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ザクロジュースの血糖値に対する効能と毎日の摂取で意識する点を紹介

ザクロジュースはザクロの栄養素や健康効果を手軽に取り入れられる飲料であり、血糖値に対しても急上昇を抑制する効果があります。

しかし、果物としてのザクロに馴染みがない場合は、本当に血糖値に良いものか疑問に思う人もいるでしょう。

この記事では、ザクロの効能ザクロジュース製品を選ぶ際の基準などをまとめました。

この記事でわかること

  • ザクロはカリウムやポリフェノールが豊富な果実である
  • 果皮や種子油に含まれるポリフェノールがインスリン抵抗性を改善する
  • 花のエキスも血糖値の急上昇を抑える効果がある
  • ザクロジュースは皮をむく手間を省けて効率的に摂取できる
  • ザクロジュースは砂糖や添加物が入っていない商品を選ぶ
  • 果糖による血糖値の急上昇を防ぐために食事中や食後に飲む

高血糖や糖尿病を防ぐために飲食から改善しようと思っている人は、参考にしてください。

目次

ザクロは栄養素と併せて豊富なポリフェノールを含んでいる

ザクロは栄養素と併せて豊富なポリフェノールを含んでいる

ザクロは古代から栽培される果物であり、中に入っている赤い粒々の種衣が食用薬の材料として使われてきました。

ザクロ100gあたりの栄養素は、以下のとおりです。

栄養素100gあたりの含有量
エネルギー63kcal
たんぱく質0.2g
脂質Tr(微量)
糖質15.5g
ナトリウム1mg
カリウム250mg
カルシウム8mg
マグネシウム6mg
リン15mg
0.1mg
亜鉛0.2mg
0.06mg
マンガン0.05mg
ビタミンB10.01mg
ビタミンB20.01mg
ナイアシン0.2mg
ビタミンB60.04mg
葉酸6μg
パントテン酸0.32mg
ナイアシン当量0.2mg
ビタミンC10mg

※参考:食品成分データベース

ミネラル成分のカリウムを中心に、ビタミンC葉酸を豊富に含んでいます。

果物は糖質にあたる果糖を含むため、血糖値を急上昇させる可能性がある食品です。

しかし、ザクロの場合は以下のような植物系の成分に血糖値の上昇を抑制する効果があります。

成分含まれる場所主な健康効果
エラジタンニンザクロの果皮や種子の周りに含まれるポリフェノール抗酸化作用
タンパク質
収れん作用
アントシアニンザクロの果皮や種子の周りに含まれるポリフェノール抗酸化作用
目の疲労軽減や回復
エラグ酸ザクロの果皮や種子の周りに含まれるポリフェノール抗酸化作用
レジスチンの分泌抑制効果
プニカラギンザクロの果皮に含まれるポリフェノール抗酸化作用
没食子酸ザクロの花に含まれるポリフェノール抗糖尿病作用
抗炎症作用
抗動脈硬化作用
プニカ酸ザクロ種子油に含まれるオメガ5系脂肪酸脂質代謝の改善
インスリン抵抗性および高インスリン血症の改善

ザクロジュースザクロエキスは、上記のような成分を手軽に摂取できる商品として販売されています。

ザクロのポリフェノールや種子油が肥満によるインスリン抵抗性を抑制する

ザクロのポリフェノールや種子油が肥満によるインスリン抵抗性を抑制する

ザクロに含まれる成分のうち、ポリフェノールのエラグ酸や種子油に含まれるプニカ酸は、肥満で生じるインスリン抵抗性を抑制します。

インスリンは上昇した血糖値を正常な値に戻すホルモンであり、健康状態に問題がない場合は適量の分泌で効果を発揮します。

しかし、肥満の場合は以下のような流れで、インスリンを大量に分泌しても血糖値を下げられません。

  1. 脂質の過剰摂取や生活習慣の乱れで肥満になる
  2. 肥満で生じた脂肪細胞が善玉ホルモンのアディポネクチンの分泌量を減らす
  3. 悪玉ホルモンが優勢になり、レジスチンなどの分泌量が増える
  4. レジスチンがインスリン抵抗性を高めて、インスリンの働きを悪くする
  5. インスリンで正常に血糖値を下げられず、高血糖や糖尿病につながる

ザクロのエラグ酸やプニカ酸は、上記のような肥満によるインスリン抵抗性に対して、以下の効果から改善できる可能性があります。

成分主な健康効果
エラグ酸肥満で分泌量が増えたレジスチンの分泌を抑制して、インスリンを正常に働かせる
プニカ酸脂質代謝の改善から肥満を防ぎ、インスリン抵抗性が高い状態にしない

血糖値そのものに影響するのではなく、レジスチンの分泌抑制や肥満対策から、インスリンが正常に働ける状態を保ちます

ザクロの花に含まれるポリフェノールも脂質や糖質に対して効果がある

ザクロは果実の成分や油のみならず、花から採取できるエキスにも血糖値の上昇を抑制する効果があります。

ザクロの花には没食子酸というポリフェノールが含まれており、没食子酸はPPAR活性化作用を有しています。

PPAR活性化には3つのタイプがありますが、ザクロの没食子酸に含まれるのは以下の2つのタイプです。

PPAR活性化主な健康効果
PPAR-α脂肪酸の吸収
酸化、炎症、血管機能の調節
PPAR-γ脂肪酸の吸収と貯蔵
グルコース恒常性
炎症軽減

両方のタイプで肥満の原因になる脂質の吸収、PPAR-γで血糖値を一定の値に保つグルコース恒常性があります。

そのため、ザクロの花のエキスも血糖値の上昇を抑制する効果が期待できる成分です。

カリウムの塩分排出や抗酸化作用も間接的に血糖値へ良い効果を与える

カリウムの塩分排出や抗酸化作用も間接的に血糖値へ良い効果を与える

ザクロに含まれる栄養素や成分は、血糖値の上昇抑制以外にも、以下のような健康効果を発揮します。

栄養素と成分主な健康効果
カリウム体内の余分なナトリウムの排出
神経刺激の伝達
心臓機能や筋肉機能の調整
血圧低下
ビタミンCコラーゲンの生成
毛細血管や歯、軟骨などを正常に保つ
日焼け防止
ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力
葉酸赤血球の生産補助
代謝の補助
胎児の成熟に必要な栄養成分
動脈硬化の防止
ポリフェノール全般の抗酸化作用老化抑制
血流改善
動脈硬化抑制
生活習慣病の予防
免疫力の向上

生活習慣病の予防などで肥満を防ぎつつ、良い健康状態を保てた場合、不調による血糖値の急上昇を防ぐ効果が期待できます。

ザクロジュースはザクロの果実よりも手軽に摂取できる

ザクロジュースはザクロの果実よりも手軽に摂取できる

ザクロの果実は店頭で販売していないところも多いですが、ネットでは通販サイト等で購入できます

しかし、ザクロの皮には有毒成分が含まれているため、必ず皮をむいて食べなければいけません

皮をむいた後も中身の細かい種衣を出す必要があり、毎日食べるのに手間がかかります。

そのため、ザクロの健康効果を取り入れたい場合は、果実そのものよりもジュースやエキスなどの商品を購入したほうが手軽でしょう。

ザクロジュースも通販サイト等のネット販売が中心ですが、毎日の摂取においてはそのまま飲むだけで健康効果を得られます。

ただし、砂糖添加物が含まれている場合は、果糖と併せて血糖値を急上昇させる可能性があります。

ザクロジュースを購入する際は、砂糖や添加物を含まない果汁100%の商品を選んでください。

ザクロジュースは商品ごとの推奨摂取量を基準に食事中や食後に飲む

ザクロジュースの1日の摂取量は、商品によって異なる場合があるため、基本的には商品ごとの推奨摂取量を基準にしてください。

多くの商品における摂取量目安は1日あたり約100mlであり、果実で換算すると、ザクロ1個分の約200gにあたります。

一般的なコップが200ml前後である点を考えると、1日でザクロジュースを大量に飲む必要はありません。

ザクロジュースを飲むタイミングとしては、果糖による血糖値の上昇を防ぐために、食事中や食後に飲んだほうが良いでしょう。

ザクロジュースにも糖質の果糖が含まれているため、何も食べていない状態で飲んだ場合、果糖で血糖値が急上昇する可能性があります。

ザクロジュースの飲み過ぎは果糖やカリウムの過剰摂取につながる

ザクロジュースを商品の推奨摂取量以上に飲み過ぎた場合、果糖やカリウムの過剰摂取が起こります。

ポリフェノールなどの血糖値の上昇を抑制する効果がある場合でも、大量の果糖による血糖値の上昇は完全に防げません。

ザクロジュース以外で摂取した糖質と併せて糖質の過剰摂取になる可能性もあるため、1日の糖質摂取量はしっかり計算してください

カリウムも適量の場合は健康効果を得られますが、過剰摂取した場合は腎臓筋収縮神経系に悪影響を及ぼします。

1日の推奨摂取量を守っている限りは過剰摂取が起こる可能性は低いため、健康効果を一気に得ようと飲み過ぎるのはやめましょう。

ザクロジュースの栄養素やポリフェノールで手軽に血糖値の上昇を抑制する

ザクロジュースの栄養素やポリフェノールで手軽に血糖値の上昇を抑制する

ザクロはカリウムやポリフェノール類が豊富な果物であり、インスリン抵抗性を高める肥満を防いで血糖値の上昇を抑制します。

果実をそのまま食べる場合は皮をむくなどの手間がかかるため、ザクロジュースのほうが摂取方法として手軽です。

ザクロジュースの商品選びでは、砂糖や添加物が入っていないものを選びつつ、1日の推奨摂取量を意識して取り入れましょう。

飲み過ぎた場合は果糖やカリウムの過剰摂取から、体に悪影響を及ぼす可能性があります。

血糖値の上昇抑制以外にも、さまざまな健康効果を得られるため、毎日のザクロジュースの摂取を検討してみてください。

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