ひどい肩こりを解消する方法と原因の別の解消方法を紹介。

パソコンやスマートフォンを使う現代人にとって肩こりは、現代病の1つとなっています。パソコンやスマートフォンを同じ体勢や姿勢が悪い状態で操作することで肩回りの筋肉が凝り固まることが主な原因となっています。肩こりがひどくなっていくと、頭痛や手足のしびれなど様々な影響が出てきます。そうなる前に何とか対策をしたいものです。今回は肩こりを解消するための方法と肩こりの原因別の解消方法を紹介しますのでひどい肩こりを解決しましょう。

1. 肩こりの解消方法

ひどい肩こりにお悩みの方はまずは肩こりの解消を考えていると思いますので、肩こりの解消方法を紹介していきます。肩こりに有効なのはストレッチ、マッサージ、薬と方法があります。どれも肩こりの原因である血流の改善を行うものになっています。一時的に症状を和らげる方法から、肩こりを解消して日常的に続けることで予防できる方法など様々なものがありますので自分に合った方法を試してみてください。

1-1. ストレッチ

肩こりの主な原因は同じ姿勢を長時間続けたことにより、筋肉が姿勢を保つために緊張し血行が悪くなってしまうことが主な原因です。その解消のためには肩の筋肉を動かして緊張をほぐすストレッチが重要となってきます。Youtubeでストレッチの方法を詳しく解説している動画があるので紹介していきます。また、ストレッチを日常的にすることで肩こりの予防にもつながります。

肩こりにストレッチ! すぐにできる「肩甲骨&背骨ストレッチ」 – 大正製薬

【肩こり解消】肩の付け根・首まわりのストレッチ 順天堂大学

1-2. マッサージ

マッサージをすることにより肩こりの原因である血流の改善を図ることができます。自分でマッサージする方法やマッサージ機器を使用した方法があるのでそれぞれ紹介していきます。

1-2-1. マッサージ機

紹介するのはヒートネックというマッサージ機です。普通のマッサージ機は振動や低周波、もみほぐし等で行いますが。このマッサージ機は低周波治療器と温熱機能がついており、患部を温めながら低周波で刺激を与えてコリをほぐすというダブルの効果で肩こりの改善を行います。

MYTREX EMS ヒートネック

1-2-2. セルフマッサージ

マッサージ機に頼らない人は自分でマッサージすることができます。セルフマッサージのやり方を紹介している動画を紹介いたします。

たったの5分!頭痛、肩こりに効くセルフマッサージ | Wellness To Go by Arisa

 

1-3. 薬で解消する

ツライ肩こりを軽減してくれる薬もあります。根本的な解決をしてくれるものではありませんが、肩こりの痛さの原因の炎症を抑えてくれたり、血流を改善する働きがある薬があります。すぐにでもツラさを解消したいという人は試してみてはいかがでしょうか。

1-3-1. ロキソニン S

まず紹介するのは第一三共ヘルスケアが販売しているロキソニンSになります。痛み止めで有名ですが、痛みや炎症を引き起こす原因物質が作られるのを抑えてくれるので肩こりにも効果的です。内服薬の他、湿布薬のロキソニンテープもあるので肩こりの患部に貼る使い方もできます。

ドラッグストアで買うことができますが、第一類医薬品であるため薬剤師から説明を受けないと販売することができません。そのため、薬剤師が不在の場合は購入できないのですぐに欲しい場合はドラッグストアなどに問合せることをお勧めします。

1-3-2. 葛根湯エキス顆粒A

ツムラが販売している葛根湯は、体を温めることを目的とした漢方薬です。風邪などの時にも用いられるのですが肩こりにも効果が期待できます。抗炎症作用もあるため肩こりの痛みも軽減して、体を温め血流をよくして肩こりを和らげる効果があります。

2. 肩こりの時に行く病院

肩こりがツラすぎてすぐにでもなんとかしたいという時には病院に行くことをお勧めします。肩こりで病院に通うといってもどの病院に通えばよいか知らない人も多いと思います。肩こりの場合は整形外科に通うことになります。また、多くの方が肩こりに悩んだ場合は整体に行くことを考えるのではないでしょうか。どっちの病院に行けばいいか迷われるひとも多いかと思いますので、整形外科と整体院で行う治療や効果など紹介していきます。

まず、整形外科と整体院の違いですが、国家資格があるかないかです。整形外科は病院であるため国家資格の医師免許が必要になりますが、整体院は病院では無いうえ民間の資格のみになるので素人でも開業することができます。そのため病院もそうですが整体院はより治療の質に差がありますので、ネットの口コミなどを参考にした方がよいでしょう。また、薬などは整形外科の場合はその人の症状に合った様々な薬を処方することができますが、整体の場合は湿布薬や軟膏程度などで症状の軽減するもののみに限ります。

まずは整形外科に行き、肩こりの原因が何で起きているかを把握することをお勧めします。疾患などの原因の場合はそのまま病院に通院することになりますが、姿勢などの要因で体がゆがんでいた場合などは整体に通うことになります。

2-1. 整形外科

肩こりには、病気に関連して発症するケースもあるので、頭痛、手や腕の痛みやしびれ、口が聞きにくいなどの症状が場合は医療機関での検査を受けることをお勧めします。整形外科の場合、整体と違い医学的なアプローチを行うので効果は期待できるでしょう。また、整体とは違い保険が効くので経済的な負担は少なめになります。

2-1-1. マッサージ療法

誰もが知る肩こりの治療法がマッサージになります。肩こりは凝り固まった筋肉の血行不良からきていることが多いため、マッサージ療法で筋肉の血流を改善し、筋肉の緊張をやわらげることで肩こりを緩和することが期待できます。

2-1-2. 温熱療法

血行を良くすることを目的として患部を温める治療法になります。 温熱療法では音波や温湿布などを使って患部を温めて血行を良くして肩こりの解消を目的としている治療です。

2-1-3. 運動療法

肩を動かさず同じ姿勢をとっていることが肩こりの原因となりますので、肩を動かすことで根本的な解決を行うことを目的とした治療になります。治療では肩こりに効くストレッチや日常生活の指導が行われます。

2-1-4. 筋弛緩剤を使用

肩こりでは肩周辺の筋肉が緊張し、血流が悪くなっていることが原因であるため、この筋肉の緊張をほぐすために使われるのが筋弛緩剤です。筋弛緩剤を使って固くなった筋肉をほぐしていきます。また、同時に肩こりで血流が悪くなっている箇所が炎症を起こしていることがあるので痛み止めなども使います。

2-1-5. 局所麻酔剤

肩こりを起こしている部分の筋肉に局所麻酔剤を注射することで、筋肉の中の血管が拡がり、血流が改善されます。血流がよくなることで、凝った部分の疲労物質や痛みのもととなる物質が流れて、肩こりを軽減することを目的としています。

2-2. 整体

肩こりがひどいと感じたら整体に行こうと考えている人がほとんどかと思います。先に説明したように整体の場合は医師でないため、医学的なアプローチができないのでマッサージや鍼治療など治療法が主な治療となります。また、保険が効かないことがほとんどであるため治療が高額になりがちになります。ただ、整体で体のゆがみ等を直してくれるので根本的な解決を図ることができるのが特徴です。

2-2-1. 整体

マッサージで体の血流をよくしたり、姿勢が悪くなることでゆがんだ体のゆがみを矯正することを目的としています。体のゆがみからくる肩こりを解消することが期待できます。

2-2-2. 鍼治療

鍼治療もマッサージと同様に血流の改善を目的とした治療となっています。様々な箇所に針を刺して血流を改善させます。体に針を刺すので痛そうに感じますが実際にはほとんど痛みはありません。また、鍼治療の場合は医師の判断で保険適用になる場合があるので、鍼治療を行う際には整体院の人に相談してみましょう。

2-2-3. お灸

お灸はヨモギから作られるもぐさに着火させて患部をじっくりと温める治療法になります。熱そうなイメージですが、耐えられないほど熱いわけではありませんし、やけどすることもありません。

3. 肩こりがひどくなると出る症状

肩こりはひどくなってくると様々な症状が出てきます。その症状は様々なものがあります。どのような症状でどのようなことが原因になるのかを紹介していきます。

3-1. 頭痛

肩こりからくる症状の代表的なものが頭痛になります。この頭痛は、実は肩こりが原因で頭痛が起きるというわけではなく、筋肉の緊張や血流不足が肩こりだけでなく頭痛を引き起こしているのです。つまり肩こりと頭痛の原因は同じのため肩こりになったから頭痛がするわけではありません。

このような頭痛は緊張型頭痛といわれており。緊張型頭痛の原因には、筋肉の緊張や血流不足のほかにストレスがあげられます。

3-2. めまい

首の筋肉には、体のバランスを保つうえで平衡感覚に関する情報を調べて、それを脳へ伝えるという機能が備わっています。肩こりがひどい場合、首の回りの筋肉の緊張が強くなっているせいで、異常な情報が脳に伝わることになります。そのため、肩こりが原因でめまいが起こることがあります。

また、先ほど説明した緊張型頭痛にはめまい感を伴うことが多いため。肩こりのせいで、フラッとする、あるいはフラフラするようなめまい感が起こります。

3-3. 吐き気

吐き気を催す肩こりの原因としては肩こりが進行した結果、筋肉の強張りと共に神経が圧迫されていることが原因です。首周りの神経が圧迫されると、自律神経のバランスが乱れや、血行不良で代謝が悪くなるなどの様々な原因が絡み合い、吐き気を伴うことがあります。また、吐き気を催すほど肩こりがひどい場合は、原因が姿勢などではない可能性があるので病院を受診して詳しい原因を調べましょう。

3-4. 腕や手のしびれ

肩こりがひどくなると、肩から指先にかけて痛みやしびれを起こすことがあります。原因は吐き気と同じで首の神経が圧迫されることが原因になります。首は様々な神経が通っているため同じ原因でも圧迫される神経が変わることで出てくる症状が変わってくるため、手足のしびれという形で症状が現れることがあります。また、こちらも吐き気と同様にこの症状が出た場合は肩こり以外の原因が考えられる可能性があります。頸椎ヘルニア等でこのような症状が出る場合があるので病院を受診した方がよいでしょう。

4. 肩こりの原因

肩こりの原因は一つだけではなく様々なものがあります。よく知られたものから、こんなものが原因になるのかと思われるようなもの等様々な要因で肩こりになってしまいますので。それらを紹介し、対処方法もお教えいたします。

4-1. 姿勢

肩こりになる一番の原因が姿勢です。どのような姿勢が肩こりになってしまうかというと、猫背が最も肩こりになりやすい姿勢になります。猫背の姿勢は、顎が前に突き出して前のめりになり、背中が丸まっている状態です。この姿勢のままだと、背中は張った状態となってしまい疲労が蓄積してしまいます。さらに首が硬直して血行が悪くなることで肩こりになってしまうのです。

姿勢が原因の肩こりを改善するには姿勢を正さなければ根本的な解決にならないので、姿勢を意識するようにして、正しい姿勢を身に着けることが肩こり解消の第一歩になります。

○正しい立ち方

  1. 横から見て、足から頭までがまっすぐになるように立つ
  2. 重心は、かかとから土踏まずあたりに置くように意識する
  3. 親指の付け根 ・小指の付け根・かかとの3点へ均等に体重をのせることを意識する
  4. つま先を少し外側に向けてお尻に力を入れる
  5. お腹に力を入れる

正しい立ち方は耳たぶ・肩・股関節・くるぶしが一直線になる姿勢がよい姿勢になります。

○正しい座り方

  1. 背もたれにもたれないように浅めに座る
  2. 膝や股関節は90度くらいの角度にする
  3. 骨盤を立てて、坐骨で座る
  4. 頭が上から糸で引っ張られるイメージで背筋をピンッと伸ばす
  5. 肩の力を抜き、顎を引く

また、正しい姿勢は筋肉を使いますので、維持するのがつらい場合は筋力が不足している状態です。腹筋や背筋、腰回りの筋肉をつけるようにすると姿勢を維持することが楽になります。

4-2.  眼精疲労

目のピントを調節するために使われている毛様体筋は自律神経によってコントロールされています。そのため目を使い過ぎて毛様体筋が疲れると、自律神経のバランスが崩れて全身に症状が現れるのですが、その一つが肩こりです。肩こりに悩んでいる人は眼精疲労にならないよう予防することが大切です。現代では、仕事でパソコンを使うことが多いため、眼精疲労にならないように環境を整えて予防することが大切になります。

○パソコン作業の環境を改善して予防する方法

  1. 目とパソコンの画面の間が、40cm以上になるよう画面の位置を離し、作業姿勢を正しくする。
  2. 室内の照明を100~500ルクス程度(暗すぎず明るすぎない程度の光度)に設定。
  3. 太陽光が画面に入り込まないようにする。
  4. パソコンで1 時間の連続作業をしたら15分程度の休みをとります。
  5. 休憩が難しい場合は、窓の外を見たりして、パソコンを使わない仕事に切り替える等工夫しましょう。

○目によいとされる以下の様な食品を摂って予防する方法

  1. アントシアニン:ブルーベリー、紫いも、ナス。網膜へのダメージを防ぎ、血流を改善。
  2. βカロチン:小松菜、人参。網膜色素の成分の一つで、抗酸化作用で目や目の粘膜の代謝を保つ。
  3. ビタミンB1:豆類、豚肉、うなぎ。視神経の働きを促進。
  4. ビタミンB2:乳製品、レバー、うなぎ。充血や目の疲れを改善。
  5. ビタミンB12:貝類、レバー、青魚。細胞の増殖を助け、神経の働きを正常に保つ。
  6. ビタミンE:かぼちゃ、アーモンド。血行を良くして目の疲れを回復しやすくする。
  7. タウリン:イカ、タコ、貝類。目の疲れを回復しやすくする。

4-3.  高血圧

以外かもしれませんが、高血圧が原因で肩こりとなることもあります。血圧と肩こりは関係ないように感じますが、血圧が高い状態の場合に血管が収縮し血行不良となり肩こりを引き起こすといわれています。実際に血圧を改善することで肩こりの症状が改善した人もいるようです。高血圧を改善するには普段の生活を見直す必要があります。具体的には以下を意識しましょう。

○高血圧の改善するために

  1. 減塩する。(1日の塩分摂取量を6g未満に)
  2. 野菜や果物を積極的にとる。野菜や果物からカリウムを摂取して塩分の排出を促す。
  3. 動物性脂肪に多く含まれるコレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える。コレステロールで血液がドロドロになり血圧が上がらないようにする
  4. 魚(魚油)の積極的摂取。魚油の成分のDHA・EPAで血液をサラサラにして血圧が上がらないようにする。
  5. お酒を飲む量を抑える。ビールなら500ml1本、日本酒なら1合程度

4-4. 運動不足

運動不足の場合、筋力の低下によって筋肉が緊張しやすくなります。筋肉は血流に深く関わっているため筋力が不足すると血行不良にも繋がってしまいます。そのため筋肉が不足すると筋肉の緊張と血行不良の両方が起こるため、肩こりになってしまいます。原因を解決するには筋肉を鍛える必要があります。

○筋トレで改善
肩こりの原因となっている筋肉は、首の後ろから肩、背中まで広がっている僧帽筋という筋肉が凝り固まったことでおこります。そのためこの僧帽筋を鍛えることが肩こりには効果的です。

4-5. ストレス

肩こりはストレスによっても引き起こされます。これはストレスによって自律神経が乱れるためです。自律神経はからだを活動モードにする「交感神経」と、休養・回復モードにする「副交感神経」の2種類があります。状況に応じて体はこの2種類の神経をどちらかを優位にして体の状態を切り替えています。ストレスを感じると交感神経が優位になります。交感神経が優位の状態の場合、血管が収縮して血行が悪くなります。通常は交感神経と副交感神経が切り替わるので問題ないのですが。ストレスが貯まってしまっていると体は交感神経が優位の状態が続いてしまい、継続的に血行が悪くなることで肩こりになってしまうことがあります。

○入浴でストレスを解消
入浴することでリラックスしてストレスを解消し、かつ温まることで血流の改善が期待できます。3840度程度のぬるま湯にゆっくりとつかることで全身の血行がよくなり効果的です。また、リラックス効果があるアロマオイルを使うことでさらに効果が期待できるます。

4-6. 冷房

夏に冷房が入った涼しい室内と、暑い室外への出入りを繰り返すことで自律神経のバランスが崩れて体に様々な不調が起こるのですが、これはいわゆる冷房病と呼ばれるものです。ストレスが原因の場合と同じように自律神経が乱れて血行不良が起こることで肩こりになってしまうことがあります。

○冷房病の対策
冷房病の対策は体を冷やさないことです。体から熱が逃げないように、全身を常に暖かい状態に維持することが大切になります。夏は薄着が多くなるため、冷房が効いた室内では寒く感じることもあるので調整できるように羽織るものを準備するようにしましょう。また、冷気は下にたまるので、足元が冷えてしまいますのでひざ掛けを用意し、下半身を冷やさないようにしましょう。

5. まとめ

肩こりは姿勢やストレスなど様々な原因でおこることがある症状ですが、肩こりになる要因は血流が悪くなることで発生します。ご紹介したストレッチを行うことで肩こりを予防することもできるので日常的に肩こりにならないようストレッチをしましょう。また、肩の筋肉を鍛えることでも肩こりの予防になります。肩を筋肉をつける運動をすることでもまた肩こりの予防になるので肩を鍛えてみてはいかがでしょうか。なお、耐えきれないような肩こりの場合病気が要因になっている場合もあります。そのような場合病院への受診を考えるようにしましょう。