蕎麦の糖質は意外と多い!?糖質が気になる方向けの食べ方ご紹介します!

改訂日:22/8/5

最近糖質が気になり始めて、なるべく主食は糖質の高いものを避けようと思われている方は多いと思います。しかし、主食は糖質の高いものばかりで、「糖質を気にした食事」をすることになると、量を減らさないといけないという辛いイメージがついてしまうもの。

では、ヘルシーなイメージのある蕎麦はどうなのでしょうか。「蕎麦は糖質が高いのか」「蕎麦をいっぱい食べても大丈夫か」という疑問にお答えし、美味しく食べられるコツをお教えします!

1.蕎麦(ゆで)の糖質量は高め

 

まずは蕎麦の糖質量から見ていきます。結論から言うと蕎麦は糖質が多い食べ物なんです。

1-1.蕎麦の糖質量は100g中58.8g

生蕎麦をゆでた場合の糖質は、58.8gです。白米お茶碗一杯(150g)の糖質が55.2gなので、主食の白米よりもやや多い糖質量になります。

よく糖質制限では白米を基準にすることが多いですが、その白米よりも糖質が高いことがわかります。

1-2.麺類で比較!糖質量はうどん>蕎麦

よく「蕎麦かうどんか」と比較されますが、うどんの糖質量は62.4g。58.8gの蕎麦はうどんより糖質がやや少ないです。

理由は、うどんの原材料が小麦粉のみであるのに対して蕎麦はそば粉と小麦粉が混ざっているから。

小麦粉は糖質が高いので、多く入っている分うどんの方が糖質は高くなります。そのほか、代表的な麺類の糖質量を比較してみました。

  糖質量(1食分)
米粉めん 40.3g
中華麺 53g
蕎麦 58.8g
うどん 62.4g
そうめん 67.2g
スパゲッティ 71.2g

 

糖質が高い順からスパゲッティ>そうめん>うどん>蕎麦>中華麺>米粉めんとなります。蕎麦の糖質量は、麺類のなかでも中間くらいの位置といえます。

 1-3.蕎麦は乾麺を選ぶだけで糖質53.6g

一般的な生蕎麦の糖質量は58.8gですが、実は生蕎麦を選ぶか乾麺の蕎麦を選ぶかで糖質量が違うんです。

生蕎麦とはいわゆる「十割そば」のことで、普段スーパーなどで個包装されているのを見ることが多いですね。

対してスパゲッティのように束で売られているのが乾麺の蕎麦です。

乾麺のものを選べば、糖質が一食分53.6gなので、生蕎麦よりも低い糖質量なのです。

ご自宅で蕎麦をゆでる際は、ぜひ乾麺を選ぶことをおすすめします。

参照:増補新版 食品別糖質量ハンドブック | 江部 康二 |本 | 通販 | Amazon

 1-4.蕎麦粉の種類でも糖質量は違う!

そばは大きく分けて次の4種類があり、それぞれ糖質量が違います。一般的にスーパーで売られているものは「挽きぐるみ」と言われる種類で、100g当たりの糖質量65.5gとなっています。

・全層粉(挽きぐるみ)・100g当たりの糖質量65.5g

蕎麦の実を全部挽いて混ざったもの。栄養や糖質量は中間の状態です。

・内層粉・更科そば粉・・100g当たりの糖質量75.8g

蕎麦の実を挽き最初に粉になる中心部分が主成分。色の白さが特徴。

・二番粉(中層粉)・・・100g当たりの糖質量67.5g

実を引き続けると粉になる胚芽部が主成分でやや灰色がかっています。

・三番粉(表層粉)・・・100g当たりの糖質量57.8g

最後の方で粉になる外皮に近い部分が主成分。色が一番黒味がかっています。

2.蕎麦は糖が吸収されにくい低GI食品です!

ここまで蕎麦の糖質量をご紹介しましたが、意外と蕎麦って糖質が高いと思われた方も多いのではないでしょうか。

ですが、蕎麦が糖質を気にする方にも食べやすい理由があります。

それは、蕎麦が低GI食品であること。GI値とは、「糖の吸収のされやすさ」のことです。

高GI食品になればなるほど、食べた時にすぐ吸収されるので、急激な血糖値の上昇につながってしまいます。

中でも蕎麦は糖質は高めなのですが、比較的吸収されにくい食品なので糖質が気になる方にもおすすめなのです。

2-1.蕎麦に含まれる食物繊維が吸収を抑える!

蕎麦のGI値は54という数値です。GI値が55以下の食品を低GI値、56〜69の食品を中GI食品、70以上の食品を高GI食品と分類するので、蕎麦は低GI食品の部類に入ります。

なぜ低GI値なのかというと、蕎麦に含まれる食物繊維が糖の吸収をおさえてくれるから。

糖質は高いですが、食物繊維のおかげでたくさん吸収されてしまうのを抑えられているんです。

2-2.他の主食と比べても蕎麦のGI値は低い

上記の表は、一般的な主食を低~高GIに分類したものです。

うどんのGI値は85と高GI食品の部類です。蕎麦の方が糖質、GI値ともに低いことがわかりますね。

ちなみに白米のGI値は88、食パンは95と、高GI値のなかでもトップクラスの主食です。

低GI(55以下) 中GI(56~69) 高GI(70以上)
中華麺 50 パスタ 65 そうめん 80
蕎麦  54   うどん  85
玄米 55   餅    85
    白米   88
    食パン  95

参照:アルファ30「主な食品のGI値」

2-3.蕎麦はダイエット向きの食材

食物繊維が多く含まれており、GI値が低いという要素で蕎麦はダイエット向きの食材といえます。

ただし分類では炭水化物ではあるので、もちろん糖質は含まれているので食べすぎは厳禁ですが。

普段の食事をそばに置き換えることで摂取カロリーを抑えることができます。

また、うどんやパスタを食べるところをそばに置き換えることで軽い糖質制限を行うことができます。

3.蕎麦の糖質を抑える食べ方

低GI食品だとわかったところで、安心してたくさん食べると糖質をとり過ぎることになるので要注意です!

ここでは、さらに蕎麦の糖質を抑えることができる食べ方をご紹介します。

3-1.かき揚げは避ける

蕎麦は単体だけだと物足りないので、いろいろなトッピングを入れたくなりますよね。

ここで注意したいのがかき揚げ。素材をつなげるために多くの小麦粉を使用しますので、糖質が高くなります。

3-2.天ぷらはカボチャとなすは避けて

天ぷらだと、素材にもよりますが、意外と糖質は低め。

ただし、かぼちゃは糖質は高く、なすはよく油を吸うためカロリーが高いです。この2種類の天ぷらは避けましょう。

3-3.つゆや蕎麦湯を飲み干さない

蕎麦のつゆは出汁がきいていて美味しいのですが、しょうゆやみりん、砂糖などの調味料が多く入っています。

蕎麦湯を入れて全て飲み干すとかなりの糖質をとってしまうことになるので気をつけましょう。

市販のストレートタイプでは100gあたりおよそ8.7gの糖質量が含まれます。

3-4.麺はかためで

麺は、やわらかいよりもかたい方が糖の吸収が遅くなり、急激なGI値の上昇を抑える可能性が高くなります。

かたさが調節できるようなら、かためを選ぶようにしましょう。

3-5.二八蕎麦より十割蕎麦を選ぶ

蕎麦の種類は、そば粉と小麦粉の割合によって呼び方が変わります。

小麦粉が入っていればいるほど、糖質は高くなるので注意してください。

そば粉のみが10割そば、そば粉が8割で小麦粉2割のものが二八蕎麦、そば粉と小麦粉が半分ずつのものが五分そばなどがあります。

糖質を抑えたい方は、断然そば粉のみの10割そばを選ぶのがおすすめです。

4.蕎麦とのおすすめトッピング

最後に蕎麦だけだと味気ないので、何かトッピングを加えたいですよね。そんなときに選ぶ3つのオススメトッピングをご紹介します。

4-1.山菜そば

糖質が少なく、食物繊維が豊富な山菜を合わせて食べることで、糖の吸収を穏やかにしてくれる効果が期待できます。

4-2.わかめそば

蕎麦だけを食べるとどうしてもミネラルが不足しますので、ミネラル豊富なわかめをトッピングすると栄養バランスが良くなります。

4-3.きつねそば

油揚げは少し意外かもしれませんが、油揚げの原料である大豆は低GI食品。

糖が吸収されにくい食品を合わせて積極的にとるようにしましょう。

5.蕎麦に含まれる栄養

蕎麦に対して健康に良いというイメージをお持ちの方が多いかと思います。

では実際にどんな栄養が含まれているのかご紹介します。

5-1.めぐりを良くするルチン

蕎麦に含まれるルチンというポリフェノールの一種には、血管を丈夫にし血液をサラサラにする効果があります。

それが血管が固くなって柔軟性がなくなる予防にもつながります。

5-2.疲れをとったり、成長をサポートするリジン

必須アミノ酸であるリジンは、脳リジンは脳を働かせる栄養素として、疲れをとったり、考える力を高める効果があると期待されています。

また、骨を強くしてくれるため、成長に欠かすことのできない栄養素の一つです。

5-3.牛乳に匹敵するタンパク質量

蕎麦は実はタンパク質が豊富な食品の一つ。そのタンパク質の量は、ほぼ牛乳にも匹敵するのである。

また、水溶性で消化されやすく、そば粉100%で作られる10割そばは消化にも良く、胃に負担をかけずに食べられる。

また、そのタンパク質は非常に良質で、必須アミノ酸が豊富です。

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。蕎麦の糖質はうどんや白米と比べるとやや少ないですが、糖質を気にしている方にとっては気になる数値ですよね。しかし、糖の吸収のされやすさでいうと低GI食品にあたるので、食べ方やトッピングに気を付ければ上手に食事をとれる主食になります。ぜひ蕎麦を食べる際は試してみてください!