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HbA1cを下げる献立は栄養素の摂取量や食べる時間帯を意識して決める

HbA1c(ヘモグロビンA1c)は高血糖や糖尿病を調べる検査で使われる数値であり、血糖値の数値よりも正確に体内の糖質量を把握できます。

健康診断に備えたい人や血糖値の状態を正常に保ちたい場合は、HbA1cを下げられるような食事の内容取り方を意識するとよいでしょう。

この記事では、HbA1cを下げる献立の考え方として、増やすべき栄養素や食べる時間帯などをまとめました。

この記事でわかること

  • ヘモグロビンと糖が結合した割合を示すHbA1cは120日間数値が変化しない
  • HbA1cを下げるためには血糖値を急上昇させない食事にする必要がある
  • 食物繊維やたんぱく質の摂取量を増やした場合、糖質の消化吸収を遅らせられる
  • 主食や主菜、副菜を全体的に見て、糖質や食物繊維などの摂取量を調整する
  • 朝昼夕の時間帯や環境に併せて、足りない栄養素を補える献立を意識する
  • 間食や飲料も糖質の取りすぎにならない商品を選ぶ

血糖値のための具体的な食事の改善方法を知りたい人は、参考にしてください。

目次

HbA1cは体内に残った糖質の量を正確に把握するために使われる

HbA1cは、赤血球の中にあるヘモグロビンと糖が結合している割合を示す基準値です。

食事で糖質を摂取した場合、血糖値は一時的に上昇しますが、ホルモンのインスリンの働きで正常な数値に戻されます

一方で、HbA1cは1度ヘモグロビンとが結合した場合、赤血球の寿命である約120日間は数値が変化しません。

高血糖や糖尿病について本格的に検査する際は、数値が流動的な血糖値よりもHbA1cの数値が参照されます。

検査の数日前に糖質を抜いたとしても、HbA1cは120日間の数値を保持しているため、検査結果では高い数値が出る可能性があります。

そのため、HbA1cを用いた検査で良い結果を出すためには、2か月以上前から食事を改善して検査日まで継続しましょう。

HbA1cを下げる献立では血糖値が急上昇しない栄養素の摂取を心がける

HbA1cを下げる献立では血糖値が急上昇しない栄養素の摂取を心がける

食事で糖質を過剰摂取して血糖値が急上昇して、血糖値が高い状態が慢性的に続いた場合、HbA1cも高い数値が出ます。

そのため、HbA1cを下げる献立でも、基本的には血糖値が急上昇しないような食事を心がける必要があります。

血糖値を急上昇させない食事では、毎食で栄養バランスの良い内容にしつつ、以下のような栄養素の摂取量を調整しましょう。

  • 血糖値を上昇させる糖質の摂取量を減らす
  • インスリン抵抗性を高める肥満対策として脂質は控えめにしつつ、質の良いものを摂取する
  • 血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維の摂取量を増やす
  • 満腹感や血糖値の上昇対策にもなるたんぱく質の摂取量を増やす

血糖値を上げる糖質でも身体に必要な栄養素であり、極端な食事制限をすると、体調を崩す可能性があります

食事制限した反動でやけ食いをして、血糖値の急上昇を招く場合もあるため、糖質であっても適量を摂取してください。

水溶性食物繊維は体内で糖質の消化吸収を遅らせる物質に変わる

食物繊維のうち、水溶性食物繊維は糖質の消化吸収に対して、以下のような効果を発揮します。

  1. 摂取した水溶性食物繊維が体内で水分を吸収して粘着質のある物質に変わり、胃や腸の周りに張り付く
  2. 後から糖質は粘着質のある物質に包まれる、もしくは粘着質に引っかかって胃から腸までの移動を遅らせる
  3. 糖質の移動時間が遅れた場合、消化吸収も遅れる
  4. 消化吸収が遅れた影響で血糖値の上昇が緩やかになる

そのため、血糖値の急上昇対策としては食物繊維の摂取量を増やしつつ、糖質よりも先に食べるようにしましょう。

食物繊維は野菜やキノコ類、海藻類や大豆製品に多く含まれています。

たんぱく質は消化吸収の遅さや満腹感を得られる点で血糖値の上昇対策になる

たんぱく質は消化吸収の遅さや満腹感を得られる点で血糖値の上昇対策になる

たんぱく質については、以下の効果から血糖値の急上昇を対策できます。

  • 消化吸収に時間がかかるため、たんぱく質を先に食べると後から摂取する糖質の消化吸収を遅らせる
  • たんぱく質に含まれる成分がインクレチンの分泌を促進させ、インクレチンが血糖値を下げるインスリンの分泌を促進させる
  • 満腹感を得られるため、食べ過ぎによる糖質の過剰摂取を防げる

身体を動かすエネルギー源にもなるため、糖質の摂取量を減らした際のエネルギー不足を補う役割も期待できます。

ただし、たんぱく質を多く含む肉や卵は脂質も多く含む食材です。

肉や卵からたんぱく質を摂取したい場合は、脂身の少ない部位や食べる個数を減らすなどの工夫をしていきましょう。

一方で、魚や大豆の脂質である不飽和脂肪酸は、コレステロールを下げる効果がある脂質です。

肉類の脂質よりも肥満につながる可能性が低いため、過剰摂取しなければ脂質量を気にせず、たんぱく質を確保できます。

栄養素の効果から食べる順番は食物繊維を優先して糖質を最後に回す

食物繊維やたんぱく質の効果を十分に発揮させるために、食事における栄養素の摂取順は、以下のように意識しましょう。

  1. 食物繊維の多い食材
  2. たんぱく質の多い食材
  3. 糖質の多い食材

野菜キノコ類などは食事の最初で優先的に食べて、間にたんぱく質を挟むと、最後に食べる糖質の消化吸収を遅らせられます。

栄養素の摂取順と併せて、食事の際にはよくかんで食べるのも血糖値の急上昇対策として有効です。

かむ回数が多いほど満腹中枢を満たせるため、最後に回した糖質を食べ過ぎる可能性を減らせます。

HbA1cを下げる献立をいきなり実践するのが難しい人は、栄養素の摂取順かむ回数から改善してみてください。

HbA1cを下げる献立では主食や主菜から栄養素を改善していく

日本の食事では主食主菜副菜を基本にしているため、HbA1cを下げる献立を考える際も3つの内容を改善していきます。

主食食べ過ぎない量にしつつ、糖質の含有量が少ないものに置き換える
主菜たんぱく質をしっかり摂取できるように魚や脂身の少ない肉、大豆、卵の料理を毎食1品以上入れる
副菜食物繊維をしっかり摂取できるように野菜やキノコ類、海藻のサラダや小鉢を毎食1品以上入れる

主食はご飯やパン、麺類などの糖質を含む食材が多いですが、食べ過ぎない場合は毎食摂取しても問題ありません

白米から食物繊維が多い玄米入りご飯、パンから糖質の量が少ない全粒粉パンのように、より血糖値の上昇対策になる食材に置き換えていきましょう。

食事で主菜や副菜を省く傾向がある人は、食物繊維やたんぱく質の摂取量が不足する可能性があります。

昼食を主食のみで完結している人は、サラダなどを1品以上付け足して、足りない栄養素を補ってください。

朝食を食べないよりは少しでも食べたほうが血糖値の急上昇を防げる

朝食では食物繊維を積極的に摂取しておくと、便として排泄されるまで体内に残るため、昼食時の糖質の消化吸収も緩やかにできます。

寝起きで食欲が湧かないときでも、朝食は少しでも食べたほうが良いでしょう。

昼食まで何も食べずにいると、前日の最後の食事から昼食まで長い空腹時間が発生します。

空腹時間が長くなるほど、次の食事で食べる量が増えて血糖値を急上昇させるリスクが高まります。

大量に食べる必要はないため、食物繊維の多い野菜やたんぱく質を確保できる大豆製品を少量でも朝食に取り入れてみてください。

昼食がコンビニ弁当や外食になる場合は栄養成分表示をよく確認する

昼食は弁当を自分で作っておける場合、摂取する栄養素を容易にコントロールできます。

一方で、朝の家事の仕事の忙しさからコンビニ弁当外食を選ばなければいけない人もいるでしょう。

コンビニ弁当や外食でも、商品の栄養成分表から糖質や食物繊維などの含有量を把握して選んだ場合は、血糖値の急上昇を対策できます。

商品に糖質の含有量が直接記載されていない場合は、炭水化物の値から食物繊維の値を引くと、糖質の値が割り出せます。

1商品のみで食物繊維やたんぱく質の摂取量が足りないときは、サラダや小鉢などの1品料理を追加で購入して補ってください。

夕食が遅い時間帯になるほど糖質や脂質の量を控えたほうが良い

夕食が遅い時間帯になるほど糖質や脂質の量を控えたほうが良い

夕食は仕事や家庭の都合によって、食べる時間帯が異なる可能性があります。

体内では夜間に近づくほど日中よりも代謝が低下して、食事で摂取した糖質や脂質を消化できない傾向があります。

夕食が遅い時間帯になる人ほど、糖質や脂質をなるべく控えた献立にできるように意識しましょう。

一方で、夕食を食べる量が極端に少なかった場合、翌朝までのエネルギー不足につながります。

夜勤でない限りは夜に就寝してから、長期間の空腹時間が生じるため、翌朝の朝食で食べ過ぎる可能性もあります。

血糖値の急上昇を対策するうえでは、食べないで栄養素を減らすのではなく、必要な量を食べるようにしてください。

間食や休憩時に飲む飲料を取る際も商品に含まれる糖質の量を意識する

間食は次の食事までの時間が長く空く場合、途中で空腹感を満たして、食べ過ぎによる血糖値の急上昇を防げます

ただし、間食で摂取する栄養素や食べる量を意識できていない場合は、過剰な栄養摂取につながります。

間食でも糖質や脂質の量を控えて、なるべく食物繊維やたんぱく質を摂取できる食材を選んでください。

ナッツ類無糖のヨーグルトは、糖質が少なく、食物繊維やたんぱく質を摂取できる間食として有用です。

食事中や休憩時に飲む飲料も、商品によっては糖質の過剰摂取で血糖値の急上昇を引き起こします。

毎日飲み続ける場合は、お茶無糖のコーヒーなど糖質の少ない飲料が候補になるでしょう。

HbA1cを下げる献立は1日の食事内容を見直すとより改善できる

HbA1cを下げる献立を始めた場合の1日の食事例は、以下のとおりです。

1日の食事時間帯献立
朝食6時半玄米ご飯小盛り
納豆
味噌汁
ゆで野菜
昼食12時かけそば
具材はわかめやねぎ、鶏ささみなど
ゆで卵
ひじきと大豆の煮物
野菜のおひたし
夕食19時玄米ご飯小盛り
焼き魚
野菜炒め
間食朝食と昼食の間の10時
昼食と夕食の間の15時
ナッツを少量
飲み物適宜朝食時にコーヒー、ほかの食事や休憩時は水

朝食から食物繊維やたんぱく質が多い納豆味噌汁ゆで野菜を摂取しており、昼食や夕食も大豆製品や野菜を1品以上食べています。

主食は白米よりも食物繊維が多い玄米ご飯、昼食で食べる麺類も糖質の量が少ないそばを選択しています。

上記のような食事内容にいきなり変えるのは難しいため、まずは1日の食事全体を記録して、摂取する栄養素を見直していきましょう。

いずれかの時間帯で食物繊維やたんぱく質の量が少ないと判明した場合、料理の具材や1品料理で栄養素を改善していきます。

HbA1cを下げる献立は毎日の食事全体から見直して改善する

HbA1cを下げる献立は毎日の食事全体から見直して改善する

HbA1cは1度でも血糖値が急上昇して体内の糖質量が増えると、赤血球の寿命である120日間は数値が変化しません。

数値を意識的に下げたい場合は、毎日の食事で血糖値を急上昇させないような献立を考えていきましょう。

栄養素の面では、糖質の摂取量を調整しつつ、糖質の消化吸収を遅らせる食物繊維やたんぱく質の摂取量を増やすのが有効です。

毎食の内容で足りない栄養素がある場合は、サラダや小鉢などの1品料理を付け足して、補っていきます。

一気にすべての食事内容を改善するのは難しいため、栄養素の摂取順や食事の見直しなど、できるところから改善を進めてみてください。

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