内臓脂肪が体内で蓄積した場合、メタボリックシンドロームや糖尿病などのさまざまな疾患を引き起こす可能性があります。
健康診断で内臓脂肪の蓄積を指摘された場合、脂肪を貯めないように食べ物から改善を始めたい人もいるでしょう。
しかし、実際に内臓脂肪の蓄積を予防するためには、食事全体の栄養素や内容を見直す必要があります。
この記事では、内臓脂肪がつきやすい食べ物の傾向や食習慣を改善する食べ物の選び方などをまとめました。
- 内臓脂肪は糖質と脂質の両方を多く含む食べ物で蓄積する傾向がある
- 食事の組み合わせや食べる時間も内臓脂肪の蓄積に影響する
- 甘い飲み物も日常的に飲んでいると糖質の過剰摂取につながる
- メタボリックシンドロームでは内臓脂肪が診断基準として参照される
- エネルギー量や栄養素の摂取量を調整しながら食事内容を見直す
- 食習慣を大幅に変える際は一度医療機関の検査や診察を受ける
次の健康診断までに内臓脂肪の状態を改善したい人は、参考にしてみてください。
内臓脂肪がつきやすい食べ物は糖質と脂質の両方を多く含んでいる

内臓脂肪がつきやすい食べ物は、糖質と脂質の両方を多く含んでいる傾向があります。
菓子パンやファストフード、揚げ物を使った丼物などは、糖質と脂質を同時に多く含む食べ物の代表例です。
糖質と脂質は過剰摂取した場合、エネルギーとして消費しなかった分は脂肪として体内に蓄えられます。
内臓脂肪がある程度蓄えられた状態で過剰摂取を継続したり、運動不足で脂肪を消費できなかったりした場合は、内臓脂肪は減りません。
結果的に内臓脂肪が増加し続けて、肥満やメタボリックシンドロームなどの状態に発展します。
内臓脂肪の蓄積は食事の組み合わせや食べる時間も影響する
内臓脂肪が蓄積する原因は、特定の食べ物のみで決まるわけではなく、日々の食事の組み合わせや食べる時間帯も影響します。
1品あたりの糖質や脂質量がそれほど多くない場合でも、食事の献立として複数の食べ物が組み合わさると、過剰摂取につながります。
内臓脂肪の蓄積を防ぐ食事を始める際は、複数の食べ物の組み合わせも意識しましょう。
食べる時間帯については、夜遅い時間帯は睡眠中の身体活動が少ない影響で、エネルギーを消費しきれずに内臓脂肪が蓄積する傾向があります。
甘い飲み物も日常的に飲んでいると糖分の過剰摂取で内臓脂肪が蓄積する
糖質や脂質の多い食べ物や食べる時間帯と併せて、甘い飲み物を日常的に飲んでいる人は、糖分の過剰摂取によって内臓脂肪が蓄積します。
飲み物は液体で摂取しているため、食事よりも糖質を摂取している実感がなく、結果的に摂取量が増える傾向があります。
清涼飲料水や砂糖入りのコーヒー飲料など、糖質が多い飲み物を常飲している場合は、食事と同時に飲み物の改善も必要です。
常飲する飲み物はお茶や水などの糖質を含まない飲み物にして、1日あたりで甘い飲み物を飲む回数を減らしましょう。
メタボリックシンドロームの診断では内臓脂肪が基準に使われる

体脂肪は大きく分けて内臓脂肪と皮下脂肪に分類されますが、メタボリックシンドロームの診断では内臓脂肪が基準に使われます。
内臓脂肪は腹腔内の臓器周辺に蓄積する脂肪、皮下脂肪は皮膚の下に蓄積する脂肪です。
どちらも体脂肪に変わりはありませんが、内臓脂肪は臓器へ影響するリスクが高く、血糖値や血圧の異常を招くリスクがあります。
そのため、メタボリックシンドロームの診断では、より健康リスクの高い内臓脂肪の蓄積された状態が参照されます。
メタボリックシンドロームの診断基準は、以下のとおりです。
| 診断項目 | 基準値 |
|---|---|
| 内臓脂肪 | 腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上 |
| 血圧 | 収縮期130mmHg以上または拡張期 85mmHg以上 |
| 血糖値 | 空腹時血糖値110mg/dL以上 |
| 脂質 | 中性脂肪150mg/dL以上、もしくはHDLコレステロールが40mg/dL未満 |
日本糖尿病学会では総エネルギー量の管理と栄養バランスの調整を指針としている
日本糖尿病学会では、食事療法の基本として総エネルギー量の管理と栄養バランスの調整を指針としています。
内臓脂肪の蓄積は糖尿病の発症リスクを高めるため、糖尿病の治療や予防においても、改善が必要な項目です。
食事療法では特定の食品を排除する方法ではなく、食事全体でエネルギー量や栄養素の摂取量を調整していきます。
栄養素としては糖質や脂質を含む食べ物の摂取量を減らしながら、食物繊維が多い食べ物を増やす改善内容が推奨されています。
糖質の消化吸収が遅れると血糖値の上昇も緩やかになるため、糖尿病の原因である高血糖を引き起こすリスクを減らせます。
食習慣の見直しは食べ物の選び方や食べる量の調整から始める

糖尿病の食事療法を踏まえて、内臓脂肪の蓄積を対策するために食習慣を見直す際は、食べ物の選び方や食べる量の調整から始めます。
主食として食べる糖質が多い白米や食パンは、食物繊維が多い玄米や全粒粉パンに置き換えると、糖質による血糖値の急上昇を抑えられます。
間食を食べる習慣がある人は、糖質や脂質が少ない食べ物を選んで、1回あたりの量を調整して食べ過ぎないように意識しましょう。
1日の食事で食べる回数や量が日によって異なると、栄養素の摂取量を調整する難易度が上がります。
なるべく1日3食を決まった時間に食べながら、長時間空腹が続く際は、間食も活用してください。
食習慣を大幅に変える際は医療機関で詳しい検査や診察を受ける
内臓脂肪の蓄積を対策するために、食習慣を大幅に変える際は、医療機関で詳しい検査や診察を受けてから実践してください。
特定健康診査は、簡易的な検査から生活習慣病のリスクが高い状態の人を見つけて、保険指導につなげる目的で行われます。
実際にメタボリックシンドロームなどの疾患を確定させるためには、医療機関の詳しい検査や診察が必要です。
健康診断の結果から自己判断で食習慣の改善を始めると、体質や持病に合わない食事内容に変えてしまう可能性があります。
内臓脂肪の蓄積は食べ物の組み合わせを意識して予防する

内臓脂肪の蓄積は、糖質や脂質の多い食べ物の過剰摂取から引き起こされますが、特定の食品のみが原因になるわけではありません。
食べ物の組み合わせや遅い時間帯の食事など、複数の原因が重なって、内臓脂肪の蓄積につながります。
そのため、内臓脂肪の蓄積を対策する際は、普段の食事内容や食べる時間帯などの食習慣全体から見直しましょう。
健康診断の結果はあくまで簡易的な検査によるものであり、食習慣の改善を行う際は、医療機関で詳しい検査を受ける必要があります。
