食後にだるさを感じ、思ったように仕事や勉強に身が入らないものの、満腹だから仕方ないと自分を納得させていませんか。
このだるさは食後に起きる血糖値スパイクによるものであり、体内で急ブレーキがかかっているような状態です。
食後に血糖値スパイクが起きて体がだるくなる状態を放置するのは危険であり、最悪の場合は糖尿病を発症し、その他の合併症に罹るリスクを高めてしまいます。
今回は血糖値スパイクを起こさないように、血糖値をコントロールできる食事方法や食後の運動についても言及します。
この記事でわかること
- 食後に体がだるくなる原因は血糖値にある
- 血糖値スパイクが起こる過程と原因
- 血糖値スパイクを起こさないための食べ物の選び方と食事方法
- 昼食後の軽い運動の必要性と運動方法
- 食後の体のだるさは健康に重大な被害を及ぼすおそれがある
この記事を読み、食後になぜ体がだるくなるのかの原因とその対策を理解して、血糖値を上手くコントロールできるようになりましょう。
目次
食後に出る強いだるさは体内で急ブレーキ事故が起きているサイン

食後に体がだるくなったとき、体内で何が起きているのか想像できるように車を例に考えてみましょう。
車を運転していてガソリンが無くなりそうになった時、ガソリンスタンドで給油をします。
この過程を日常生活に置き換えた場合、午前中に労働をし、午後の休憩で食事をする時間と考えてください。
給油後、直線の道でついアクセルを踏み込んでしまい、スピードを出しすぎて走行したとします。
その結果、エンジンがオーバーヒートを起こして車の制御が効かなくなり、急ブレーキを踏んだものの間に合わずに事故に繋がってしまいました。
この一連の流れが、まさに食後に血糖値スパイクが発生する過程と重なります。
まだ漠然としたイメージのままで、具体的な状況が頭に浮かばないため、体内で起きている事象と急ブレーキ事故の例と重ねながらこれから詳しく解説します。
食後のだるさの原因となる血糖値スパイクのメカニズムを解説
血糖値スパイクは、食後に血糖値が急上昇し、血糖値を下げるために体内で過剰にインスリンが分泌されて血糖値が急降下する状態を指します。
先ほどの車の例で示すと、血糖値の上昇はアクセル、インスリンの分泌がブレーキの役割です。
血糖値スパイクが起きた結果、脳がエネルギー不足となるため食後に強烈なだるさが体を襲い、自身の本来のパフォーマンスを保てなくなります。
血糖値スパイクは、単純に食後の血糖値が上がるだけの問題ではありません。
血管へ過度に負担がかかり、将来的に生活習慣病に繋がるおそれもあります。
そのため、血糖値スパイクを最初から起こさないような対策が必要です。
それでは、体内の急ブレーキ事故ともいえる血糖値スパイクを防ぐには、どのような対策が有効となるでしょうか。
食後のだるさを防ぐための安全運転技術を習得して事故を防ごう

食後に体がだるくなった時、体内では急ブレーキ事故が起きていると例えましたが、具体的にはどのような現象が起きているのか解説します。
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の量のことであり、時間の経過とともに変動する数値です。
食べ物や飲み物から摂取された糖質は、体内でブドウ糖へと変化して、血液に乗って全身の細胞へと運ばれます。
一般的には、食後に血糖値が上昇するとすい臓からインスリンが分泌されて緩やかに血糖値が下降するため、血糖値の過度な急上昇や乱高下が起こる可能性は低いです。
しかし、食事を進めるうちにブドウ糖が追加されてインスリンの分泌が追い付かなくなった場合、体内で血糖値スパイクという名の急ブレーキ事故が起こってしまいます。
食事に何を選ぶべきか、どのような順番で食べると良いかという工夫をはじめ、食後に軽い運動を取り入れるなど生活習慣を整えると血糖値の乱れを上手くコントロールできます。
安全運転技術の習得によって、血糖値スパイクによる急ブレーキ事故も未然に防げるようになるため、これから紹介する項目をぜひ覚えて実行してください。
血糖値の急上昇を抑える食べ物と食べる順番を解説
血糖値が上がるなら食事の回数や量を減らそうと考えるかもしれませんが、実際は空腹の時間が長くなり、結果として食事のたびに血糖値スパイクが繰り返されます。
食事は、人間の基本的欲求の1つであり、大切なエネルギー補給行動です。
エネルギー源があるからこそ私たちの体は正常に保たれていますが、補給する食材を上手く選ばないと、同時に不調の元となってしまいます。
体内の急ブレーキ事故を防ぐために習得すべき安全運転技術の第一歩として、最初に食事の改善に目を向けます。
運転ルートを見直して、効率良く目的地にたどり着ける道順を見つけるのが目的です。
直線道路が続くとアクセルを踏み込んでスピードを出してしまう癖がある場合は、そのような道路を避け、尚且つ目的地までゆとりを持って運転できるようなルートを探します。
具体的には、血糖値スパイクを予防する食べ物を選び、さらに食べる順番を工夫するという2点に気を付けましょう。
血糖値急上昇を抑える食べ物を選ぶのが安全運転技術習得の第一歩

食材の中でも食後に糖へ変化して血糖値が急激に上昇する食品には、ご飯や麺類、パンに代表される炭水化物やイモ類があります。
白米の1日の目安量は茶碗で3~4杯程度とされており、血糖値が気になる人でも1回の食事で150g程度の場合は白米を取り入れても問題ありません。
ただし、腹持ちの良さを優先してラーメンとチャーハンのように炭水化物同士を組み合わせた食事は、血糖値スパイクが起こる条件が揃うため避けます。
手軽で美味しく食べられる菓子パンは、糖質が多く含まれている点から白米よりも血糖値が急上昇する確率が高く、食後血糖値の急上昇によるだるさを考慮すると避けたほうが良い食品の1つです。
同時に、うどんや食パンも血糖値を上昇させる炭水化物に分類されるため、食べ過ぎないように意識しましょう。
ただし、パンの中でもライ麦パンは食物繊維量が多くて血糖値の急上昇を防ぐ効果を持ち、食後血糖値の上昇が気になる人も気兼ねなく食べられます。
炭水化物の中でも玄米や蕎麦、春雨など血糖値が緩やかに上昇する食品もあるため、おかずの組み合わせ次第で食事に取り入れる工夫をしてください。
血糖値の急上昇を防ぐ炭水化物のカロリーと食物繊維、糖質量(100gあたり)
| 食品名 | エネルギー | 食物繊維 | 糖質 |
|---|---|---|---|
| 玄米 | 152kcal | 1.4g | 35.1g |
| 蕎麦 | 130kcal | 2.9g | 27.0g |
| 春雨 | 76kcal | 0.8g | 19.7g |
| ライ麦パン | 252kcal | 5.6g | -(未測定) |
参照元:https://fooddb.mext.go.jp/

そして、野菜の入った料理を何か一品加えるだけでも、血糖値の急上昇を防げます。
特に葉物野菜や可食部が蕾の部分にあたる花序野菜は、食物繊維が豊富に含まれていて味にクセも少ない品種で、血糖値を安定させる料理に適した野菜です。
特に野菜は食物繊維を基本的に多く含んでおり、咀嚼回数も増えるため、少量でも満腹感を得られます。
体内で起こる血糖値の急ブレーキ事故を避けるためにも、ぜひ取り入れてください。
血糖値の急上昇を防ぐ野菜のカロリーと食物繊維、糖質量(100gあたり)
| 食品名 | エネルギー | 食物繊維 | 糖質 |
|---|---|---|---|
| キャベツ(結球葉/生) | 23kcal | 1.8g | 3.9g |
| こまつな(葉/生) | 13kcal | 1.9g | 0.3g |
| ブロッコリー(花序/生) | 37kcal | 5.1g | 2.4g |
| ほうれん草(葉/生) | 18kcal | 2.8g | 0.3g |
| みずな(葉/生) | 23kcal | 3.0g | -(未測定) |
ほうれん草やブロッコリーなどの野菜は、美味しさを引き立てる調理法として茹でる工程を経たレシピが多い点を踏まえ、茹でて調理した場合のデータも参考として記載します。
野菜は茹でると食物繊維量が増加し、糖質が減少する食材も多いため、調理の際は茹でた野菜を選択するのも良い方法です。
ゆでた野菜のカロリーと食物繊維、糖質量(100gあたり)
| 食品名 | エネルギー | 食物繊維 | 糖質 |
|---|---|---|---|
| こまつな(葉/ゆで) | 14kcal | 2.4g | 0.3g |
| ブロッコリー(花序/ゆで) | 30kcal | 4.3g | 1.3g |
| ほうれん草(葉/ゆで) | 23kcal | 3.6g | 0.4g |
| みずな(葉/ゆで) | 21kcal | 3.6g | -(未測定) |
そして意外にも、肉と野菜を別々に食べるよりも、肉野菜炒めを食べて白米を食べたほうが血糖値の上昇が緩やかであるという東洋医学研究所の研究結果も出ています。

野菜炒めにはごま油やオリーブオイルに代表される植物性の油を、肉の脂の量も見ながら適量注いでください。
野菜にきくらげやしめじなどのキノコ類を加えると、より血糖値の急上昇が抑制できます。
アクセントとして、タンパク質と食物繊維を豊富に含む豆腐を入れても美味しく仕上がります。
サラダや温野菜は手軽な調理法が魅力的ですが、少し手間はかかってもしっかり野菜を食べたい場合は、栄養価も高い豚肉を使用した肉野菜炒めもぜひ取り入れましょう。
参考として、よく野菜炒めに使われる食材のエネルギー量や食物繊維量などを下記にまとめます。
野菜炒めの材料のカロリーと食物繊維、糖質量(100gあたり)
| 食品名 | エネルギー | 食物繊維 | 糖質 |
|---|---|---|---|
| キャベツ(油いため) | 78kcal | 2.2g | 2.7g |
| 青ピーマン(油いため) | 54kcal | 2.4g | 2.4g |
| にんじん(油いため) | 103kcal | 3.1g | 7.5g |
| にら(油いため) | 69kcal | 3.5g | 2.0g |
| たまねぎ(油いため) | 100kcal | 2.7g | 8.0g |
| もやし(油いため) | 62kcal | -(未測定) | -(未測定) |
| きくらげ(油いため) | 110kcal | 28.6g | 0.7g |
| しめじ(油いため) | 65kcal | 3.7g | 1.4g |
| ごま油 | 890kcal | 0g | -(未測定) |
| オリーブオイル | 894kcal | 0g | -(未測定) |
| 豚バラ(脂身付き) | 398kcal | 0g | 0g |
| 豆腐(焼き豆腐) | 82kcal | 0.5g | 0.7g |
余裕がある場合はGI値が低い食品を選んで毎日の食事に取り入れよう

GI値とは、血糖指数という食品によって変化する数値のことです。
炭水化物を含む食品を食べた後に、血中の糖度がどれぐらいの時間で上昇するかを示す数値であり、血糖値が空腹時の値まで戻る食後2時間までの血糖値を使用して計算します。
血糖値が気になる場合は、緩やかに糖質を吸収して血糖値の上昇を緩やかにし、過剰にインスリンが分泌されない低GI値の食品を自発的に選べるようになると食事も楽しくなるでしょう。
参考として、低GI値の一部食品を以下に記載します。
低GI値食品の一例
| 野菜類(GI値) |
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|---|---|
| 豆類(GI値) |
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| キノコ類(GI値) |
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| 果物類(GI値) |
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| 肉類(GI値) |
|
| 魚類(GI値) |
|
| 海藻類(GI値) |
|
| 乳製品(GI値) |
|
| ごはん・パン類(GI値) |
|
参照元:https://www.yotsuya-naishikyo.com/diabetes-lab/list-lowgifoods/
食べる順番に気を付けて食後の血糖値スパイクを未然に防ごう

食事をする際は最初に野菜、次にタンパク質を含む肉や魚などのおかず、最後にご飯や麺類などの炭水化物の順番で食べるのが理想です。
野菜から食べる理由としては、食物繊維が豊富に含まれており、炭水化物の消化吸収を緩やかにして食後血糖値が急上昇するのを防ぐ点が挙げられます。
おかずに野菜がない場合は、タンパク質を含む食品から食べてください。
タンパク質を食べた後は、体内で消化管ホルモンの1つであるインクレチンの分泌が促進され、食後の血糖値上昇を抑制できます。
そして、食事の際の飲み物は水やお茶を選ぶように心掛けましょう。
ジュースや炭酸飲料に代表される清涼飲料は、糖の吸収スピードが速くなり、血糖値を余計に上げてしまうおそれがあります。
参考として、血糖値を急上昇させる飲み物と、反対に血糖値の上昇を抑える飲み物を以下に挙げます。
| 血糖値を急上昇させる飲み物 | 血糖値の上昇を抑える飲み物 |
|---|---|
|
|
血糖値というアクセルとインスリンというブレーキを上手く扱いつつ、無理なく走り続けられる、自分なりのルートを探してみてください。
参照元:https://kettotrend.com/life/01/
参照元:https://www.kamaboko.com/sakanano/column/basic/post26615.html
参照元:https://www.club-dm.jp/novocare_all_in/study/study14.html
食事を摂る時間と食べる速さを調整して血糖値と自分の体を整えよう

食事は1日3食、毎日同じくらいの時間に摂るように調整します。
血糖値は食後1時間程度で上昇のピークに達して、2~3時間後には空腹時の値に戻るとされます。
朝食を抜いた場合、空腹時間は前日の夕食から昼食までと長くなり、その間の体内は低血糖状態が継続したままです。
朝食を抜くと食後血糖値が急上昇し、結果として血糖値スパイクに繋がり、体が急激にだるくなります。
食後のだるさを改善したい人は、少しでも朝食を食べるようにしてください。
朝食に割く時間があまりないという人は、コンビニでサラダチキンやゆで卵などのタンパク質だけでも買って食べると、空腹時間が短くなって昼食時の血糖値スパイクも緩和されます。
朝にパンを食べたい場合も、パンの前にタンパク質を食べるだけで血糖値の急上昇は防げるため、積極的に取り入れたい食材です。
夕食は、18時から21時頃までに食べるのが理想とされます。
21時以降に食べてはいけない理由としては、人間の体は夜になると血中に遊離脂肪酸が増え、インスリンの効きが悪くなるためです。
どうしても遅くなってしまう場合は、遅い時間にまとめて食べるのではなく、夜は2回に分けて食べる方法もあります。
炭水化物は比較的早い時間に食べ、遅い時間には野菜とタンパク質を食べるという分け方をすると遊離脂肪酸が減少し、インスリンの分泌がスムーズになります。
食事をする際の注意点としては、ゆっくりよく噛んで食べるようにしてください。
早食いをすると、糖の吸収に対してインスリンの分泌が追いつかず、血糖値を下げるのが難しくなるため食べるスピードに気をつけましょう。
参照元:https://www.nippn.co.jp/BrandB/eiyou/column/12.html
参照元:https://tounyoubyouka.amagadai-fc.com/diabetes-risk-breakfast/
間食は推奨できないが日中に少しだけ食べるなら血糖値上昇は心配なし

間食は基本的に推奨されませんが、朝食と昼食の間、そして昼食から夕食にかけて小腹が空く日もあります。
やむを得ず間食をする場合、少量をゆっくり時間をかけて意識しながら食べると、血糖値スパイクの発生は抑えられます。
間食のカロリーは、80kcal前後が目安です。
個包装で、食べきりサイズになった商品を選ぶと、1日の食事の栄養管理が容易になります。
間食に適した食品は、無糖もしくは低糖のヨーグルトやナッツ類、カロリーや糖質の低い果物です。
スナック菓子やカップ麺などに代表される加工食品はカロリーが高く、糖質や塩分も多く含み、間食として食べてしまうと血糖値スパイクが起きる状況を作ってしまいます。
あまり動く予定がない日は、80kcalの制約を守るとしても、間食として加工食品を食べるのは避けてください。
食後の軽い運動と十分な睡眠時間が血糖値を安定させる生活習慣となる

食後の体内では、アクセルが踏まれて血糖値が急上昇し、その後インスリンの分泌によって緩やかにスピードを下降する状況が生まれています。
しかし、血糖値スパイクが起きている状態の体内では、インスリンというブレーキの効きはとても鈍くなります。
それはスピードを出しすぎるあまり、エンジンがオーバーヒートを起こしているためです。
日常的にエンジンがオーバーヒートしないように、エンジンの冷却装置も正常に作動する必要があります。
体内の冷却装置が機能するには、軽い運動や筋力トレーニングが必要です。
食後に時間がある人は、15~30分程度のウォーキングや、腕立て伏せやスクワットなど家でもできる軽い足腰の筋力トレーニングをすると血糖値が安定します。
しかし、現実的には運動する時間を確保できない人も多く、どのように運動時間を確保しようか悩む人も居るのではないでしょうか。
あまり時間がない場合は階段を積極的に利用し、気分転換も兼ねていつもより10分程度歩くような場所へランチを食べに行くのも、軽い運動の1つです。
食後は、積極的に歩くのを意識してください。
短い時間でも運動をすると、エンジンの冷却装置がきちんと作動して血糖値スパイクの発生を抑止するため、だるさを軽減する上でもかなり有効な手段です。
運動はできる限り毎日継続するのが大切であるため、自分が無理なくできる運動を見つけて継続しましょう。
睡眠不足は血糖値スパイクのもとになるため睡眠時間を十分確保しよう
睡眠不足が続くと、体内ではグレリンという食欲増進ホルモンが増える一方、食欲抑制ホルモンであるレプチンのはたらきは低下するのが特徴です。
その結果、体は過剰に食べ物を求めて、血糖値が急上昇するという事態が起きます。
睡眠時間をあまり確保できなかった時は、同時に起きている時間も長くなり、必然的に空腹時間も長期化します。
このように、空腹時間の長さは血糖値の上昇にも関わるため、なるべく毎日6~8時間程度を睡眠に当てて規則正しい生活ができるように心がけましょう。
血糖値スパイクによる食後のだるさが示す深刻な健康リスクを解説
食後毎回ではなく、ときどき体がだるくなる人は、ここまで解説してきた対策を実行すると体のだるさは徐々に改善していきます。
しかし、毎日毎食後に体がだるい人は、高血糖の状態が慢性化した隠れ糖尿病のおそれもあるため放置するのは危険です。
何度も急にアクセルとブレーキを踏み続けるような走行をしていては、車が傷んでしまいます。
それと同じように、度重なる血糖値スパイクによる事故で血管の内部は傷つけられてしまい、ボロボロになります。
食後血糖値上昇による体のだるさは、体からの危険信号であると忘れずに、だるさに気付いた時点から食事や運動を取り入れてみましょう。
慢性的な体のだるさは隠れ糖尿病の予兆であるため診察も検討しよう
隠れ糖尿病は糖尿病予備群である境界型糖尿病と定義され、食後の血糖値のみが上昇するため、通常の健康診断の数値では発見できません。
自分自身が境界型糖尿病であるか確かめる方法としては、経口ブドウ糖負荷試験やHbA1c検査を病院で受ける必要があります。
具体的に数値を出して比較すると、健康な人の空腹時血糖値の値は70~109mg/dLであるのに対し、境界型糖尿病の人の値は110~125mg/dLと高いのが特徴です。
この数値を見るだけでも、隠れ糖尿病の人は空腹の場合も血糖値が高いとわかります。
空腹時血糖値とHbA1cの数値
| 正常値 | 正常高値 | 境界型 | 糖尿病型 | |
|---|---|---|---|---|
| 空腹時血糖値 | ~99 | ~109 | ~125 | 126~ |
| HbA1c | ~5.5 | ~5.9 | ~6.4 | 6.5~ |
参照元:https://www.do-yukai.com/medical/111.html
参照元:https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/blood_sugar_spike/
参照元:https://nishiwaseda-lifecare.com/blog/blood-sugar-spike/
体からの危険信号を放置した結果起きうる最悪の事態を知り対策しよう

一般的に、境界型糖尿病は5~8年程度続き、その後糖尿病を発症します。
日常的に少し体がだるいと感じる瞬間があっても、それを体からの深刻なメッセージとして受け取っていない場合は突然大病を患った、という感覚になるでしょう。
この記事をここまで読んでいる人は、自身の体の危険信号に気付き、提案してきた食事方法や運動で対策しようと考えているはずです。
もしもこれらを実行しなかった場合、体がどのような事態に陥ってしまうのか、具体的に説明します。
血糖値スパイクが起こり続けると、体内で急ブレーキ事故が起こり、血管が傷ついてさまざまな病気を引き起こします。
血糖値スパイクを抑制できずに起こる病気の代表は、糖尿病です。
糖尿病で血管が脆くなると、始めに細い血管へと血液が届かなくなり、神経系に影響を及ぼします。
神経障害によって起こる体への主な影響は、以下の通りです。
-
- 無自覚性低血糖により、強い立ちくらみが起こる
- 胃のはたらきが低下し血糖値のコントロールが乱れ、血糖値スパイクが食事の度に起こる
- 腸のはたらきが鈍くなり、便秘や下痢、排泄障害などが起こる
- 手足のしびれや痛みが出て、最悪の場合は潰瘍化して壊疽する場合もある
- 突然死の原因にもなり得る不整脈が起こる
- 眼球運動神経の麻痺により、視界のものが二重に見える
神経障害は糖尿病の三大合併症と呼ばれる疾患のうちの1つであり、その他は網膜症、人工透析が必要な腎症の2つです。
他にも動脈硬化や免疫力の低下による感染症への罹患リスク、骨が弱くなるという症状なども出てきます。
これらの症例は、決して恐怖心をあおるために紹介しているのではありません。
自分の体内で起きている異変に気付いた今この時点から改善しよう、という前向きなメッセージとして捉えてください。
食後の体のだるさは単なる生活習慣の乱れではなく、体が危険信号を送っているサインだと受け止めて、自身をいたわる時間をぜひ作ってみましょう。
早めに対策して血糖値を安定させパフォーマンスを維持しよう

食後に体がだるくなる原因は、食後に血糖値が急上昇してインスリンが多量に分泌され、血糖値スパイクという体内の急ブレーキ事故が起きる状況にあると解説しました。
血糖値スパイクを起こさないように、最初に運転技術について振り返ります。
食事は1日3回、早食いをするとブレーキであるインスリンの分泌が追いつかないため、ゆっくりよく噛んで食べます。
血糖値をコントロールするためにも、規則正しい生活習慣は必要不可欠です。
1日6~8時間程度の睡眠時間を取り、朝食は必ず食べて夕食は18時から21時までの間に済ませます。
そして、直進道の場合はアクセルを踏み込みすぎて事故を起こすおそれがあるため、細かく食事のルートを決めました。
血糖値の上昇を緩やかにするには一番始めに食物繊維を豊富に含む野菜、次に肉や魚などのタンパク質、最後に炭水化物という順番を守って食べてください。
急ブレーキ事故を未然に防ぐ対策としては、エンジンの冷却装置も大切だと説明しました。
血糖値にとっての冷却装置は、食後の軽い運動が該当します。
食後に時間がある場合は、15~30分程度のウォーキング、腕立て伏せやスクワットなどの軽く疲れる程度の運動を行います。
仕事の昼休みや食後にあまり時間を割けない場合は、移動時に階段を積極的に利用したり、10分程度歩く場所でランチを食べたりすると軽い運動になります。
どうしても間食をしたい場合は、80kcal前後で少量をゆっくり食べる、夕食以降は食べないというルールを徹底してください。
これらの解説から、食事における安全運転の技術を習得できました。
最初は意識して実行しないと難しい点も多いですが、毎日続けているうちに自然と血糖値スパイクという体内の事故を起こさずに、だるさとは無縁の食後を迎えられるようになるはずです。
食後の体のだるさを軽く捉えずに、これからも安全運転を心掛けた生活を送りながら、より技術を磨いて血糖値をコントロールできる凄腕ドライバーになっていきましょう。