バナナと比較して、消費量2位のリンゴと3位のミカン、人気ランキング1位のイチゴと比較してみてみましょう。

栄養素 バナナ みかん りんご いちご
エネルギー 86kcal 46kcal 61kcal 34kcal
水分 75.4g 86.9g 83.1g 90g
たんぱく質 1.1g 0.7g 0.2g 0.9g
脂質 0.2g 0.1g 0.3g 0.1g
炭水化物 22.5g 12g 16.2g 8.5g
灰分 0.8g 0.3g 0.2g 0.5g
ナトリウム 微量 1mg 微量 微量
カリウム 360mg 150mg 120mg 170mg
カルシウム 6mg 21mg 4mg 17mg
マグネシウム 32mg 11mg 5mg 13mg
リン 27mg 15mg 12mg 31mg
0.3mg 0.2mg 0.1mg 0.3mg
亜鉛 0.2mg 0.1mg 0.1mg 0.2mg
0.09mg 0.03mg 0.05mg 0.05mg
マンガン 0.26mg 0.07mg 0.04mg 0.2mg
カロテン 56μg 1000μg 22μg 18μg
ビタミンB1 0.05mg 0.1mg 0.02mg 0.03mg
ビタミンB2 0.04mg 0.03mg 0.01mg 0.02mg
ビタミンB6 0.38mg 0.06mg 0.04mg 0.04mg
ナイアシン 0.7mg 0.3mg 0.1mg 0.4mg
ビタミンC 16mg 32mg 6mg 62mg
ビタミンE 0.5mg 0.4mg 0.4mg 0.4mg
葉酸 26μg 22μg 3μg 90μg
パントテン酸 0.44mg 0.23mg 0.05mg 0.33mg
食物繊維総量 1.1g 1g 1.9g 1.4g
水溶性食物繊維 0.1g 0.5g 0.5g 0.5g
不溶性食物繊維 1g 0.5g 1.4g 0.9g

参照:スミフル

1-1. ビタミンC、ビタミンB6、カリウム、マグネシウムなどが豊富

他の果物と比べると、ビタミンE、B6、カリウム、マグネシウム等が豊富です。また、カロリーも多くなっているので気にする人は注意が必要です。

1-1-1. ビタミンCの含有量16mg

ビタミンの含有量は16mgとなっています。これは100g換算なので、1本あたりに計算すると19.2mg 程度摂取することが可能です。

1-1-2ビタミンCの一日の摂取量は100㎎

ビタミンCは成人での1日の推奨摂取量は100mgとなっています。つまりバナナ1本で1日の1/5 の量を摂取することが可能です。

1-1-3ビタミンCはイチゴのほうが多い

比較表を見ていただくと、ビタミンC自体はイチゴの方が多く含まれています。しかし、バナナはほかの栄養素も含まれているので健康を考えた場合はバナナを食べる方をオススメします。

1-2. バナナの一本当たりの栄養成分表

栄養素 バナナ
エネルギー 103.2kcal
水分 90.4g
たんぱく質 1.3g
脂質 0.24g
炭水化物 28g
灰分 0.96g
ナトリウム 微量
カリウム 432mg
カルシウム 7.2mg
マグネシウム 38.4mg
リン 32.4mg
0.36mg
亜鉛 0.24mg
0.1mg
マンガン 0.31mg
カロテン 67μg
ビタミンB1 0.06mg
ビタミンB2 0.05mg
ビタミンB6 0.45mg
ナイアシン 0.84mg
ビタミンC 19.2mg
ビタミンE 0.6mg
葉酸 31μg
パントテン酸 0.53mg
食物繊維総量 1.3g
水溶性食物繊維 0.1g
不溶性食物繊維 1.2g

バナナ1本分の可食部120gの栄養成分表示となります。

2.バナナの効能と健康効果

先に説明したように、バナナはほかの果物と比べて栄養が豊富な食材です。そんな豊富に含まれている栄養ですが、様々な健康効果をもたらしてくれます。

2-1. ビタミンB6が免疫力強化

バナナには免疫細胞のエネルギー源になる糖質が多く含まれるだけでなく、たんぱく質の代謝に必要なビタミンB6やビオチンが多く含まれています。

ビタミンB6は免疫細胞の活性化に必要な生理活性物質の分泌に関わり、ビオチンは細菌やウイルスが侵入したときに起こる炎症を抑える物質の生成に関わります。

また、免疫力の維持にはβ-カロテンやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンの働きも重要です。バナナにはこれらの抗酸化ビタミンも含まれています。

2-2.アミラーゼが消化を促進

果肉が柔らかく食べやすいバナナは、消化吸収が良い食品としてよく知られています。また、バナナにはアミラーゼという消化酵素が含まれており、この酵素がさらに消化吸収の効率を高めています。

2-3. 血圧への効果

バナナには、カリウムとGABAという成分が含まれています。高血圧の原因の一つに食塩の取り過ぎがあります。バナナに含まれるカリウムは、その取り過ぎた塩分を排出し高血圧を防ぐ効果があるといわれています。

交感神経が活発になって血管が収縮すると、血圧が上昇します。GABAは、血管を収縮させる神経伝達物質を抑える効果があります。GABAの働きにより血管の収縮が抑えられた結果、血圧が下がるとされています。

2-4.バナナの糖質とダイエットへの効果

バナナは果物としては糖質が高く、それに伴いカロリーも高いためダイエット中は食べない方がよいのではないかと考えている人もいるかもしれません。しかしダイエット中こそバナナを食べた方がよいでしょう。

2-4-1.低GI食品のため血糖値の急上昇が起きづらい

まず理由の1つとして、バナナは低GI食品といわれています。GI値とは血糖値の上昇を引き起こす速度を表すもので高ければ急激な血糖値の上昇を引き起こし、低いと緩やかに血糖値が上昇します。

血糖値が急上昇すると、体内に脂肪をため込みやすくなります。これは、血糖値が急上昇すると、体内でエネルギーとして使いきれなかったブドウ糖が中性脂肪として蓄えられためです。そのため、ダイエット中はできるだけGI値が低い食材を食べる方がよいです。

バナナはGI値が51とそれほど高くない数値で、ほかの果物と比べると低くもなければ高くもない数値となっています。

食材 GI値
バナナ 51
スイカ 76
パイナップル 59
オレンジ 43
りんご 36

なお、パンやごはんについては75、73を超える数値となっています。

2-4-2.バナナを取り入れたバランスの良いダイエット法

バナナダイエットのやり方は至ってシンプルで、1食バナナ1〜2本と常温の水を摂取するだけです。3食のうち1食のみをバナナにして、残りの食事はいつも通りで問題ありません。

バナナは栄養素が豊富で、ビタミンB群やカリウムも含まれています。この2つの栄養素は、代謝を促進してくれるため、ダイエット効果が高くなります。また、食事をバナナだけにすると、1食あたりのカロリー摂取量を減らすことにもつながります。

3.バナナの食べ方

ここまでで様々なバナナの魅力を伝えてきましたが、今後バナナを食べようと考えている人も少なくないのではないでしょうか。さらにバナナの健康効果を得るためのバナナの食べ方を紹介していきます。

3-1.食べるべきタイミング

バナナを食べるタイミングは2つあり、目的によって違うのでそれぞれ紹介していきます。

3-1-1.健康目的では朝にバナナを食べる

バナナには酵素作用があり、体内に溜まった毒素を排出する効果があります。

特に午前4時〜正午までが最も消化に適した時間帯と言われているため、朝食べることで酵素効果を得やすいのです。

また、バナナは摂取時の満腹感と腸への刺激を起こす「不溶性食物繊維」が豊富です。腸への刺激によってダイエットの妨げとなる便秘を解消できるので、ダイエット効果を得やすくなります。

3-1-2.ダイエットを考えている人は夜にバナナを食べる

夜バナナダイエットは、新陳代謝を高められるため効果的と考えられています。これはバナナに含まれる「アルギニン」に、体脂肪をエネルギーに変える効果があるためです。

また、人間は22〜2時の間に脂肪燃焼を促す成長ホルモンの分泌が活発化します。バナナを食べると成長ホルモンの分泌が促進され、脂肪が燃えやすくなる効果があります。

さらにバナナは低GI食品で、脂肪が貯まるのを防ぐ効果もあります。つまり夜バナナダイエットは、脂肪が溜まるのを防ぎつつ脂肪燃焼を促進できるダイエット法になります。

3-2.バナナを食べるときは2本まで

バナナは1本あたりおよそ200gで、皮をむくと食べられる果肉の重さは120gほどとなります。このときのカロリーはおよそ112kcal。果物の中でもトップクラスのカロリーの高さです。

また厚生労働省や農林水産省によると、1日の果物の摂取量として約200gが推奨されています。そのためバナナは1日1本程度、小ぶりなサイズなら2本程度を食べるようにしましょう。

4.離乳食に適したバナナの利用法

バナナは離乳食に適した食材です。やわらかく甘いので、赤ちゃんが好みやすい果物です。加熱せず与えて大丈夫。つぶして苦手な野菜とあえたり、ソースとして使ってもよいですし、手づかみ食べにも向いています。

また、離乳食として与える場合は赤ちゃんの月齢に応じて加工するとよいでしょう。

5,6カ月:すりつぶして、湯ざましなどを加えてとろとろにのばして。

7,8カ月:きざんで、粗くすりつぶして。

9~11カ月:5~7mm角に切る。

12~18カ月:1cm角に切る。

4-1.赤ちゃんに与える際の注意点

バナナは離乳食として優れていますが、赤ちゃんに与える際には注意が必要になります。

4-1-1.アレルギーに気を付ける

バナナはアレルギー特定原材料等28品目の1つに指定されているため、様子を見ながら与えましょう。食物アレルギーの心配があるため、初めて与えるときは平日の午前中に加熱したものを小さじ1杯から与え、アレルギー反応が出たらすぐに病院に行くことができるようにする。

4-1-2.与えすぎないようにする

エネルギーや糖分が高いので、与えすぎると他の食材が食べられなくなるため注意しましょう。

5.良いバナナの選び方

輸入されるバナナ基本的に青い店塾の状態で収穫して日本に運ばれてきます。日本に着いた後は、バナナ専用の倉庫で熟成されて、黄色になるタイミングで出荷しています。しかし中には熟成が不十分なまだ青い部分が残っているものもあります。

バナナは熟成すると栄養価が高くなるので、健康効果を求めてバナナを食べる場合は熟成したものを選ぶ必要があります。

5-1.黒い斑点が出ていると完熟のサイン

バナナは黒い斑点はシュガースポットと呼ばれるもので、これが熟成したサインとなっています。栄養価をできるだけ取りたい人はシュガースポットが出ているバナナを選ぶとよいでしょう。

また、シュガースポットが出ていない場合でも自宅でも熟成することができます。その方法は常温で放置するだけになります。なお20度以下の場合は熟成の進みが遅くなるため、その場合はビニールに入れておくことがオススメです。

5-2.完熟したバナナは日持ちしない

完熟したバナナはあまり日持ちしません。数日かけて食べる場合はシュガースポットが出ている完熟したバナナよりもシュガースポットが出る直前のバナナを選ぶとよいでしょう。

そのようなバナナは、軸を見て薄い緑色から黄色っぽくなっているものになりますので、シュガースポットがないバナナで軸の部分をよく見て買うようにしましょう。

5-3.青いバナナは栄養価が低い

熟成すると栄養価が高まるということは必然的にまだ青いバナナは栄養価が低い状態となっています。しかし、栄養価は低くなっているのですが、カロリーや糖質は熟成したものと変わらないようです。

青いバナナが好きでただ食べたいだけと考えているひと以外は、青いバナナは避けた方がよいでしょう。

6.まとめ

バナナは栄養価が高く、ほかの果物と比べてトップクラスに栄養素が豊富に含まれています。その豊富な栄養素で様々な健康効果をもたらしてくれます。また、ダイエットにも最適な食材で1食をバナナに置き換えることで摂取カロリーを抑え、代謝を上げてくれる効果もあるので、ダイエットを考えている人にはオススメの食材です。バナナを選ぶ際には完熟したものを選ぶようにしましょう。完熟したものはスイートスポットと呼ばれる黒い斑点が出ているのでそちらを選ぶとよいでしょう。